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キンキン騙しあい世紀末

「で?あなたはいったい何がしたいの?なにができるわけ?」


ホントマジでそこだ。

今までの幼稚なレベルからして、こんな奴に何かできるとは到底思えれない。



「ただで別れられない言うんだったら、いくら払えば別れてくれるん?」



もうホントこれもやけくそで行ってみた。

まぁ手切れ金ですむなら安いもんだ。


なーんてこと、私も学生なので流石にきついのでいえない。

でも金で済むなら、済ませたいと思うのは本音。でも、金を払える当てもないので、今更とんでもない失言をしてしまったとは思っている。



しかし、日比野が出した答えは…金ではなかった…




ただ…無駄に金がかかることには違いなかったが…



今の私の稼ぎなら、それなりにためているのでそれぐらい余裕で何とかなるぐらいではあった。


それは…




「えーーーーっ!!?」



さすがに日比野も驚いてはいた。



「ここがどういうところか分っているんですかっ!!?」



「風俗ってとこでしょ?」




もう平然と答えてやった。




元はといえば、なぜにこうなったかといえば…



「口直しさせてください。」



「ん?」



「僕は不覚にもあなたのようなゴミ女を一度とはいえ、抱いてしまいました…。


おまけにその妹の…」



「ん?お前、やっぱ曜子にもなんかしてたん?」



「やっと妬いてくれるんですか!?」



「面白そうだから、聞いてやる。」


「えーーーっ!」



それでも妬くわけがない。こんな奴相手にやきもち焼くなんて時間の無駄でしかない。そんなことよりもマジで面白そうだから、曜子となんかあったなら、聞きたいものはある。私からも曜子の弱みというものはにぎっておけば、今後曜子のことで面倒が省けるのなら握っておきたいだけである。


「なんでもありませんよー。」



「なーんだーおもしろくなー」



「あえて言えば、あのキンキンした声。いまだに響いてて気持ち悪いです!」


あぁそれはすごい判るわー。誰もがあの声を嫌がっているという事は。


それで日比野が言ってきた要求はといえば・・。


「したがって、バツとして一度、超極上の女性を僕にあてがってください。そうでなければ許しません。」



という図々しいお願いをしてくるので、私は考えに考えた末にここに連れてきたのである。



まぁ最初は月城の愛人のうちの誰かでも…と頭によぎったが、何か面白みに欠ける思って…



「まぁまぁいいじゃん。お金は私が払うんだしさー。」


「そういう問題じゃないでしょ!僕こういうの嫌いです!」


「嫌いも何も、一応女の子の紹介なんだからいいじゃない。それに今の時代。「先輩からのおごりで普通にお話に来ただけだから、楽にしてていいですよ。」と一言いえば、特に何もしなくて済むとかも聞くしさー。」


「なんで僕よりそういうの詳しいんですかー!?」


「それぐらいネットでよく聞くよー。まぁかわいい子と二人きりでお部屋デートなんだからさーこれで勘弁してよー。」


「……仕方ないですね…。…あなたという人は…」


と言いつつ、私から大金が入っている茶封筒を奪って、そのまま行こうとしていた。


「あーここの店のマリリンちゃんはもう特上にかわいいから、超おすすめらしいよー。」



もうここまでくれば、アッと思う人もいるとは思う。


「だーかーらー、なんであなたが知ってるんですかー?」


「だーかーらー、特上の女がいいとかいうから、日比野のために極上の女について調べたんだってばーw」


とはいうものの、なーんも調べてはない…


「あとで感想しっかり聞かせてねーw」


もちろん、日比野からののちの感想もしっかり聞きたい。

だからこそ、もう少しだけこんな愚かな男にお付き合いしようと思えたのであった。

私はとにかく、日比野をあるお店に入っていくのを明るく見送っていた。


日比野には日々ムカついているので、日比野が最も信頼している極上の女でかつ、私がこの世で一番極上にビッチだと思う女を紹介したまでだ。なのであくまで私が紹介したのは、極上の女の中の極上の女ではある。


