4話「後始末と親が帰って来るのと、めんどくさい事この上ないんです。」
お久しぶりッス。
「飛鳥、お前の両親が返って来るぞ。」
「何日?」
「明日。」
僕の両親は唐突に帰ってくる、連絡もほとんどない。
その上土産はいつも怪しい物なんだよなぁ。
一度霊夢さんに見てもらったけど、お祓いした方がいいレベルだったみたい。
「取り合えず。」
「取り合えず?」
「父さん達にどう説明しよう。」
驚きはしないだろうけど、本当のことを言っても信じないだろうしなぁ。
「そんなことより、飛鳥も飲もうよ。」
「萃香さん、僕は未成年って・・・引っ張らないで、誰か助けて~。」
皆さん、顔をそむけるか、笑ってるだけじゃなくて。
「鬼相手じゃ無理です。」
さとりさんそれは無いですよ。
「僕が酔っぱらうと、つまみを作る人間が減りますよ。」
「大丈夫、他の奴も頑張ってくれてる。」
「嫌がってる奴に無理やり飲ませても楽しくないでしょ。」
「グダグダ言ってないで男らしく飲みな。」
そんな男らしさいりません、酒瓶近づけないで。
「流石にそれぐらいにしとけ。」
「兄ちゃん!!」
「じゃあ、兄さんが相手してくれるんだね。」
「げっ。」
兄ちゃんの犠牲は忘れないよ。
そして、次の日の朝
唯一、お酒を飲んでなかった僕が夜通し行われた宴会の片づけをすることになったのだ。
「僕のために準備したとか言ってなかったっけ。」
家事は基本僕がやってるけど、それは自分の物がどこにあるかしっかり把握したいからだし。
「諦めるか。」
皆、羽目外してたみたいだからまだ寝てるし。
片づけが大体終わった頃、誰かが下りてくる音がした。
「飛鳥さん、水をもらえますか?」
完全に二日酔いですね。さとりさん。
「鬼の酒があそこまで強いと思ってなかったので。」
まぁ、二日酔いに聞くものもついでに作っておきますよ。こうなりそうなのは半分見えてましたし。
「お願いします。」
じゃあ今から作りますよ。
たしか、昨日のアサリが残っていたはずだし、作り置きのトマトソースもあったし、あれでも作ろうかな。
はい、アサリとトマトのリゾットです。
「すぐに思いつきますね。こういうの。」
それは、暇つぶしにいろいろやってたらね。
?玄関から音がしたような。
「昨日言っていたあなたの両親じゃないんですか。」
そういえばって、このタイミングでか。どう説明しよう。
「素直にそのままのことを言ったらいいんじゃないんですか?」
それしかないよなぁ。信じないだろうけど。
「我が息子よ帰って来たぞ。」
あぁ、いつもならそうでもないのに、めんどくさい状況になったなぁ。