十三体目 フロンティアへ
《まぁ おおまかだけど・・・これが・・
あたし達が体験した
タイムトラベルよ・・・》
『俄には信じられないが・・・・
それで フロンティアとなんの関係がある?』
《それは 今から話します。
先程も 話した通り
我々は三人は同じ目的の為に
手を取りあいました。
元々齋藤 朱雀は 母 門倉 リリィの付き人をやっていました。》
「カイリの家って芸能一家じゃん♪
いいなーっ!!」
サヤカは本気で羨ましいがっていた。
《みんなは そう言うけど・・・・・
あたしは 普通の家庭がよかった・・・》
カイリは 表情が 少し寂しげだったのを
ダーンは見逃さ無かった。
『それで?』
《あっはい・・・朱雀は 母と父を
役者としてとても慕っていました。
だから 二人からもとても可愛がられ
信頼もありました。
だからこそ この様なは不条理な行い・・
それから
何も出来なかった自分が許せなかった
その事が彼女を大きく変える事になりました。
朱雀の行動力は あたしなんかと比べたら
彼女の 足元にも及ばないほど活発でした。
彼女は 自分の弱さを克服する事から始め
同時に協力者を探しました。
『協力者って ・・・
普通に考えたら そんな奴が見つかる訳ない・・・』
ダーンは頭を振る。
《えぇ…そうよね・・・・
普通なら そんな世迷言なんて
誰も信じないわよね
だけど・・・あたし達の言う事を
信じてくれる協力者が現れたの・・・》
カイリは真顔で言った。
『それで…どんな物好きだそいつは…』
ダーンは呆れながら言う。
《そうね…オーナーは知らなくても…
この名前なら聞いた事あるはずよ…
デストラクション…》
カイリは 自慢げに言う。
『まさか…あの日本最大大型複合施設
デストラクションの事か?
ど…どうやってそんな大物を口説き落とした…んだ…』
《簡単な事よ!それが・・
デストラクションのオーナー は門倉家の執事
左文字 右京さんだったからよ。》
その言葉に 二人の目は点になった。
「ただの金持ちの執事が協力者って
何ができるの?」
不便者サヤカは ニヤリと笑う。
《彼は 苗字こそ左文字と名乗っているけど
実は 彼は門倉家当主
門倉 源左衛門の御落胤
門倉 明
つまり母の弟にあたる人だったの・・・
と
言っても 母と明さんは歳が離れていた事もあり
母は 明さんの存在すら知らないのです。
それで 門倉 源左衛門が亡くなって
現門倉当主に 母リリィがなって
財産の半分を相続し
後の半分を寄付とした。
それは あくまでも表向きで
実際は 明さんが 相続されました。
まぁ 母にとって財産なんてあっても無くて
どうでも 良かったみたいです。
「そうだよね あれだけ稼いでいれば・・
あーあぁーーーなんか考えただけで
むかついてきた・・・」
『お前は 少し黙っていろ・・・・・』
ダーンが サヤカを睨みつける
サヤカはムッとしながらまも仕方なく従う
《まぁ 明さんも 本当にアバウトな感じの人でした。
あたし達の話を聞いて 一つ返事で
協力を申し出ました。
『聞くだけだと本当に変わっているな…その人…』
《まったく その通りで…
どうして 協力してくれるんですかって
朱雀が 尋ねたら・・・・
その答えに 皆
なるほどって
納得しました。
『「なんて言ったんだよ!!」』
ダーンとサヤカが顔を見合わせ
お互い 咳払いする。
《あ・うん・・それは・・・
どうせ 日本が壊滅するんだろう?
