信頼
ティエルがヴァイルの奴隷になることを決めた。
決めたはいい物の決めた場所が入浴中だったということもあり、話が終わった後でティエルにシャワーを浴びさせてある程度体が温まってから浴室から出て着替えてから本格的な話を始めた。
まず最初にヴァイルが確認したことは自分が知っている奴隷の主人になるための方法がこの国でも適応されているかどうかだった。
ティエルが自分を奴隷にしてくれと言ったことからそのあたりに問題が無いのだろうとは思っているがそれでも念のために確認したかった。
「奴隷の主人になるためには奴隷商人のもとに行き、血の契約と呼ばれるものを結ばなくてはいけません。血の契約を行い主人と奴隷のつながりを作ります。つながりを作ることで主人が生まれ奴隷の首輪を身に着けた人が奴隷となり、奴隷の首輪をつける奴隷は主人にしか使用できなくなります」
そのティエルの説明はヴァイルが把握していた方法と同じ方法だったがヴァイルには聞きなれない言葉があった。
「血の契約とは、一体何のことを指すのでしょうか?」
「血の契約は結構そのままの意味です。血を媒介として互いを縛り付けるという意味です。例えばで話すと商売とかの契約を行うときに、甲乙で条件を付けて約束事をしますよね? そしてその約束事を忘れないように書面だったりで記録しますよね? このうちの条件と言うのが縛りで甲乙は主人と奴隷で約束事が記録される書面がお互いの血液、と言う感じですね」
「なるほど……」
ヴァイルは感心した様子で頷きながらもその仕組みが自分の知っている魔封とはかけ離れていることに気が付いた。
「その様子だと分かっているみたいなんですけど、これは魔法ではありません。この国にあるお城のように古代から存在していた物なんです。魔法外の何かを使っていることは明らかなのですがそれが何かなのかはわかっていなしそうです」
「……では、これは古代の遺物という訳ですか……間違っても奴隷に身に着けさせるようなものではないと思いますが?」
「それが、そうでもないんです。今は奴隷の首輪と呼ばれているこれはデザインはよくありませんし効果からしても利用方法なんて奴隷の首輪として使うのが精いっぱいでしかもこの国では発見されなかったようですが世界各地の遺跡や国の宝物庫からも大量に見つかっています。それにこれは壊れない上に魔法が効果をなしませんので本当にこれは他人を縛るための道具にしかなれなかったんです」
ティエルは奴隷の首輪について自分の知る情報を話した。その最中、ティエルは優しく首輪を撫でていた。
その動きは今まで奴隷の首輪で苦しめられてきた人のものではないと感じたヴァイルは相手のことを知るためにも聞いてみることにした。
「それには思い入れがあったりするのですか?」
そう聞かれたティエルは動きを止めて、自分の手がある場所を確認して少し気まずそうに答えた。
「……大切なものでは、ないです。ただ……私が、幼いころにしたっていた相手から、もらったものなんです」
「奴隷の首輪をもらったのですか?」
「はい……すみませんが詳細は……」
「わかりました。すみません踏み入った質問をしてしまって」
「い、いえ……その、お互いのことを知っておいた方が、信頼とか信用とかが生まれると思うので、気になったことは聞いてくれると嬉しいです」
そう言ってティエルは顔にほんのりと笑みを浮かべた。