さて



このままここで待っていなければならないのだが…

多分、このまま待っているとなると何気にやばいので…



「ごめん。相原君さ。今さ、手空いてる?」


相原に連絡していた。



「ん?まぁ暇っちゃ暇だけど?何?」



相原は一応あの屋敷での専属美容師でもあるので、常にだれかの神の手入れと醸しているが、新学期が始まるまでが多忙なため、多分、今の時期は大丈夫だろうと思って連絡してみた。



「ごめん。ちょっと変な道迷いこんでしまってさ、お迎えお願いしたいんだけど、ダメかな?」



「あ、いいよ。いまどこよ?」



場所を言うと



「………」


「ん?どうした?」



「…なんて場所にいるんだよ?そこまずいぞ!今すぐ行くから、付近のコンビニ入って待ってろ!」



それ聞いたとたん。ここってそんなにまずい場所だったのか?

と今更、気が付かされるのであった。


幸い、例の店の斜め向かいにコンビニがったので、そこに入って日比野が出てくる反応をチェックしつつも、相原のお向かいを待とうとしていたところだ。


まぁここで察しはつくと思うが、なんでわざわざ相原を呼んだかといえば、先ほども述べたとおり、


まず、お店から出てきたときの日比野の反応を絶対的に確認したかったこと。

そして、それを無事に確認し終わるまでに帰るのは後悔しか残らない気しかなかったこと。

最後に自分だけが無事に帰るためには、日比野の反応を確認し次第、即その場を撤退する必要性があったことである。


だから、相原にお迎えを頼んだのである。



ホント我ながら、腹黒い作戦ではあるが、これも仕方ない。


自分には向かってきたものにはそれなり以上の報復をさせないと後になめられるので、私ならここまではやる。


それに何よりもだ。

あっち(亮子)の世界に関わってしまった人間とは、二度と触りたくもないというのが本音だ。



ただ…



私もここ来るのは2回目だったんで、ホント気づかなかったけど…

この通りやっぱりやばかったみたいだ。


そもそもこの通りを女で一人で歩いているのは、かなり年配の女性化老婆ぐらいなものだった。

表で歩いている女の子で素通りされるのは、この付近のどこかの店で働いている派手な装いの子ぐらいなものだという事に気が付いた。

学生風の子や普通っぽい感じの子は、この通りを通り過ぎるまで必ずいろんな人に見られていることに気が付いた。そして隙あらば、女の子に話しかけている状態だった。もちろん、通りで数少なく安全性はありそうな老婆ですら、女の子に積極的に話しかけていた。


で…ここのコンビニの店員って?

