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ミスタートイトロッコ  作者: 滝翔
チャプター2 ギャザリング
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第14話 死角無しの犯行


安斎の相棒 柴塚久留美

母親が探偵で父親がそのサポートをしてる家庭に生まれ

嫌でもその界隈に興味を持たざるを得ない環境で彼女は育った

高校を卒業して いの一番にトアル探偵事務所に入ったのだが

その理由は今も誰も知らない 安斎も変に追い返したりもしなかった




北陰市から南西に車で三時間程の距離の先にある【下川市しものかわし

そこには地元で一番の土地の広さを有する遊園地【リタワールド】がある

年間の入場者は約二十万人 敷地面積は約270haと周辺地域の中では最大級のテーマパークだ


「小さいお子様から遊べるで有名なこの遊園地で…… こんな事態になるなんて……」


「……遊園地なんて縁の無ぇ場所だったが まさかこんな形で来る羽目になるとは」


リタワールドの駐車場に到着した安斎と柴塚

周辺には警察の警官やら刑事やらが群がっている


「行方不明になって二週間経つのに進展は無さそうだな……」


「シッ!! 変に敵作らないで下さいよ所長?!」


しかし二人には堂々と園内に入れる理由がある

まるで鬼ごっこで無敵になれる()()()の様に


「ここから先 一般者は立ち入り禁止です」


遊園地の入場口では黄色テープが貼られ 警官が門番の如く立ちはだかる


「私達の依頼人はこの人です 他言無用でお願いしますね?」


「……四季園奈美恵ってあの?」


「えぇ…… 行方不明中の蕾ちゃんのお母様です

痺れを切らして 方々で探偵を雇ってるって話ですよ?」


「……分かった だが少し待っててくれ」


そうそう二千万もの大金を用意出来る人間はいない

柴塚が担当していた依頼人は四季園造船の関係者そのものだった


「しかしまぁ…… 運良くうちに仕事が来たもんだよなぁ」


「所長の闇サイトと違って 真っ当なホームページを作っていた私に感謝ですね!!

交流の幅が格段に広がりますし こういう拾う神に出逢う確率も段違いです」


「手当たり次第なんだろうなぁ…… 警察をアテに出来なくなったって言ってる様なもんだ」



「その警察の縄張りでデカい面して貰っちゃぁ…… こっちも面目丸潰れなんだよ」



ボタンの締め具合がだらしないスーツ姿にコートを羽織る一人の男が近付いて来る


「こちら県警の刑事で松原雄逸まつばらゆういつさんです」


「松原だぁ…… お前はもう元の配置に戻っていい」


「はっ!!」


警官がいなくなると暫く三人の睨み合いが続く

なんせ安斎と柴塚は刑事相手でもいつもの態度を崩さない



「少しでも疑われて 公妨でしょっぴかれる不安とかねぇのか?」



「警察に嫌われるのは慣れてるんで~~♪」


「それに私達は四季園さんからネットで依頼されてるんで~~♪」


ヘラヘラ笑ってる二人に松原も心中穏やかではないが

捜査が難航しているのは火を見るより明らかで 世間にもそれが分かられてる状態

なので猫の手を借りる気分で 目の前のウザい二人にも情報を与える決断をしていた


「付いてこい…… 情報共有といこうじゃねぇか」


「「 ありがとうございますぅ!! 」」


溜息を吐きながら二人より先に行ってしまう松原

安斎は小声でギリ柴塚に聞こえる様にボヤく


「俺やっぱり刑事は嫌いだなぁ…… 常に誰かに疑われてる生き方は窮屈だ」


「同感です…… 隙あらば公妨で手元に置いておこうとするのも束縛的で好きになれません」


「……こういう事だけに関してはお前と息が合うよなぁ」


「私もこういう時だけ所長が大好きです♡」


現場はお化け屋敷の近くだった


「四季園蕾ちゃんはここで誘拐されたと決定付けられたんだ」


「証拠や目撃証言が出たのか?」


「ちょっとは敬語使え…… 被害者の持ち物だとされるポーチが落とされていたんだ

ポーチに付着していた指紋には持ち主以外の物も付いていたんだとよ」


「それなら早急に事件は解決しそうなもんですけどねぇ…… 他の指紋は誰だったんです?」


「それが誰とも一致しなかったんだ 少なくとも園内のスタッフじゃねぇことは分かった」


「……実際に誘拐されたタイミングはお化け屋敷の中ですか? それとも外ですか?」


「中ってのが有力だ 目撃者が一人もいねぇんだ」


「お化け屋敷の中にもスタッフがいますよね? お化けは犯人を見ていないんですか?」


「入って見れば分かるが 暗くてしかも外見より中は結構広いんだよ

スタッフが出入りする扉も複数あってな 犯行ルートに見事使われちまった訳だ」


「なるほど…… おそらく犯人は複数犯ですよね?」


「……何でそう思うんだ?」


「手口が鮮やかだからです ここは遊園地でも端の方でお化け屋敷の裏は森林ですが

いくら人気の無い場所だからって 逃げてる途中で誰かしらの目に触れてもおかしくない……

逃走ルートも事前に練られていた周到な誘拐計画があったんじゃ?」


「ほぉ…… やけに事件の映像が見えてるじゃねぇか? こりゃぁ署で縛って置きたいなぁ」


「刑事さんから見てどうなんですか?」


「フン…… お前の言う通りこれは計画的な犯行だ

だが単独犯だと俺は睨んでいる それも大柄な男だな

子供一人をバックみてぇのに入れて運べる人物だ」


「そっちも随分とはっきり言い切るんですね」


「知ってるか? ここの遊園地に設置される監視カメラは死角を作らねぇ程の台数だ

迷子を出さない為なんだろうが 犯罪防止に偉く貢献してくれてる

つまりリタワールドで誘拐なんて本当は不可能に近いんだ

……なのに犯人はそれを掻い潜りスルーした 鮮やかにな カメラ一台にも不審な影は無かったよ」



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