監禁
いきなりの電撃で十字は気を失った
目を覚ますと床に倒れていて身動きがとれない 結束バンドで手足を拘束されていた
「すまないな 九龍とは構えたくないんだ」
ビリーポーは車を停めると突然スタンガンで十字を襲い この薄暗い部屋に十字を引きずってきたのだった
十字は不意に後ろに立っていた青いフード付きの上着を着た男に抱きかかえられ 椅子に拘束されたまま座らされる
それほど軽くない十字を青い男は太い腕で軽々と持ち上げた
辺りを確認すると自分を含めて四人いるようだった
自分とビリーポーと青い男ともう一人は女のようだ
薄暗い部屋の灯りに目がなれた頃 十字は絶望する
自分と刑事意外の二人の異様な姿に
青い男は筋骨隆々で
スキンヘッドで額に鬼のような角2本を生やし 不気味に笑う口から見える歯はすべてヤスリで研いでいるのか鮫のような牙だった
女の方も背が高く
茶色のトレンチコートを着て 黒い編み込みの長いブーツを履き 長い髪で顔面の片側を隠している 恐ろしいのは両手に革手袋をはき その手には重そうなナタを持っている事だ
時より見える髪で隠した顔面の半分は浅黒く鮫肌のようにザラザラしてみえる
青鬼が恐ろしい顔を近づけ
「黒本ライはどこだ?」
十字は完全に萎縮してしまい何も答えられなかった
何も答えない十字にたいして青鬼は青い上着の中から不気味な武器を取り出した
ゴドンという音を出して地面に何か落ちる
拳より一回り大きな鉄球
鉄球には5センチほどの鉄棘が何本か付いている
棘鉄球は50センチほど鉄の鎖で手に持たれた鉄棒に繋がらている
モーニングスターだった
モーニングスターは中世の騎士が敵の頭を粉々にふっ飛ばすための武器で こんな物で殴られたら即死する
「タカシ 殺すなよ」
女の方がナタを手元で器用にクルクル回しなが注意した
青鬼は女には逆らえないのか モーニングスターを首にかけると フルスイングで十字の顔面を拳で殴る
首がとれるほどの勢いで十字はふっ飛ばされ、また椅子に戻される
「黒本ライはどこだ?」
痛みと恐怖ですぐ答えられない十字はまたもふっ飛ばされ また椅子に戻される
何度ふっ飛ばされただろ 青鬼は拷問を楽しんでいるのだと十字は気づく
そこに埒が明かないと思ったのか 女が青鬼を静止し十字に話かける
「足一本なくしてみるか?」
薄ら笑いを浮かべた女がナタを目の前に出す
殺される、、、、、
ビリーポーに目線を送った十字だったが刑事はこのイカれた男女の狂気に飲み込まれていて 何も出来るはずがなかった
女はゆっくりとナタを振り上げると十字の足に落とそうとした途中に
〜ボン〜
その時 轟音とともに強烈な光が爆発し監禁部屋の四人は視力と聴力を失う
暴徒鎮圧用の手榴弾型閃光弾が監禁部屋に投げ込まれ四人の身体の自由を奪う
誰かが、のたうち回る四人の中から十字を抱きかかえ 監禁部屋から救出する
十字は訳も分からねまま車に乗せられ
車は急発進で走りだした
革張りの高級なシートに広い車内
まるで振動の感じないリムジンだった
「リリ なんで?」
十字はほぼ視力はなかったが自分を助けたのが鈴木リリだと気づいた
あ〜助かった、、、、、




