【闇勢力】
▼<焼園>の盟主
Age??? Height???
-PROFILE-
大陸に留まらず、世界中の暗黒社会・闇組織の多くに深い関わりを持つ、<焼園>という謎の機関の長と目される人物。内部では〝盟主〟と呼ばれているらしい。
王都と学院にも数百年間に渡り潜伏してきたと言われていて、学院に魔王の使徒ノルンティ・ノノルンキアの召喚を目論んだ黒幕でもある。
正体は不明。目的も不明。ただ、本人はことあるごとに<焼園>のことを『世界の破滅を目論む悪の組織』と公言しているのだそう。いかにもすぎて逆にうさんくさいよね。
魔神崇拝教団を祖に持つ<ヴィドゥルの魔爪>などとも深い関わりを持ち、彼らに指示を出していると目されているけど、テスタードセンパイに語ったところによると組織としての主体はあくまでそれぞれの組織にあって、<焼園>自体はそのそれぞれの組織と協力関係……むしろ内包されているニュアンスさえ強いそう。よく分かんないね。
センパイや学院の幾名かに目撃された姿は目深にフードをかぶったみすぼらしいローブ姿であり、その下の顔は個性の薄い、極端に印象に残らない顔立ちの男性であったと言う。
ただし、これまですべての目撃証言ではその限りではなく、女であることもあったし、子供であることもあった。センパイがいわく、それらの姿は人の認識を欺いた架空の人物像であり、本人の真の姿ではないだろうということ。だから本当は男性なのか女性なのかも分からない。
同時に、普段はまた別の姿を取って学院生として潜伏している可能性が濃厚らしい。って言っても生徒だけでもたくさんいるからなぁ……特定は難しいと思う。
人間離れした存在構成をしていて、テスタードセンパイの〝不死〟のステータスに似通った部分があるらしい。そのため、存在が知られてから数百年間の〝盟主〟はすべて同一人物である可能性もあるんだとか。
世界について、なにかの〝深奥〟を知っており、そのための目的に邁進しているらしい。
▼マルール・エルフト・クラリッサ
Age17 Height157cm
-PROFILE-
<焼園>の盟主についているらしき女剣士さん。『シャンゼリオ』という剣の正統な所有者だそうで、この人が現れたためにセンパイは『シャンゼリオ』の召喚権を失ってしまった。センパイいわく、ヤバい剣らしいんだけど……?
▼ヴァルケス・ドル・オルドゥヌス
Age22歳 Height179cm
-PROFILE-
武装盗賊団<ヴィドゥルの魔爪>の首領さん。
剣術と体術はアレンティアさんにもひけを取らないほどの、超一線級の戦士さん。
左腕に『ガーデン・オブ・NULL=ヴィ・ドゥ・ルーの魔爪』を宿していたけど、薔薇の女王を乗っ取ろうとして、逆にその左腕を『食』われてしまった。
<ガーデンズ>とディングレイズ王室に深い憎しみを抱いている。
▼ロルフ・ペル・グラーレン
Age37 Height150cm
-PROFILE-
王城の謁見の間に乗り込んできて偉い人たちを脅した人。
〝王都影花十二輪〟と呼ばれる、王都の暗黒街を牛耳るマフィア組織〝シリエーニャ〟の首領のひとりであり、十二人いる首領のうち〝黒百合〟の称号を持っている。
風体は単なる太った小男だし戦えそうにも見えないけど、湛えた気迫は本物。ロクに自分の護衛もつけずに敵陣のド真ん中に現れただけはある。
だけど、なんだか破滅願望にも似た情熱を秘めているらしくて、いつでも自分を滅ぼさんとする運命を探しているんだそう。その破滅を〝黒帝〟に期待しているんだとかで、センパイに密かに(?)お熱らしい。おかげで大臣さんたちを挑発されてエラい思いをしたよ……。
でも本人はその破滅に打ち勝つことを目的にしているので、破滅願望ともちょっと違うらしい。うーん、タダ者じゃない人ってやっぱり変人が多いのかなぁ?
