前門の死 後門の虎
ジィーー!!
ジュリアの持つ無線機に応答が入った。
『ちっ もうバレたのか・・・・・
ジュリアは 態とらしく天を仰いで見せる。
『誰からだ・・・』
想像はできた。
『なつみ・・・』
その名前を聞いて ダーンも
やっぱり と
頭を振った。
『はーーい なつみ
げんーーーーきっ!!』
「はぁーーっ・・・・・たくーーーっ
はーい じゃあないよジュリア・・
貴女何をしているの?」
『何をしているのって・・
夜の散歩よ!!』
「ふざけないで
いい
ジュリア・・
貴女は 今何をしているのかわかってるの?
『わかっているわ・・・・・』
「わかってない・・・・
貴女達は隊を逃げ出した兵に見なされる
ブルーフォレストは・・・・あぁ・・・」
なつみの声が遠ざかっていき 代わりに聞き覚えのない声が聞こえて来た。
《ジュリア・・・それにダーン・・・
聞こえてますか?
私は ブルーフォレスト
傭兵部隊を統括を
無理やり任されている
ソフィア・グレイス少尉です。
今すぐに 青壁に戻りなさい・・・・・・
でなければ 貴方達に追ってを差し向けます。
聞いていますか?》
『聞いてるわ ソフィア・グレイス
・・・・少尉
事情があって今は帰れないの・・・
ジムを救出したら帰還しますから・・』
《ジュリア・・・・
いまジムって・・・言った?
もしかして・・・
ダーンの弟ジム・ウォーリアーのこと?
『そうよ 少尉殿♪』
《まさか・・・だけど・・・
もしかして・・・・
貴女達は 隊が全滅した場所に・・いるの?
顔は見えないが 焦っている事は言葉を通してわかった。
『さすがは 少尉殿 そんな事もまでわかるのですか?』
《ふざけないで
そんな場所で貴女達は何やってるの
直ぐに 戻りなさい・・・・
そこはには 群れが・・・・》
『大丈夫です・・・・群れはもう居ません・・』
《なぜ・・そんな事が言えるの?》
『群れは 何者かに倒されたからです・・・
しかも 全員 素手の一撃で・・・・・』
《そんな・・・・馬鹿な事が・・・》
『では・・・画像をテンプしますから』
ジュリアは ダーンに合図を送り
ダーンは ゾンビの骸を撮影した映像を送信する。
《ジュリア・・これは貴女達がやったの・・》
『いいえ・・・・・ここに巣食う
怪物です。』
《怪物って・・・ジュリア・会ったの?》
『はい・・一瞬だけ.・・・遭遇し
ダーンが奴にやられ
死にかけました・・・』
《それで・・・ダーンは大丈夫なの?
『今は大丈夫です』
《いい・・ジュリア・・・そこを動かないで・・
直ぐに サヤカの隊を送るから・・
『まってください・・・・ソフィア少尉
人選は良いですが 彼女が来ても
何も変わりません
全滅するだけです!!』
ジュリアは言い切った。
「聞いてたわよ ジュリア・・・
あんた何様のつもり・・・
あたしが殺られると思って?」
『ええその通りよ サヤカ
貴女が 3倍速で動く
グリズリーを素手で倒せれば
喜んで助けを受けるわ・
それでも 助けに来る?・』
「いい加減にしろよ ジュリア
そんな 怪物が・・・・・!?
これは・・・・・」
ソフィア達は 送られてきた画像
ダーンの胸の部分の写真を見ていた。
『見ての通り 一撃で我々の防具はこの有様
それでも 助っ人に来るかい?
サヤカ・・・・・・』
ダーンは 皮肉まじりに言う。
『そう言う事ですから 少尉
援軍は・・
「ジュリア・・
そう言う事情なら仕方がないねーーーーっ!!!!
不便者サヤカが助太刀いたす。」
「《『『えっ!?』』》」
聞いていた全員は耳を疑った。
《ちょっ・・ちょっと待て・・・・・
サヤカ
今のジュリアの話し聞いてたよね・・・》
サヤカは頷く。
「だから助っ人が必要なんだろう?」
サヤカはストレッチをしながら言う。
《じゃあ・・・ウイズリーの話も聞いてたよね》
『いえ・・・・グリズリーです・・けど・』
「だって見たいじゃん 3倍速のくまさん♪」
《よく考えて・・・サヤカ・・
そんなくまさんを素手で倒せる人間は
この世の中にいないから》
ソフィアは言い切ったが
そうじゃないだろうと
他の者達は思った
「わかったわ・・・・」
《わかってくれたのね!!》
「不便者サヤカ これにて
出奔ーーーッ」
《皆 サヤカを取り押さえて・・・・》
その場にいた者達がサヤカを押さえる。
「あぁ・・・離して・・・・ああぁ・」
サヤカの声が遠ざかって行く・・・
《いいジュリア・・・・この案件は
我々には手が負えない
上官と協議して直ぐに連絡する
くれぐれも無茶はしないように・・》
ソフィアは そう言うと通信を切った。
『慌ただしかったが
サヤカのおかげで助かったな』
『自分でも言ってたじゃあないか♪
不便者って』
『それで・・・・連中を待つのか?』
『いいや・・・・
ブルーフォレストの奴等が来たところで
怪物には勝てない・・・』
『なら どうする?』
『まぁ 少し考えよう・・・・
妙案が浮かぶかもしれない。』
ジュリアは また石の上に座り考え始めた。