財産なんて 意味無いじゃん♪
なら 有効手段に使いましょうって
一番 明 叔父さんがノリノリになってました。
で・・・・叔父さんが 提案したのです。
アミューズメントパークを創ろうって
それが みんなも知るアトラクションパーク
デストラクションです。》
『だが…なぜアトラクション施設だったんだ……』
《そう サバイバル体験型 大型アトラクション施設
でも それは表向き
実際は 退役軍人を講師につけ
自警団を養成してたの・・・
アトラクションはカモフラージュね
年に数回 サバイバルゲームの世界大会を開いて
腕を磨いた。
なんせ 本物の軍人も サバイバルゲームに参加するからね・・
遊びながら 密かにプロ集団を育成していたの…》
『それが のちのフロンティアに繋がって行く・・』
ダーンは頷き納得する。
「日本が崩壊しなくても
収益は アミューズメントがある
金に頓着がないから
決断もできる・・・・・か・・って言うか
ちゃっかりしてんじゃん!」
《でも叔父さんは言っていた。
あくまでもデストラクションは最終手段で 未然に防ぐのが目的だって…………
それも…叶わなかったけどね…》
『それで・・彼女とは今でも連絡を?』
カイリは 頭を振る。
《あたしは 彼女とは行動を共にしなかった・・
ただ………世界が壊れる前に電話で話した時は……フロンティアのこと…少し話してくれた…
壊れてからは…わからない…》
カイリは頭を振る。
『どうして?
《彼女は彼女の考えがあり・・
あたしには あたしの考えがあった・・・
でも 向かう場所は同じ・・・
約束の刻まで
お互いを高め合うと約束した・・ 》
『それで 君は何を?』
《あたしは 生きる為に必要な事を学ぶと決めた。
格闘技から パルクール ウイングスーツ
クライミング・・・水泳・・・
そして・・・フライング・ボード・・》
『確か 君は十歳じゃあなかったか?』
《そうよ・・・・あんな経験をしたら
呑気に勉強なんてできる? 》
『しっかり 叔父さんの血を受け継いでるじゃあないか』
《だから閃いたの ・・・あのラジオで聞いた
フライング・ボードが役に立つと・・
それで…彼女に会いに行ったの…
勿論 大女優である母のコネを使ってね……》
「それってやっぴーよっぴーの・・・
誰だっけ・・・・」
『ソフィア・グレイス・・・』
「そう・・・ソフィア・・
でも・・どっかで聞いた様な・・・名前だけど?
どこだったかな……」
サヤカは腕を組み考える。
『確か…今 うちの傭兵部隊の大将代理も…そんな名をしていたような…』
「まさか・・あの少尉殿が 元アイドルだって………
ウケるんですけど・・・」
サヤカは ソフィア少尉の事を思い出し笑う。
『まァ同姓同名の別人だろう…
それで・・・君はこれからどうするカイリ?』
《約束の刻まで あとわずか・・・・
ここで フロンティアの名を聞いたのも
また 縁・
あたしは フロンティアに合流する・・・
だから・・ダーン・・・
貴方に力になってもらいたい・・》
カイリは ダーンを見る。
『君の力になりたいのはやまやまだが
残念ながら俺は・・
君を助ける事は出来ない・・・』
ダーンは頭を振る。
「どうして・・・・助けてやれよ・・」
『俺には できない・・・何故なら
俺は 蝦夷国に行かなければならない』
「何・・・・・お前・・・
蝦夷国に行くのか・・・?」
『そうだ・・・・・
あの灰色の怪物とかかわってしまったからな
ジュリアが あぁーだから俺が行く事になった。』
「3倍速クマさんキターッ!!」
『それで 俺の代わりと言っちゃあなんだが・・
頼りになる奴を知っている
そいつの腕は 間違いない・・・
ただ 問題がある・・・
それは・・・奴が大馬鹿ってことだけだ・・・』
「ちょっと あんたも もっとマシな奴を紹介しろよ
何よ 頼りになるけど 大馬鹿って
笑うに笑えねージョークじゃん♪」
『そうだ・・・・本当に笑えねジョークさ
お前を紹介するんだからな』
「はっ・・・私が・」
『お前しかいないだろ 不便者なんだから』
「なんだよ・それ・・」
《サヤカさん・・あたしに力をかして
貴女がいれば フロンティアに行ける
だから お願い・・・
力をかして・・・・
ください・・・
サヤカさん・・・》
「まさか・・・死神女と手を組むとわね・・・」
『君は不便者だから大丈夫
死神も逃げ出すさ
これで 交渉成立だな!!』
ダーンはニヤリと笑った。




