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異世界行ってもチーム・グリフォン!  作者: 財油 雷矢
MISSION:千客万来を迎えよう

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朝練を見守ろう

 しこたま呑んでたはずだが、おっさんズもカイルも平気だったらしい。



 朝、ジェルと一緒に程々の時間に降りてくと、アイラとリーナちゃんが朝食の準備をしていた。

 ヒューイたちは? と思ってたら、なんか外からカンコンカンコン木の棒がぶつかり合うような音が聞こえてくる。

 ひょい、と窓から外を見ると、長い棒を両手に持ったリリーと、それよりは短い棒を手にしたヒューイがチャンバラをしていた。

 いや、チャンバラというには凄すぎた。


「いっくよー。」


 リリーの足が地面を蹴った、と思ったら、一瞬で間合いを詰めていた。横に思い切り棒を振る。ヒューイはバックステップでそのひと振りをかわすが、前進と後退ではやはり前に進む方が速い。そのまま、棒の長さを生かした間合いで、突きのラッシュを行う。

 わぁ、リリー凄いなー と思いかけたが、ヒューイはそれを危なげなく避けている。手にした棒も一度も使わずにだ。

 同じことをしろ、って言われたら当然無理だけど、見る方はちょっとばかり慣れていたりする。あたしの感覚だとリリーの速度は常人レベルではない。キューブを軽々持ち上げたところを見ると、力も相当なのだろう。見かけからはとてもそうは見えないけど。


「このっ! このっ! このっ!」

「動きはいいが、リーナちゃんと一緒で素直すぎるな。」


 なるほど、気を付けてみてると、どこかパターンが単調だから、動きが読みやすいような気がする。……いやだからあたしには無理だってば。


「じゃあ、今度はこちらから。」


 と、ヒューイの動きが守りから攻めに変わった。リリーは必死に反撃を試みるが、意にも介さずにあっさり間合いを詰められる。そうなると逆に棒の長さがネックになって身動きが取れない。

 後ろに飛んで間合いを開こうとするが、一度詰めた距離はなかなか広がらない。


「わっ、わわっ!」

「そこまでだな。」


 いつの間にか、庭の別の場所で身体を鍛えていたカイルにぶつかりそうになるのを、カイルがヒョイと持ち上げた。昨日、呑んで遅かったはずだが、身体から湯気が出るくらいの鍛錬で朝から元気な奴だ。


「もう、あたし猫の子じゃない~」


 ジタバタ暴れるが、カイルはビクともしない。そのまま自分の肩の上に乗せる。


「へいへい、分かりましたよ、お嬢様。」

「うむ、くるしゅうない。

 って、たっかーい!」

「一応、今の説明とかしたいんだけどな。」

「お~ してくれたまえ。」


 高いところにいて偉そうにしているリリーがなんか微笑ましい。そんなリリーにヒューイが苦笑する。


「ま、いっか。

 さっきも言った通り、速さはあるが、それだけだ。槍のイメージだと思うが、攻撃が単調だな。」

「う~」

「単純に経験が足りないな。

 人相手だと圧勝するか、大負けするかのどちらかだな。」

「がく~」


 擬音付きで肩を落とすリリー。


「俺の剣術ってほどじゃないが、真っ当なものじゃないし、カイルとかジェラードは論外だし。

 教えれて基礎訓練と格闘術くらいか?」

「カイルは分かるけど、ハカセは何が論外なの?」

「「あいつはなぁ~」」


 ヒューイとカイルがしみじみとハモる。


「え? なになに?」

「その内分かると思うが、ジェラードは『勝つ』為には手段を全く選ばない。」

「アイツは何やっても卑怯に見えるな。」

「失礼な。」


 言いたい放題言われて、ジェルがあたしの隣で不満そうな顔をする。事実そうじゃん。

 あたしの知ってる範囲で真面目に勝負したことって数えるほどあったかどうかも怪しいんだけど。


「先に断っておきますけど、私はカイルほどのパワーも無ければ、ヒューイほどの運動神経もありません。」


 荒事の苦手な一般市民なんですけどねぇ、と嘘くさいことこの上ないことを言う。

 まぁ、でもヒューイの言うことも分かる。ジェルを相手にすると「戦い」にならない場合が非常に多い。だから一方的に負けたとしても「負けた」感が無く「卑怯な手にやられた」ように感じてしまう。

 はたから見ててもそうだから、やられた方はたまったもんじゃないなーっていつも思う。


「まぁ、今朝はこれくらいだな。

 そろそろ朝食出来てることだろうし。」

「メシか!」

「朝ごはん!」


 ハラペコーズの目が輝く。


「お疲れ様です。よかったらタオルをどうぞ。パンが焼きあがる前にシャワーを浴びる時間はあるかと思いますが。」


 一通り準備が終わったらしいリーナちゃんが三人分のタオルを持ってきた。


「おぅ、悪いな。」


 豪快に井戸の水を頭からかぶって汗を流したカイルがシーツくらいの大きさのタオルを受け取る。

 ヒューイとリリーはタオルを受け取ると、シャワールームへと向かった。

 大浴場は二十四時間風呂なのだが、それ以外にも男女別のシャワーもいつの間にかに増築されていた。短時間で使えるので皆には好評である。

 二人がシャワーから戻ってくる頃にはパンの香りが店内に広がっていた。


 こうしてまた一日が始まる。

もうちょっとで10万字ですかね?

結構頑張って書いてるなー

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