第2章 冴えないオッサン、魔法至上の世界へ 第42話 グラディウスの反撃
第42話です。
いよいよ敵側が動き出します。
ここからはこれまでとは違い、
緊張感のある展開が続いていきます。
ぜひ楽しんでいただけたら嬉しいです。
コロシアム。
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騒ぎは収まらない。
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怒号。
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混乱。
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その中心で。
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一人の男が、
静かに立っている。
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グラディウス。
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空中に残る映像。
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競売。
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借金。
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そして――
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コロシアム。
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全てが、
晒されている。
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沈黙。
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側近の一人が、
素早く近づく。
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「報告します」
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グラディウスは視線も動かさない。
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「……言え」
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側近
「怪しい動きが確認されました」
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「コロシアムの東側」
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「わずかに魔力の反応があります」
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一拍。
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「規模から見て、小さな拠点の可能性が高いかと」
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沈黙。
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グラディウスの口元が、
わずかに歪む。
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「……面白い」
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ゆっくりと振り向く。
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「この規模だ」
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「単独ではない」
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「外から持ち込まれた力……か」
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側近
「いかがなさいますか」
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グラディウスは迷わない。
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「潰せ」
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短く。
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「だが――」
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一拍。
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「生かして捕らえろ」
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空気が変わる。
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「何を使っているか……興味がある」
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側近
「はっ」
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数人の魔道士が動く。
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静かに。
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だが確実に。
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地下施設。
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アルゴ
「接近中」
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修一
「来たな」
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ノクス
「様子見だ」
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カイゼルは前に出る。
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「……私が時間を稼ぎます」
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修一
「頼む」
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その間。
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セリナは静かに地面に手を当てる。
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「……土魔法」
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音を立てずに、
地面が動く。
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地下に、
新たな通路が作られていく。
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誰にも気づかれないように。
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修一
「拠点を移動する」
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アルゴ
「了解」
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医療機器、
アスクレアも移動準備。
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時間との戦い。
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入口。
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影が現れる。
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魔道士たち。
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「ここか……」
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その瞬間。
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カイゼルが踏み込む。
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「遅い」
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風。
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一閃。
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敵が吹き飛ぶ。
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「なっ……!?」
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続けて二人。
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詠唱の前に、
距離を詰める。
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「させない」
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叩き込む。
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魔力の衝撃。
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崩れる。
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だが。
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次が来る。
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さらに。
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カイゼルは止まらない。
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「……来なさい」
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風が巻く。
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時間を稼ぐ。
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その間にも。
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地下では、
静かに拠点の移動が進む。
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セリナ
「……もう少し……!」
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アルゴ
「強い魔力反応 接近」
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ノクス
「……来るぞ」
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空気が変わる。
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カイゼルも気づく。
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今までとは違う。
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圧。
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重い。
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「……まだよ」
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低く言う。
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その背中。
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誰もが見ている。
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修一
「……いいぞ」
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「時間は稼げてる」
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だが。
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次に来るのは、
“本命”。
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影が、
ゆっくりと近づいてくる。
読んでいただきありがとうございます!
今回は敵側の動きと、
初めての直接的な衝突が描かれました。
カイゼルが時間を稼ぐ中で、
セリナが裏で拠点を移動させるという、
戦闘と戦略の両方が見える回になっています。
ただ、今回現れたのはあくまで前哨戦であり、
本当の脅威はこの先に控えています。
ここからさらに厳しい展開になっていきますので、
ぜひ続きも楽しんでいただけたら嬉しいです!
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