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魔力0の魔法使い  作者: bccbcd
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約束


 一緒に学校に向かい、色々と授業を受けて魔法学の時間になった。魔法学の時間になるとティエルとヴァイルは他の生徒たちからいつも通りに離れて魔法の練習をし始めた。

「では、昨日のように僕に対して魔法を放ってみてください」

「えと、そのいいんですか?」

 昨日の怪我などは引きずっていない様子のティエルは若干の戸惑いを含んだ声で聞いた。

「はい。とりあえずお願いします。昨日の出来事をから一つの可能性が湧いて出てきたのでそれが勘違いかそうでないのか確かめようと思っています」

「……分かりました。では行きますよ」

 ティエルはわずかながらに抵抗を覚えているようだったがヴァイルには体質があるために、魔法を使った。

 魔法はヴァイルのもとに向かって行きそして、消滅するかと思いきや放たれた魔法はヴァイルの傍に佇むだけだった。

「え?」

 魔法が消えるものだと思っていたティエルは驚愕の声を漏らすがヴァイルは納得したかのように頷いた。

「間違いが無いようですね」

「ど、どういうことですか?」

「実はですね、魔法が一度使えましたがそれ以降全く使えなかったのでもしかしたら僕には魔力が無いのではないか、と言う可能性が浮上してきたんです。それを確かめるたまには自分以外の魔法の使える相手が必要でした」

 そういってヴァイルは自分の傍にた佇む魔法に手を伸ばし手の中で操り握りつぶし魔法を消滅させた。

「他人から魔法を与えられないと僕は魔法が使えないみたいです。でも魔力を感じ羅られるようになったきっかけは分からないんですけどね……」

「それは多分、自分の持つ魔力の……容器の用量よりも多くの魔力が一定空間内に存在すると、空間中であっても魔力を感じることができるんです」

「そうなんですか……魔力が分かれば、魔法が使えるという事ですか……」

「でも……魔力が無いって言うのは、どういう訳なんですかね?」

「さあ? でも、念願の、魔法が使えるようになりました」

「え、あ……あ、あぁ……」

 ヴァイルの言葉をどうとったのか酷く動揺し、めちゃくちゃな表情にティエルはなった。

「ティエルさん?」

 ヴァイルは声を掛けるが、ティエルは反応を返さない。

「あ、そんな、あ、あ、あ……」

 ここまで過剰に反応されればヴァイルは自分が何かしたのではないか、と自分の発言を思い出す。

 ティエルがおかしくなったときまでの自分の言葉の中に何かあったのか考えて、一つ思い当たることがあった。

「別に、用済みとなったわけではないですよ」

「うえ? ふぇ……」

 途端に安心しきった声を出したティエルはその場にへたり込んだ。

「……すみません、不安にさせるようなことを言ってしまって……」

「……私の、方こそ、すみません……こんな、依存する、ような……また、以前のような生活に戻るって、思うと、もう……」

「悪いと思うのなら、少しずつでいいので変わる努力をしてください。別にその努力が実を結ばなかったとしても僕は気にしません。貴方はこれまでさんざん苦労してきたでしょうから今いる学校を卒業するまでは、貴方が必要ないと自分の口でいえるようになるまで一緒にいても僕は問題ないと思っています。それに、魔法を誰の助けもなく使えるようにもなりたいですしそうでなくても継続的に魔法は使いたいです。わざわざ事情を説明するのも面倒ですし、貴方がいてくれた方が助かります」

 弁明するかのように、言い訳するかのようにヴァイルは言う。ヴァイルとしてはもう魔法の使い方は分かったのでティエルがいなくても問題は無かった。

 しかしここで、ここまで取り乱すティエルに対して必要がなくなったからと別れを切り出すのは申し訳ないしそもそも部屋が同じなのだからティエルと距離を置こうとしてもできない。

 ティエルがいる必要がなくなったヴァイルではあったがティエル意外といる必要もないと自分に言い聞かせ、ヴァイルはティエルに手を伸ばす。

「これからも、よろしくお願いします」

「は、はい!」

 ティエルは目尻に涙を溜めながらも、頷き安堵の笑みをこぼした。



第一章終わりです。第二章は第二章を書き上げることができれば随時更新していきたいと思います。

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