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前書き
1人、また1人と私を買っていく。昼夜問わず行われる偽りの男女の営み。
わっちは、この時代ではかの有名な「牡丹の花」という、店の花魁の1人。
休みの日だってある。日曜日は休みだから一日中寝てたり、新しい着物を買ったり簪を買ったりする。もう痛みは慣れたから痛くない。そういえば最近新しい子が入ってきて、痛い痛いと言っていたわね。最初はそんなもんよ。乱暴なお客様がおおいから。
自己紹介もせずにいきなり抱きつき始める。金で買ったからこいつは俺のもんだ。なんて、バカらしくて笑えてしまうわ。
店の方針で、順位が高い花魁ほど着物を豪華にしなくてはならないし、その着物を男性の目を引くためにはだけさせて着ないといけない。これが店の商品だって表すため。
そんなことしなくても妾には多くのお客様が来る。裏がそうする。
今夜もまた男性がやってきた。