気づかれないように
ヴァイルはティエルに個人で練習したほうがいいのではないかと提案していたがティエルは魔法の練習なんて今更したところで何も変わらないと断言してしまった。
それに授業の間定期的にヴァイルのために水球を作っていたのでそれが魔法の練習になるかと思いヴァイルもそのことを問題視しなかった。
午前の授業が終わり昼休憩に入る。
昼食をとるために生徒たちは食堂に向かうがヴァイル達は自分のクラスに戻っていく。
クラスに戻り誰もいないことを確認してから二人そろって弁当を取り出し、それを昼食とした。
午後からの授業が座学で教室で行われるというのに授業開始十五分間にならないと生徒は教室に来なかった。
これはよっぽどのことがないとヴァイル達が昼食をとっている時に人が来るなんてことは起きそうにない。
ヴァイルはここまで人がかない理由を考えながらも授業を受けたがやはり目新しい情報は無かった。
授業が終わり放課後になるとヴァイル達はすぐに寮の自分たちの部屋に戻り読書を始める。
ティエルは昨日の続きを。ヴァイルも昨日の続きを読み始めた。
ティエルは黙々と読んでいるようだったがヴァイルは読んでいる本を途中で読むのをやめる。
ヴァイル個人としては内容は面白かったが話の中で貴族やいじめの表現が出てきたからだ。
ヴァイルが娯楽小説を今読んでいるのはティエルの読ませても問題がないかを確認するためなので後で個人的に読むことがあったとしても今その必要はなかった。
自分が分かるように問題がある小説をほかの小説から少し離れた位置に置いてヴァイルはごまかしのために歴史について書かれている本を読むことにした。
そんなごまかしはいらないかもしれないが気づかれるとめんどくさかったのだ。




