第3章 アルゴ進化への道 第14話 眠る群れの奥
第14話です。
今回はいよいよ龍の巣へと近づき、
これまでとは違う緊張感のある展開になっています。
静かな中にある違和感や不気味さを、
感じていただけたら嬉しいです。
吹雪の中で一日。
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外の音だけが響く時間。
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そして――
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風が弱まる。
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修一
「……今なら、いけそうじゃないか?」
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外を見る。
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まだ風は強い。
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だが。
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昨日とは違う。
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リオン
「だな!」
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すぐに反応する。
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「行ってみようぜ!」
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クロウ
「無理はするな」
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カイゼル
「慎重にね」
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再び外へ。
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冷気が刺さる。
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だが進める。
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アルゴが前へ進む。
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視界は白。
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だが、
確実に近づいていた。
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そして――
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見えた。
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巨大な影。
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いや。
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一つじゃない。
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無数。
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修一
「……あれ……全部か?」
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リオン
「うわ……マジかよ」
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そこには。
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ドラゴン。
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白い巨体。
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吹雪の中で、
静かに横たわっている。
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ブリザードドラゴン。
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その数――
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30以上。
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カイゼル
「……寝てる」
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クロウ
「活動を抑えている状態だな」
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修一
「だから風が弱まったのか……」
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リオン
「起きたら終わりだなこれ」
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全員、
自然と声が小さくなる。
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ゆっくり。
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音を立てないように。
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進む。
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そのとき。
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修一
「……あれ」
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視線の先。
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崖の一部に。
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穴。
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不自然な、
開口部。
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クロウ
「……自然ではないな」
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カイゼル
「土魔法……?」
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リオン
「誰か来てるってことか?」
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修一
「……だろうな」
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ドラゴンの巣。
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人が来ていても、
おかしくはない。
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だが。
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違和感がある。
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静かすぎる。
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「……行くか」
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誰も反対しない。
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洞穴へ入る。
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アルゴのライトが灯る。
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クロウも魔道具のランプを点ける。
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暗闇。
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そして。
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広い。
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想像以上に。
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修一
「……広すぎないか?」
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リオン
「ドラゴンサイズってことか?」
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クロウ
「……違うな」
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「これは――」
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言いかけて、
止まる。
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足音が響く。
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奥へ進む。
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カイゼル
「……中にドラゴン、いないわよね」
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リオン
「いたら終わりだな」
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冗談。
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だが、
誰も笑わない。
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さらに進む。
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そのとき。
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アルゴ
『反応あり』
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全員が止まる。
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修一
「……どこだ」
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『前方、微弱な生命反応』
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リオン
「人間か?」
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クロウ
「……わからない」
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静かに構える。
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空気が変わる。
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冷たさとは別の、
緊張。
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そして。
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暗闇の奥。
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何かが――
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動いた。
読んでいただきありがとうございます!
今回はブリザードドラゴンの群れと、
その奥にある不自然な洞穴を描きました。
数の圧と、起こしてはいけないという状況が、
少しでも伝わっていれば嬉しいです。
そして最後に現れた“何か”。
ここから物語は少しずつ緊張感を増していきます。
次回、その正体が明らかになりますので、
引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです!
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