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東京ピラミッド  作者: らっきー
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新庄

通路に沿って並べられた各部屋は網膜 脈拍 顔認識などの生体ロックがかかり、全職員の身元は登録され厳重な警備しかれている研究所は十字にとっては異様だった


特に異様なのは施設内の人間を明らかに監視している無数の監視カメラと定期的に巡回している無人兵器アンドロイドで、素人の十字であってもただの研究施設でないのは一目でわかった


まず、円盤型で装甲で出来たボディーがプロペラもなく浮き上がり、両脇にサブマシンガンを二丁装備し、他にも兵器を備えた、傘ほどの殺人兵器が十字の真後ろで後頭部を狙いながらついてくるのが憂鬱だった



三人が目当てのドアの前に立つとドアは開き、中の男が招き入れる 新庄だった


新庄は長身で 多少伸びた白髪が若干混じった黒髪で丸眼鏡をかけた灰色の作業をきた男だった


新庄はもともと大手電子メーカーの技術者だったが後に政府に雇われ軍事兵器を作ることになる


彼はAI無人自動車が普及したての頃にいくらかあった人工知能の暴走事故対策に

人体に影響が少ないほどの電磁波を一瞬出し、Aiを気絶させ、ウィルスで誘導し車を安全な場所に停めるマシンを作り、名声をはせた有名な技術者だった


このマシンは警察に採用され、彼は政府にヘッドハンティングさせる


皮肉なことに、彼の作ったこのマシンが犯罪者により改造され、無人ドローンや無人自動車の誘拐に使われ、はては各国の軍事技術者に改造され電磁波兵器などに転用されていく


新庄の研究室のドアが閉まると

「君が話してたのは彼かい?」


新庄は十字に目線を送る


「レモンティーはいかがですか?」


そこに頭にお盆を乗せティーカップをのせた無人兵器アンドロイドが三人の接待をするために現れる


新庄は国際的なルールを破り、無人兵器に勝手に人工知能を内蔵し話し相手にしたり来客の接待をさせていた

室内にも監視カメラがあり、施設関係者も警備員もこの兵器ドローンの事は知っていたがサイバー兵器、ロボット兵器の第一人者である新庄がへそを曲げるので、見て見ぬふりをしていた



「あんたに聞きたい事があるんだ」


十字はここまで腑に落ちなくても我慢に我慢をして辛抱していた思いがここに来て浮き上がり、思わず初対面の新庄に今までの出来事を問いかける


黒本ライは何が目的なのか?


ライの妹、黒本メイはなぜ殺されたのか?


黒本次郎はどこにいるのか?


何故狙われているのか?


そして、やはり気になるヒソアリの殺虫剤は本当にあるのか?



新庄は呆気に取られたように口を開く


「彼女が黒本の娘?双子?君はなにを言ってるんだ?」


「黒本に娘なんていないよ。黒本にいたのは息子で、その息子は五歳のときに交通事故で亡くなってるんだよ君」


十字はますます謎が深まり石化してしまった


「それに黒本次郎もすでに亡くなってるんだよ。」


さらに驚いたの黒本次郎はすでに亡くなっていて、このライという女はそれを知っていた事だった


新庄の話によると


黒本次郎がヒソアリの殺虫剤を研究していたというライの話は真っ赤な嘘で


黒本はヒソアリの完全体を作ることに目的にしていた


ヒソアリがなぜ一ヶ月で死滅するのかを研究し、自然消滅しないヒソアリを作るためにこの軍事施設に勤めていた


黒本は若い時期に妻と息子を交通事故でなくし人間に興味を示さなくなり研究に没頭する科学者になる

唯一、交流があったのが新庄だった


新庄も軍事研究を進める中で、もし世界大戦が起きた場合に敵国の人工知能を殺すウィルスの研究に没頭していて


殺人ヒソアリ、Ai抹殺ウィルス、二人は畑は違うが、一般とは違う感覚を持った人間どおし通じるモノがあったようだった


黒本次郎は確実に死んでいる


なぜなら新庄自身が黒本の亡骸を処理したからだ


黒本は自分が死んだら墓など入れるような埋葬をせず、死体を完全に消去してくれと新庄に頼んでいた


新庄は何故と疑問も持ったが元々、一般的な考えなどなかった黒本が考える事は理解出来なくても当たり前だと納得した


そして四年前に黒本は自殺する


新庄に送られてきた動画には警察などには届けず用意してある死体処理業者に連絡を取り処理してくれと、遺言があった


新庄は違法とは知りつつ、家族も親族もいない唯一の友人の頼みを聞き入れ死体を処理したのだった


ライという女はこの事実を全て知っていた


承知な上で目的を持って十字を騙し、安全に研究所に辿り着くためにリリを巻き込み、今ここに立っている




十字は悶絶した


俺は何も知らず、あんな危険な目にあい、リリまで巻き込んでしまった


言葉にもならなかった




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