とレジの方を見ると…一応女性だった。



それも…



デカくて、ゴツくて、ゴリラみたいな……女性だった……。



店員が女性であることには安堵したものの、やっぱりそんな落ちだったことには、恐ろしくなってきた。



ああもうこの際、日比野のことなんかどうでもいいから、早くここから出ていきたいとさえ思えていた。





外でクラクションが鳴っている。



相原だ。



もうさすがにここを出たいと思っていた。


がこのまま何も買わないで帰ろうとすると、やっぱりゴリラにのあの人が睨んできたので、とっさに近くにあったアンパンをつかんで、一応お金だけ支払って急いで出てきた。



店を出たら、目の前に止まっている車にとびのった。



「っとになにしてるんだよっ!?すぐ出るぞ!!」


「え?」




ホントにすぐに行こうとしていた。



「え?ってなんだよ?」


「そんなにも急ぐの?あぶなくない?」


「どちらにしても話はあと!」


とにかくすごい焦っているようだった。



その時だった。



タイミングよく日比野が店から出てきたのを見た。


そしてその日比野と目が合ってしまった。

私に気が付いた日比野は私が乗ってる車に向かって駆けだしてきたが…。




「ヤバ…。」



相原がそのとたんに車を走らせてたため、間一髪だった。

日比野はかなりご立腹の様子。


私は追いかけてこようとしている日比野に向かって、思いっきりベロベロバーしていた。


「お前、なに煽ってるんだよ…。」


と聞いてくるから…


「元カレ…」


ときちんと答えたのに…




「ふぁーーーーーーーーーーーーーーーっ!!?」



これだ…。



「なんで元カレが、風俗店から飛び出してくるんだよーーー!?」


まぁそうだわな。



「えーだって、元カレが特上の女紹介してくれたら、別れてやるっていうから紹介しただけ。」



「なんだそりゃーーー???」


もう、ほとんど逃げることしか考えられないかのように、すごい勢いでその場を去っていった。





そこより少し離れたファミレスにて。


私は呆れられていた。



「いったいどういう経緯でああなったんだ?」



まぁそうだよな


「ああいう場所はね。君のような優等生が行くような場所ではないはずだが…。」


と言われてもな…なんて答えよう…

さすがに相原の言うとおり、あの通りは二度と通りたくない場所だ。



「金か?」



「え?」


いや…金には困ってない…。

自慢ではないが、それなりに不自由はしていない。



「金なら、月城の旦那が何とかしてくれるぞ。」


「あの…さすがにそれは…頼りたくないかも…」


この人、まさか月城に頼りっぱなしとか…?


「まぁ場合にもよるけどな…」


「場合って?」


「あの人、余計なことで金使うこととなるとあとが怖いけど、資格とか学費とかにかけての援助はどうにかしてくれる。

まぁうまいこと頼めばだけど、車の免許なんかははっきり言って誰でも取らせてくれる」



って言っても…それ信じられない。


学費とか他人に援助できるなら、まず自分の娘たちを何とかしろよと言いたい。


「まぁそれも、条件があってな。」



「やっぱり…。」



「実力あるもので、のちに自分に役に立ちそうだと見込みがある人材にしか金はかけないな。」


「だと思った…。」



「まぁ月城の旦那本人がのちに利用するための投資だから、あとを引くといえば引くけどな。


まさに俺とかがそう。あと上村さんとか…。


現に俺はここにきて、美容業界におけるいろんな資格を取らせていただいた。

ここに来たばかりの時はまさかここまでやるとは思わなかったけどな。


でもま、あの屋敷も今は賑やかで忙しいけど、いつかは出ていかないとまずいとは思ってるね。

旦那も使用人の数を減少しつつあるし、ホント今その見切りを読んでいるところ。」



まぁそうだろうね。

だいたいお屋敷内限定美容師なんて聞いたことがない。



「まぁなんにしてもだ。金に困ってもああいうところで働くのはやめておけ。俺たちは月城の旦那のもとで、おとなしく労働してれば、他のところよりかは稼げるから、要らんことするなと言いたい。」



「まぁそうね。おかげでもったいないとは思ったけど、手切れ金を稼ぐことはできたしね。」


「おいーーー。そんなことのために使ったんかよーーー!?マジもったいねーw」


「ホントは来年、ここから出て新居や引っ越しの資金のためにためていたのよー。あいつめんどくさい奴だったんで、最後に派手ないたずらしてああなったんよねー。」


「すっごいじゃじゃ馬なのに、結局、根は真面目なんだよなー。ホント意味わからんふしぎな子だ。」


「あはははは」



「あははははじゃないー!俺はあの道を通っただけで、どれだけ怖かったかーーー!!?

