プロローグ「夢であってほしいよ本当に」
知らない人は初めまして、知っている人はお久しぶりッス。
疾風のへたれッス。
ようやく書けた新作どうぞ、読んで行って下さいッス。
「どういうことですか?」
僕、火鳥飛鳥が住んでいる家に前触れもなく大量の不法侵入者がやってきた。
その経緯を話す前に僕の身の上を話しておいた方がいいかもしれない。
僕の両親は考古学者で、でかい家を持っている割には家にほとんどいない。
いつも家に残らされているから、小学六年生なのに家事ができるようになってしまった・・・親に訴えたら勝てるんじゃないかな、仕送りはしてもらってるし不自由はしてないからいいけど。
ここからが本題。
今は夏休み。
うちは家政婦さんを雇っていないのに朝起きると、包丁の音と鍋に火をかけている音がした。
不審者だと思って台所まで下りてみると、・・・メイドさんが居た。
状況が理解できずにいると、目の前に居たメイドさんが僕の首筋にナイフを当てていた。口封じですねわかります。
短い人生だったと過去を振り返っていると、後ろから声が聞こえて振り返ってみると金髪の人形のような印象の女性がいた。
僕を助けようとしてくれようとしたみたいなんだけど、台所で戦闘勃発。
床や壁に刺さるナイフ、爆発する人形、荒廃していく台所。
勘弁してくださいよ~、いつの間にかそこに居た人も写真撮ってないで・・・背中に羽が生えているだと・・・。
僕は状況を理解するために家の中を走り回った。
ここには巫女さん、ここにはもふもふ、家族らしき人たちが寝ていて長女らしき人が今起きたみたいだ。
そしてここには・・・すいません、ごめんなさい、すいません。
そっと扉を閉めようとしたら部屋で着替えていた緑髪の人が、怖い笑顔で僕を捕まえた。今度こそ死ぬかも。
そう思った矢先に、さっきの緑の長髪の人がやって来て僕を助けようとしてくれた。今日だけで一生分の運を使い切ったかもしれない。
ほっとしているとこんな会話が聞こえた。
「そんなにひどいことはしないわよ。せいぜい着せ替え人形にするぐらいしか。」
「それなら、私も参加します。」
うん、本当に運を使い切ったみたいだ。
せめてもの抵抗として、暴れていると、
「あんたら五月蠅い。」
紅白の服を着た巫女さんが針を投げてきた。僕も巻き添えにして。
とりあえず、紅白の巫女さんは周りを黙らせるだけの力があるみたいなので、他の人を黙らせて全員客室に連れてきてもらうように頼んだ。お茶だけで交渉が成立するなんて安いなぁ。
全員に客室に来てもらうと、かなりの人数がいたらしく人口密度がかなり高くなった。
金色の長髪でドアノブカバーのような帽子をかぶった人が中心みたいで、あなた達がどこから来たのかを聞いてみると、
「私達は幻想郷の住人、わかりやすく言えば境界を越えて別世界から来たのよ。」
Pardon?
「どういうことですか?」
突然の事態に混乱していると、
「飛鳥ー、暇だから来たぞー。」
余計に事態を引っ掻き回しそうな人が来た。