第2章 冴えないオッサン、魔法至上の世界へ 第19話 地下からの侵入
第19話です。
ついにルーヴェンハイムへの潜入が始まります。
これまでとは違う緊張感の中での行動となります。
制限時間のある状況で、
どのように動いていくのかも含めて、
楽しんでいただけたら嬉しいです。
夜。
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ルーヴェンハイム外縁。
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巨大な城壁。
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そして、その内側を覆う結界。
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「……でかいな」
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修一が見上げる。
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カイゼル
「大賢者様――ルーヴェンハイムの都市ですから」
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アルゴ
「結界反応 検出」
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ノクスが手をかざす。
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「闇魔法――無効化」
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空気がわずかに歪む。
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「これで結界は無効化されている」
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修一
「便利だな」
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ノクス
「制限はある」
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「24時間だ」
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修一
「十分だ」
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カイゼルは前を見たまま言う。
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「ですが……正面からは入れません」
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修一
「門か」
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カイゼル
「はい」
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「門番が紋章を確認します」
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「持っていなければ、不審に思われます」
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修一
「通れても詰むな」
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アルゴ
「検知リスク 高」
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沈黙。
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修一はセリナを見る。
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「いけるか?」
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セリナはすぐに理解する。
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「……地下、ですね」
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修一
「それしかない」
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セリナは地面を見る。
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少しだけ目を閉じる。
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「……可能です」
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「ですが、約3時間かかります」
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アルゴ
「残り制限時間 約20時間」
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修一
「余裕だな」
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セリナは小さくうなずく。
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「やります」
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地面に手を当てる。
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「土魔法――展開」
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音を抑えながら、
静かに地面が沈む。
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土がゆっくりと動き、
空間が生まれる。
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細い通路。
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カイゼルは周囲を警戒する。
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ノクスは無言で立つ。
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アルゴ
「振動抑制 良好」
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時間が流れる。
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セリナの呼吸が荒くなる。
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額に汗。
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「……もう少し……」
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土がさらに奥へ。
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そして。
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「……繋がります」
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最後の壁を崩す。
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小さな穴。
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その先は、
石の床。
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「……中だな」
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修一が言う。
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カイゼルが息をのむ。
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「……はい」
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ルーヴェンハイム。
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大賢者様の大都市。
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その内側。
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四人は静かに入る。
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足音を殺して。
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修一は周囲を見る。
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整った街並み。
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無駄がない。
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そして。
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どこか、
見られているような感覚。
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アルゴ
「監視可能性 高」
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修一
「だろうな」
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セリナが小さく言う。
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「……ここが」
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カイゼル
「ルーヴェンハイムです」
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その声は、
わずかに硬い。
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修一は前を見る。
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「残り時間は?」
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アルゴ
「約20時間」
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修一
「無駄にするな」
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カイゼル
「はい」
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セリナ
「……やりましょう」
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その瞬間。
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“潜入”が始まった。
読んでいただきありがとうございます!
無効化された結界を越え、
正規ではない方法でルーヴェンハイムへ潜入しました。
地下からの侵入という形で、
セリナの力も大きく活かされています。
ただし、残された時間は限られています。
この制限の中で、どれだけ情報を得られるのか。
そして、この都市の本当の姿も、
これから少しずつ見えてきます。
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