わかってるの!?」



「ごめんなさい。もう行きません。」



「その代わり、こうなったいきさつとあの彼とのことを全部話してもらう!」


「えーーーーーーーーーっ!!」


「はっきり言って、こんな面白おかしいと思えるドタバタ劇、絶対的に聞いておきたい。」



確かに日比野と私の関係…。

今の状態で話せるとしたら、二央やリキには話せれんな…。

話せるとしたら、やっぱり年上のサキさんか相原君ぐらいだよな…。


とはおもえた。


私はしぶしぶ話した。


実は日比野とはお互いが大嫌いなくせに、付き合っていたこと…

付き合った当初に断ろうとしたら、あらぬ邪魔が入ってずっと断りそびれていたこと。

そして今の今まで、私はただ単に普通に断ろうとチャンスをうかがっていたこと。

だけど私に何をしても平然とした態度を取らあれたので、なぜか彼がしびれを切らしてキレてきたこと。

今日になって彼の本音が聞けて、彼は小学生の時から、ずっと私のことをめちゃくちゃにするチャンスを狙っていたこと知ったこと。

で、今まで迷惑かけてきた代償として、最後に極上の女を紹介しろといわれたこと。



「それで…その極上の女があの店の風俗嬢ってわけか…。そりゃまぁ風俗嬢なら極上のテクもありそうだから、極上の女と言えるかもな…。」


おい、そこかよ!?


と突っ込みたかったが、この際、日比野との話が長引かないなら何でもいい。



「まぁそれはそうとして、それにしてもなんでよりにもよって、あの通りの店の風俗店を選んだんだ?普通に生活していれば、あんな場所にたどり着かないはずだぞ。」


やっぱり原点はそこか…。

他はどうであれ、その話題はしないといけないだろうな。


「もっと街中の店、選んだ方が安全だったぞ。」


「やっぱり、あのあたりって言われてみて気づいたけど、なんかあるの?」


「まぁな…。いろいろ裏取引とかも多いし、気づいたら裏世界な通りと有名な場所だぞ。」


うわ…それは恐ろしい。


「特にあのあたりの風俗で働いている女はヤバいの多いのが有名でさ…。いくら嫌いな彼氏への最後の選別とはいえ、まずいんじゃないか?それ…?」



んー



「あのさ、これ言っていいかどうかわからないんだけどさ。」


「おぅ。」


「実は、私が月城の屋敷に来る前の話なんだけどね。今日見たあの店に私の知っている子が入っていったんだよね。」



「まじかよ!」


「その子をたまたま見かけて、あとをつけていったら、その子があのお店の中に入っていったことがきっかけで…」



「あの場所を知ってしまったわけか!?なるほどなー…。で?なんで、元カレにそこ紹介したんだ!?いくら、嫌いっとは言え、マジであいつかわいそうだぞ!」


「あのね、その元カレも風俗嬢の知人の子もね。私とは小学生からの知り合いでね。元カレはもう小学生の時から、その知人ちゃんの信者だったんで…」



「えーーーーーーーーーっ!!

信用していた相手をわざと教えたんか!!?なんかお前、そこまで性格悪い奴だったか??」


「まぁ私が性格悪いのはあるかもだけど、その知人ちゃんすごいブリッコだったんで、元カレも知人ちゃんのことを信じ切っていたのね。だったら、極上に信用していたいい女を紹介すべきだと思ったわけよ。」


「んーすごい意地の悪いこじつけだけど、確かに間違ってはないな…。」


「私はいろいろ事情あって、その子が男経験が派手言う事知っていたんだけど、それでも今まですごい長いこと誰にも言わずにいたのよ。」


「まぁどこの世界でもありがちなそれだな。」


「それでも元カレは長いこと「あの子はいい子だ」とか信用し続けていたわけ。マジでちゃんちゃらおかしいと内心バカにしながら、全部聞き流していたのよね。」


「それでやきもちやいてそれか?」


「やきもち?そんなじゃない。それだけならまだ聞き流せたけど、それに付け加えて元カレの口癖で「俺は人を見る目がある!」と自信満々に言ってたことの方が常々痛々しい思ってたわけね。」


「確かに事情をよく知っている人目線からすれば、イラっと来るのは当然か」


「だから、こいつの鼻は絶対にあかしてやるんだ!!!と頑張った結果がこれだよ。お前が信用しているブリッコ女が現在は風俗嬢をやっているという事が判れば、だいぶ目が覚めるだろうが!」