あたしも〝期待〟されてしまったらしく、個人名刺まで渡されてしまった。関わらないようにしよ……。
▼シェリュフ・ノリュエール
Age22 Height176cm
-PROFILE-
王都の遺跡街にひっそりと佇む〝薔薇〟の聖堂を切り盛りするシスターさん。異名は、〝全方位破壊シスター〟。
教会旧聖司教座という非常~に由緒正しいらしい司教座を拝した聖堂なんだけど、いわくつきでもあるらしくって、現在は正統な教会の一員としては認められていないのだそう。
ご本人もご本家に帰属するつもりはないらしく、治安もよくない<遺跡街>で裏仕事などもしながら逞しくやっている。
別に悪い人ってワケじゃないんだけど(ワルい人ではあるかもだけど)影に生きる人ってことでこっちのカテゴリに。
無免許な護衛商売などもやっていて、この人の気が向いてる時にお誘いすると格安で採集の護衛にもついてきてくれるよ。格安っていうのがポイント。お金に困ってる時は非常にありがたい存在。
ただ、あんまり集団行動というか、チームワークを重んじる戦闘は不向きかも。とりあえず敵の中に突っ込ませて引っかき回してもらうのが周りにとっても本人からしてもよいらしい。
武器は、全方向ジェット噴射推進機能つきのドデカトゲトゲメイス。
▼ロスト16(マギロジア研究都市層/パーヴァーテッド・マギ・サイコロジィ・チャネラー特殊隔離病理研究センター/超特殊型変異種研究区画ゼロ層シールド・ラボラトリ/特1級変異認定個体ロストナンバー〝16〟)
Age??? Height181cm
-PROFILE-
魔王崇拝結社〝不死旅団〟の首領。
最果ての魔王エグゼルドノノルンキアの召喚を望み、自らが改造を施した不死旅団という兵団を引き連れてテスタードセンパイの国を襲った恐ろしい力を持った人。
いかついひげ面、異常なほどに丸々とした体躯に、シルクハット、タキシード、ステッキを持った姿で道化師のように振舞う。やたらとよい声をしていて、カタコトな胡散臭い語調で話す。
基本的には胡散臭く紳士の態度を演じつつも、その馬鹿げた外面の裏で人の望みや欲望を揺さぶって心に入り込む悪魔のような知能を持っている。けどその精神構造は異常であり、人の命や、ものごとの順序・道理といったものをなんとも思っていない。感情が高ぶると小さな子供のように喚き散らしたりするらしい。
非常に高い魔術の能力を持ち、決して人間が生きることができない過酷な〝外〟の崩壊した環境下を散歩でもするみたいに放浪して渡り歩き、細々と生きながらえてきた諸国を何百も滅ぼしてきたという。
話を知ってるタウセン先生の見立てでは現代の綴導術士の社会においても脅威になり得る存在であり、もしもこの時テスタードセンパイが滅ぼしていなければ現在まで存続して手がつけられないほど恐ろしい災害にまで変貌していた可能性もあるだろう……とのこと。
〝始祖〟の力を色濃く受け継いで絶対者として君臨していた王族たちを苦もなく屠る力を有していて、諸国の中でも一部の王がひとつかふたつずつしか継承していなかったはずの始祖の術さえも簡単に扱って見せた。旅団の改造人間ひとりひとりも王族級の力を与えられていたぐらいだから、きっと本当にひとたまりもなかったんだろうな。
正体は、その〝始祖〟――魔術士の文明期に危険人物として収監されていた特異能力者。
当時惑星を支配していた魔術士たちにとってさえ危険すぎる突然変異個体で、彼らは彼のような存在を厳重な封印の中に閉じ込めて研究していた。
封印の中でずっと無力化されていたけれど、魔術士の文明自体が崩壊してしまった際に脱獄。以降、崩壊した世界を、自分の目的を果たすために放浪していた。この点からも分かるように彼もまたあたしたち綴導術士と同じくかなりの情報純粋化の末に存在が永久化し、さらに魔王の経路に触れたことで不死に近い形質を獲得していたみたい。
だけど、最後はその魔王の力の破片に直接一時的につながったテスタードセンパイに、あっけなく殺されてしまった。
……のちのセンパイの話によると『焼園の男』はこの男の記憶も持っているかもしれないらしいんだけど、それって、どういうことなんだろう?