決闘の決定
大体何が起こっているのかは理解したヴァイルは特に何かをいう訳でもなかった。
「いきなりすみません」
ヴァイルは謝りティエルを席に座らせる。
そして、襲ってきた相手も無視してヴァイルも席に着いた。
「あ、あの……?」
ティエルは完全に放置されている現状に戸惑うがヴァイルは平然とティエルに答える。
「何か対処が必要なことはありますか? 僕は無いと思っているんですけど」
「え……っと……そうです、ね」
ティエルは襲ってきた相手が完全に気絶していて尚且つ教室にいる生徒たちの反応がほとんどいつも通りでヴァイル達に襲ってきた人の存在なんてないような反応だったことが分かり変に首を突っ込んでこれ以上事態を大きくしたくなかった。
そして、ない物として扱われ気絶した襲ってきた相手は授業が始まり教室に入って来た教員に見つけられるまで完全に放置されていた。
「おい、なんだこれは?」
一番最初の授業を受け持っていたのはヨルだった。
そして交戦の後が一切ないにもかかわらず一方的にやられている生徒を見て何かを悟ったのか何かが分かったのか確かにヴァイルのことを見て一度にやりと、嫌らしい笑みを浮かべた。
これはまずいな、なんてヴァイルが思った頃にはヨルが口を開いていた。
「何があったのか説明しろ」
「何もありませ――」
ヴァイルが何もないと言おうとはしたがその前にヨルがヴァイルの口を封じる。
「お前は黙ってろ」
「……そこの男の子が彼に何かしていました」
黙らされたヴァイルに変わりクラスにいた生徒の一人がヨルに起きたことを話した。
これは、他人から見てヴァイルのしたことを正確に表したもので確実にヴァイルが何かをしたようだったが何をしたのかはわからない、それはティエルにとってもそうで実際にヴァイルの口から体質が、と言う話を聞かなければ何が起きているかなんてわからなかったし聞いたところでそれがなんであるかなんてわからなかったために仕方がないことだった。
「ほう……ヴァイルが何かしたのか……」
「…………先生、どうするんですか?」
「そうだな、落とし前をつけさせるためにも決闘でもさせようか?」
「私はその案に賛成です」
すぐさま声を上げたのはまた別の女子生徒だ。
「彼は私達とは違いこの学校に編入してきたんですよね?」
「そうだな」
ヨルは隠すことなくヴァイルについて話す。
「彼がなぜこの学校に入学できたのかわかりませんがこの学校は特定の学校で中等教育をすまさなければいけないはずです。しかし彼のことを知っている生徒はどの学校にもいませんでした」
「調べたのか?」
「気になって調べました」
「そうか、確かにそれを知ったのなら理不尽に思うかもしれないな、それで?」
「決闘をして彼の実力を全員が認めることが――」
「よし、決定だ。決闘させようじゃないか!」
ヨルは最後まで生徒の言葉を聞くことなく決闘を承諾した。
「そ、そうですか……では予定を……」
「今日だ! そこで気絶しているやつを起こす! 私のの授業は決闘について決めようじゃないか!」
ヨルは楽し気に気絶した生徒に近づき手のひらで体に触れた。
「うあ゛!」
体に電流が走ったかのように大きく一度体を痙攣させ、気絶していた生徒は意識を取り戻した。
「な、なにが……」
「おはよう。いろいろあったが決闘を行うことになった! 決闘ってのは分かると思うが互いの要求が理不尽でない限り通るんだ」
「う、受けます!」
「決定だ!」
ヨルは、嬉しそうに言った。