「なるほどね。それはおもしろいーーーーーw」



「どうしても、あいつには亮子の実態を分からせて、ぎゃふんとした顔が見たかった。だから、やった。」



「わかった。結構奥深かったんだな。いろいろ説教してごめん。」


確かに、男の前だけブリッコな女の実態を男にわからせるのはほんとうにむずかしいのだ。


「…って今、亮子言わなかったか??」


あ、そういえば本名を言ってしまった。



「あの…まさか…」



「4年ぐらい前に旦那のメイド愛人で一人。亮子さんという子がいた気がするんだけど…。確か地方から来たとか言っていたな…。確か歳は17か18ぐらいだったはずで…まだ18にもなってなかったのになぜか、旦那から、毎回パーティとか参加させられてたなー。ホント特別扱いで俺も彼女のヘアメイクやコーディネートをよくやらされていたわー。」



「その人どうなったんですか!?」


確か今、月城家には亮子という名のメイドは見たことがない。


「いや。3年くらい前のメイド追放審議会で追放された追放者だったよ。確か、すごい女受けが悪い子だったよなー。だから追い出されたというか…」


「理由的には、亮子にピッタリな理由だけど、そもそも前も少し耳に聞いたけど、追放審議会って何?」


確か、今年は追放審議会はなくなったという話だけはきいた。だが、その中身に内容は私は何も知らない。



「ああ、メイドが増えすぎてしまった時とか、ちょっと不景気になったときとかに、年に一回ある行事でね。メイドの中から、誰か一人を選挙で追放するとんでもないリストラシステムだよ。」


「それって…。」


本来あってはならない違法なリストラ方法である。


「ひどいシステムだよな。一応、投票対象はメイド長のアキとフキと16歳未満のメイドと高校生までの学生メイドを除いたメイドから選ばれることになっているのな。で、投票権を持つものはメイドを含め俺ら職員全員に一票ずつ与えられてるわけ。そんな中でリストラ対象者を選挙で決めているという怖い話でな。」


「それで…亮子が追放者に選ばれた年があったわけ?」


「ああ、確かそうだった。

俺、たしかあの時、ほとんどのメイドの子やマリアさんはじめとする愛人さんたちからも「亮子さんに投票するように」と頼まれてたから、すごい覚えている。

まさか、ホントに女子から嫌われていたとはなーとおもうと、ひょっとして今更だけど…ほんとに同一人物かなーとさえ思えてきたわ…。」



「あのまさか…名字は白土とか…?」



「えっと…なんだっけな…確か名字はあまり覚えてないけど、確か白川さんだか白谷さんだか…そんな清楚系な名字だった思う…。」



ああ、これどう考えても亮子だ…。



「俺、あの時、あまりにもかわいそうだと思って同情しちゃってな。投票用紙に間違えて「マリア」って書いてしまったんだよwいうまでもなく、無投票扱いされてさ、ホントバカだよなー俺…。」


ああ、聞いてて思うがホント男ってバカだ!

