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高校入学2日目から、転生魔王がうざい  作者: 林海
第三章 魔界にて

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第16話 ま、世の中お金だ


 ケイディは続ける。

「喧嘩にはリスクが伴う。

 これが相互確証破壊の根幹だ。これには2つの側面がある。通常、リスクと一言で言っていても、だ。まずは、先制攻撃しても自分の方が負ける可能性が無視できないこと。そして次が戦い自体のコストが高くなることだ。

 相手が不特定多数なら、先制攻撃も意味を持たず、自分の方が負ける可能性が果てしなく高くなるのは事実だ。だが、コスト側からならば対処することもできるのではないか。

 要はそれぞれの世界にとっては安上がりで守れても、他世界から見たらそれを打ち破るためのコストが極めて高いということだ。敵戦闘機を撃ち落とすのに、戦闘機よりも価格の高いミサイルは使えないのと同じで、単純な話だ」

 なるほど。


「肉を切らせて骨を断つ」なんて言葉もあるけど、戦いにかかる費用についてもこれは言えるんだろうな。100億円の武器を1億円で破壊できるなら、これは兵器としてペイする。一億円なんて大きなお金、私は見たこともないけれど。

 これが100億円の武器を100円で破壊されたら、そりゃあもうやってらんない。そういう意味では、経済的報復による相互確証破壊ってのもアリかもしれないんだ。ま、世の中お金だ。

 まぁ、これ、今の私たちでは世界間の知識が少なすぎる。もっといろいろ知らないと作戦も練ることができないけれど。


 そんな感じで、ケイディの言葉に私たちは考え込んでしまった。

 で、気がつけば、元魔王の辺見くんの顔色が悪い。

「もしかしたら、寒い?」

 私がそう聞くのに、元魔王は首を横に振った。で、私、これが嘘だってわかってしまった。「寒い」なんて弱み、白状したくないんだろうな。トレードマークの黒いマフラーがないってのも、なんか可哀想。


「装備から毛布を出す?」

 私の問いに、またもや元魔王は首を横に振る。

「魔法を使えば、体表の温度などどうとでもなるのだが……」

「なら、その分だけ使用を許可しようか?」

 私の提案に、元魔王は3度目のお断りをしてきた。


「勇者。現魔王が城を出ようとしているぞ。もうすぐここに姿を表す。

 その時に、余が魔法を使っていたら、『謀略のアウレール』に話したことが嘘ともなりかねない。

 交渉相手に不要な疑いを持たせたら、まとまる話もまとまらなくなってしまう」

「えっ、来るんだ、魔王!」

 びっくりして私、思わず声を上げてしまった。


 とたんに戦士、武闘家と賢者が立ち上がった。

 ケイディも再度、ちゃきって音をさせて装弾を確認している。

「元魔王、現魔王が誰かは知っているの?」

 賢者の問いに、元魔王の辺見くんはまたまたまたまた首を横に振る。


「上将ドラゴン『終端のツェツィーリア』、上将ワイバーン『謀略のアウレール』が共に魔王の座につけず、つかなかった。こうなると、あとは力はあれども王の器があるかどうか疑問の者ばかりな気がするが……」

 それって、うっかりすると今の魔界はパワハラばりばりなのかもしれないってことだよね?

 パワハラ魔界は字面だけで怖すぎるよー。


「魔王に息子はいなかったのか?」

 と、これはケイディの質問。

 あ、そっか。王子がいれば、跡を継いでいる可能性は高いよね。……辺見くんに息子がいるかもって考えると、なんかとても複雑な気持ちになってしまうけれど。


「いなかった。そもそもだが、魔界の玉座は世襲ではないぞ。世襲に依ると、気さくで人当たりの良い王様が生まれてくるが、戦いには弱くなるのだ。

 弱い王は、魔王にはふさわしくない」

 うわうわ、そういうものなのか。

 まぁ、魔王はラスボスだもんね。


なんて品のない題だw

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