10話「反射で行動することだってあるさ人間だもの。」
クリスマス、一年でもそれなりに大きいイベントだよね。駅前で正拳突きする人とか現れるみたいだし。
町も暴走してる人たちは大量にいるみたいだし。いつから世紀末になったんだろ。
「嫉妬心からああなってる人ばかりですけどね。」
「知ってた。」
今、さとりさんと二人で出かけている。なんでそうなったかと言うと。
「飛鳥、今日はクリスマスだろ。クリスマスパーティーの準備はこっちでやっとくから、そこで暇そうにしているさとりと出かけてきたらどうだ。」
「兄ちゃん、出かけるぐらいならDVD見るよクリスマスなんだしポ○ットの中の戦○とか。」
「そういうなって、ついでに子供用のプレゼントも買ってきてもらいたいしな。」
「それならそう言ってくれた方が僕は動くのに。」
「そう言わないとお前が動きそうになかったから言ったんだよ。」
「つまり、僕を動かす口実って事ねそこまでする理由がわからないけど行ってくるよ。」
こんなことがあったわけで。
「誰に説明してるんですか?」
「その辺は気にしないで。それにしても、何でさとりさんとなんだろうね?他にも人はいるのに。」
「私のペットも何かそわそわしてましたけどね。」
「・・・誰か、隠れてついて来てたりするかもね。」
「この人ごみじゃわからないですけどね。」
そうだよね、帰ったら問い詰めてみるか。
「まぁ、頼まれてたものも買った事だし、出かけてこいって言われたからどこか寄って行こうか。」
「そうですか。それでどこに行くつもりなんですか。」
「行先はそっちに任せるよ。僕が決めると厄介なことになりそうだしね。」
「・・・では、本屋に行きましょう。」
「本屋ね。この交差点を渡った先にあったはず。」
ちょうど信号も青になったことだし・・・ってあの車!!?
「さとりさん!!」
あれっ、僕ってこんなキャラだっけ誰かを守るために自分が犠牲になろうとするなんて・・・。
「飛鳥さん?・・・っ誰か、誰か飛鳥さんを・・・」
さとりの悲痛な叫びが辺りにこだました。
その頃家では、
「燐からさとりの気持ちに気づかせてあげてと言われて二人で出かけるように言ったのはいいが。飛鳥は小学生だからなぁ。おまけにあの性格だから無駄だとは思うが。」
「兄ちゃんさん何を独りでしゃべってるんですか?」
「こっちの事だから気にするな・・・っと、衣装出来たから大きさ確認してくれ。」
さて、調整が終わったら飾り付けの手伝いでもするかな・・・電話が鳴ってるな、誰からだ?
「もしもし・・・っ!!?」
「皆聞いてくれ、飛鳥が事故に遭って病院に運び込まれたらしい。俺は、様子を見に行ってくるから他に気になるやつはついて来い。」
無事でいてくれよ。
そして、病院にて。
「さとり、飛鳥は大丈夫なのか?」
「お兄さん、手術は終わったんですけど。今夜が山だと。」
「そうか・・・意識はまだあるんだな。」
「はい、でも虚無りそうと言うか何か心配いらなさそうと言いますか、そんな夢を今見ているみたいで。」
「どういうことだ?」
「・・・ゲッ○ー線がどうとか。」
「やけに余裕あるな。」
「あの轢かれ方でまだ生きているのがとも言われましたし。」
「一体何があったんだ?」
「信号無視した車から私をかばって・・・」
「それもあるけど、そっちじゃなくて。」
「それは、私にもわからないとしか。」
「とりあえず、安心はできないけどひと段落って事か。」
とりあえず、顔だけ見て戻るとするか。他の奴らにも報告しなきゃいけないし。