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冴えないおっさん、AIと異世界で国を作る〜魔法社会を科学でひっくり返す〜  作者: れいじ
第2章 冴えないオッサン、魔法至上の世界へ

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第2章 冴えないオッサン、魔法至上の世界へ 第23話 選択

第23話です。


地下での探索の中で、

新たな事実に触れつつも、

残された時間はわずかとなっていきます。


そして、それぞれが選択を迫られる回となります。


ぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです。

地下。



静かな空間。



セリナの土魔法で作られた通路。



アルゴ

「追跡反応 低下」




修一

「……一旦まいたか」




セリナ

「……でも、時間が」




アルゴ

「残り約5時間」




カイゼル

「……戻る必要があります」




修一は壁にもたれながら言う。




「その前にだ」




「何か掴む」




沈黙。




そのとき。




アルゴ

「……異常感知」




修一

「何だ」




アルゴ

「地下深部 魔力反応」




「人工構造の可能性」




カイゼル

「……地下に?」




セリナ

「この下に……何かあるんですか」




修一は小さく笑う。




「当たりだな」




「行くぞ」




奥へ進む。




やがて。




壁に行き当たる。




だが。




アルゴ

「内部空間 確認」




修一

「開けるぞ」




セリナ

「……はい」




手を当てる。




「土魔法――展開」




壁が崩れる。




その先。




石造りの通路。




人工構造。




カイゼル

「……これは」




修一

「ビンゴだな」




中へ入る。




冷たい空気。




床に刻まれた紋様。




アルゴ

「魔法陣 検出」




進む。




分岐。




アルゴ

「左 推奨」




進む。




次の部屋。




中央に装置。




そして。




透明な容器。




淡く光る。




セリナ

「……これ」




修一

「カプセルか」




アルゴ

「同一構造 確認」




沈黙。




カイゼル

「……ここで作られている?」




修一

「その可能性は高いな」




セリナの顔が強張る。




「……止めないと」




そのとき。




アルゴ

「時間警告」




「残り約2時間」




空気が凍る。




カイゼル

「……戻らないと」




ノクス

「……限界だ」




修一は歯を食いしばる。




「……まだ足りねえ」




沈黙。




そして。




カイゼルが一歩前に出る。




「……私が残ります」




セリナ

「……え」




修一

「今か」




カイゼル

「時間がありません」




「ここから戻るには、誰かが引きつける必要があります」




アルゴ

「成功確率 上昇」




沈黙。




修一はカイゼルを見る。




カイゼルも見返す。




言葉はいらない。




修一

「……死ぬな」




カイゼル

「はい」




セリナ

「……待ってます」




カイゼルはうなずく。




振り返らない。




そのまま、


通路の奥へ。




一人で。





地上。




静かな路地。




カイゼルはゆっくりと出る。




「……ここでいい」




小さくつぶやく。




わざと足音を立てる。




「――来い」




兵士が反応する。




「いたぞ!」




追跡開始。




風が走る。




カイゼルは駆ける。




あえて逃げきらない。




引きつける。




やがて。




前方。




兵士。




横。




さらに。




完全包囲。




止まる。




静かに息を吐く。




「……ここまでですか」




兵士が近づく。




「紋章を確認する」




沈黙。




カイゼルは動かない。




視線を落とす。




拳を強く握る。




(……使いたくない)




一瞬の逡巡。




父の顔がよぎる。




あの言葉。




あの距離。




(でも――)




ゆっくりと息を吸う。




顔を上げる。




だが。




すぐには言えない。




唇がわずかに震える。




そして。




「……私は」




声がかすれる。




「……ヴァルター・ローレンの……」




一度、止まる。




目を閉じる。




そして。




「……娘です」




空気が変わる。




兵士の態度が変わる。




「……確認する」




沈黙。




カイゼルは目を閉じたまま、


小さくつぶやく。




「……使ってしまいましたね」




その声は、


わずかに震えていた。





地下。




修一たち。




静寂。




アルゴ

「追跡 分散」




修一

「……やったな」




セリナ

「……助けに行きます」




修一はうなずく。




「当然だ」




アルゴ

「残り約1時間」




修一

「……時間もねえな」




その目は、


完全に決まっていた。




「取り返すぞ」




ルーヴェンハイム。




その中で。




一人が捕まり、




物語が、


大きく動き出す。


読んでいただきありがとうございます!


今回はカイゼルの決断が中心となる回でした。


時間が限られる中で、

自分が残るという選択をし、

仲間を逃がすという行動に出ました。


そして最後に語られた言葉には、

彼女のこれまでと、これからが詰まっていると思います。


ここからは救出に向けて動いていくことになります。


面白いと思っていただけたら、

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