第2章 冴えないオッサン、魔法至上の世界へ 第18話 手前の街
第18話です。
ルーヴェンハイムへ向かう前の、
ひとつの準備の回になります。
ここから先の展開に関わる新たな要素も出てきますので、
ぜひ楽しんでいただけたら嬉しいです。
夕方。
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ルーヴェンハイム手前の街。
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「……今日はここで休みましょう」
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カイゼルが言う。
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修一
「だな」
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宿に入る。
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中は人で賑わっていた。
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旅人。
商人。
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ざわざわとした空気。
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席に着く。
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修一が言う。
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「で」
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「どうやって入る?」
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カイゼルは静かに答える。
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「正規の方法なら、紋章が必要です」
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「結界を通る際に識別されます」
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修一
「持ってないな」
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カイゼル
「……はい」
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セリナは黙って聞いている。
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沈黙。
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修一
「他は?」
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カイゼルは少し考える。
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「……例外はありますが」
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「基本的には、ありません」
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そのとき。
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「困ってるみたいだな」
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低い声。
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振り向く。
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ローブの男。
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静かに立っている。
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カイゼル
「……あなたは」
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男
「ノクス」
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短く名乗る。
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修一
「で?」
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ノクス
「結界を無効化する方法がある」
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空気が変わる。
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セリナ
「……無効化?」
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ノクスはうなずく。
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「24時間だけだ」
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「それ以上は持たない」
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修一
「制限付きか」
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ノクス
「そういうものだ」
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カイゼルが問う。
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「……なぜ教えるんですか」
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ノクスは少しだけ笑う。
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「興味がある」
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「お前たちに」
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沈黙。
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修一は迷わない。
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「いいな」
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「使わせてもらう」
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ノクス
「好きにしろ」
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夜。
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街の外。
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ノクスが手をかざす。
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「闇魔法――遮断」
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空気が歪む。
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「これで、結界は無効化される」
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「24時間だ」
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修一
「十分だ」
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カイゼルは静かにうなずく。
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「……行きましょう」
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セリナも一歩踏み出す。
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アルゴ
「行動開始」
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ルーヴェンハイムへ。
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結界の向こうへ。
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本来なら入れない場所へ。
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四人は進む。
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その先に、
何が待っているのかも知らずに。
読んでいただきありがとうございます!
ルーヴェンハイムに入るための方法として、
通常とは異なる手段が提示されました。
そして、新たに登場したノクスという存在も、
今後の展開に関わってくる重要な人物です。
24時間という制限の中で、
どのように動くのか。
ここから物語はさらに緊張感のある展開へと進んでいきます。
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