ブリッコに騙されることもバカだと思うが、メイドと愛人間違えて投票するのは余計にバカだ。



「まぁ事情はよく分かった…」


月城家にはいろいろバカがつまっていることを…。

そして私はそのバカどもと、この一年向き合っていかなければならない現実を…。



「まぁ仮にもし俺が男だけの職員で票合わせしたところで、亮子さんの追放は確定してたけどね。」


まぁそうだろうよ。


「ひどい話だけどこういう時、女の団結力はどうやっても崩れないからなー。」


そうそう、女に嫌われたって男に嫌われなきゃどうにでもなるという世界ばかりではないのだ。


そして今気づいたのだが…


「ねぇ月城さんって。ムーンスリーマンションの経営者とか聞いたけど、それはホントなの?」


「あーまぁそれはね。」


「じゃあ、あのマンション全部管理しているから自由自在に使ってるの?」


それだ。


少なくともあそこの801号室は二央を含めて月城がプライベートルームみたいな感じで使っているのは確かだ。


「ああ、801のことか?まぁあそこはな。旦那と一部の人間しか入れないらしい言われてる月城の身内の間では有名な部屋だよな。

まぁ他にも旦那が旦那の都合だけで永久に通常通りかさない部屋が3~5室ぐらいあるらしいが、それはどこかは謎だよ。

まぁ部屋に困った学生さんに安く貸していたり、何の気まぐれか貧乏な人とか、病人で行く当てがない人を救済するための部屋とかもあるとは聞いているよ。


まぁその場合は、部屋で病死する人も出てくるのも当たり前だから、そこを利用する前に「死んだら化けて出ないこと!」まで契約書に熱いサインを押させるとか、旦那もまぁ面白いことをやってるみたいだよ。」


「…」


なんか、月城氏ってすごいおもしろい奴なんだなとここでは思えてきてしまったw


「まぁどちらにしても、病人部屋には各部屋に看護師と介護士も一緒に住まわせている場合もあるから、よほどのことでもない限り、死体放置はありえんらしいけど。


まぁ女癖は悪いけど、そこはあの人のいいところだよなとは思えるんだよな。」


確かにそこは見直した部分だ。


となると…まさか亮子は何らかの理由で月城にあのマンションに住まわせてもらっているという事情というのは結び付いた。

確かに女受けが悪い亮子だが、なぜか男からの人気や信頼とかは熱い。それ故に追放後も月城の気持ちを動かす何かがあったという事になる。

ホントにしぶとく生きててイヤになる女だ。


「とにかく、あの月城氏の女にだけはなってはいけないことだけはよく判った。」


亮子のおさがりなんかごめんだ。


「そうだ!よく言った!あれ?」


「どうしたの?」


「君、まだ月城の女じゃなかったの!?」


「え?なんで?違うよ。」


そう、なんでか知らんが月城の家に来てからというもの…


「私さ…話す人話す人にそれ言われるけど…なんで?」



とやっぱり、相原君がそれ一番聞きやすいので聞いてみた。



「えーーーーーーーーーっ!!」


そして誰もが次にこの反応…



「ってほんとなん?月城の旦那ととっくにできていたかと…。

いや…あの人が新しい女を迎えて一か月以上も手を出さないこと事態がめずらしすぎるんよ…。」



「え?でも、中高生もいるけど…?その子たちも?」


「あ…あの人はね…。その昔そういう時もあったらしいよ…。今はJK愛人はエリナさんだけで落ち着いてはきてるけど、その昔、援助交際絶頂期はひどかった…と聞いている…。」



「なんかモヤっとした感じで嫌なんですけど…。」


「…んーーーまぁ未だに若くてピチピチした子は好きだときっぱり言っていたのは事実かなぁーーーっと…。」


さすがに相原も言いづらそうにしているので、多分…月城は若い子好きなんだろうと思うことにした。


「で?星子さん、一応21歳なんだよな?」


「一応って何よーーー!!?」


「んーその歳だったら、一番手を出したい放題な歳のはずなのに…なんでだ…??」


あ、でもリキ曰く、子供たち一同で必死で守ってくれているという話は聞いているが、それなのだろうか?


「あーならさ、星子さんは俺と付き合わない?」


「え?」


「彼氏と別れたばかりならいいでしょ?俺26だし、年齢的にはつり合い取れてるし、おまけに旦那は一度でも屋敷内の他の男のモノになった女には絶対に手を出さない主義なんで、悪くはない話思うけど?」



確かに二央の女になるよりかは悪くはない話だ。


ただ、どうしてもまだ確認したいものはある。



「あの、そのことはちょっと考えさせてほしい。」


「ん?」


「あまりにも突然という事と、こういうことをいいかげんに決める気は失礼な気がして…」



「あーそうだよね。でも、安全的な意味では考えた方がいいよ。」


「?」


「あーあの高校生メイドのしのぶだって、ボディガの槇原と表向きだけ付き合ってる状態らしいし。」


ああ、しのぶさんボディガードと付き合ってるふりか…



「OK。まぁあくまで表向きで仮にという事でもいいから、考えてくれたらありがたいよ。じゃ帰るか。」



ホントにいろいろあった一日だった。


そういえば、ずっと携帯の電源を消しているが…これは電源つけたとたんに鬼電が鳴りそうで怖かった。



まぁ予想通りだった…



食事が終わった後、電源を入れたのだが…



もうこれは腹をくくってでてみた。



「ね。どうでした?あなたが信頼していた彼女?超極上の女だったでしょ?」


「ふざけているのですか?」



「ふざけてなんかないわよっ!

いいかげん目を覚ましてほしいから、あなたのお望み通りの極上の女を献上したんじゃない!これ以上何の文句があって!!?」


「…」


「それとも、またいつも言ってる「僕は人を見る目がありますから!」とでも言いたいのですか!?」


「…」


「んもーそれって超ありますよねー人を見る目がwwwww」


私はもう笑いが止まらなかった。

もうそれ、今までにさんざん日比野にぶちのめして言ってやりたかったイヤミだw


「で?その人を見る目が超ありありな日比野君に本日お相手した風俗嬢ちゃんのご感想を原稿用紙3枚分ぐらい書き上げたぐらいの文字数で、お応えしてほしいですわねーwww」


「ん……した…」


ようやく何かいっあようだ…


「ん?何かな?電波が遠くて聞こえなーい!もっと大きな声でよろしくーーーー」


もうほんと意地悪くいってみる



「私が間違ってました!申し訳ございませんでしたー!」



今度こそ、謝罪の声が聞こえてきた。


こういう奴は自分が信じた身内に近いものはホント頑固なまでにかたくなに信じ切って、少しでも不信感や距離感があると結局信じない節がある。こっちだって敵だとみなされているわけだから、ここまでやらないと何も変わってくれないのだ。


「よろしい!今回は私が正しかったという事でいいわよね?」


「そういう事ですね…」


「じゃあ、今まであなたの周りで亮子の悪い噂をしていた女の子たちばかりが悪いってわけじゃないことも判っていただけたわよね?」


「そういう事ですね…」


「じゃあ、亮子の件は全部私が悪いわけではないことは判っていただけたわよね?私はあれでもあんたの前では亮子の悪口を言うのは我慢してたのよ!判るわよね?この気持ち?」



「そこはもうわかりました。」


確かに他の女の子たちは、亮子の悪口のオンパレードだったけど、一緒に住んでいたにもかかわらず、私は亮子の悪口は言わなかった。ホントそこだけは理解してほしい。



「星子さんは僕が思っていたよりもずっとまともでした。僕は、自分の幼馴染はつぶされるし、亮子さんのこともあまり大事にしていないあなたを見て、イヤな人だと今まで誤解してました。ごめんなさい。」


すごい鬼電かと思って覚悟していたら、案外素直だった。



「でも、きかせてください。なんで黒さんのことはいきなり襲ってしまったのですか?」


それ正直あまり思い出したくない。

私もあの時は亮子が堕胎手術台を稼ぐために勝手に体売られて、ショック受けていたところ、イライラしてたのが本音だったんだけど…さすがに言えない…。


「ごめん。あれは私あまりにも距離詰められると気持ちが落ち着かなくなってしまうことがあってね。君の友達があまりにもそれしつこくて、ならそのしつこさに負けない何かで勝たないとずっとこのままかと思って…。」



まぁそういう気持ちもあったのは本当だから、



「そういう事だったんですね。では私が黒さんの代わりに謝っておきます。ごめんなさい。」



こいつ以外にも根は素直な奴なんだな。



「あの…本題は亮子さんのことなのですが…。

いつから、ああだったのですか?」



いつから手…これ話してもいいんだろうか?

まぁいいか…



「これ、他人のあんたに話していいことかどうかわからないけど、亮子はね。初めて会った時、身一つでで自分の母親風子さんと私がすんでいるところにたずねてきたのだけど、インターホンを鳴らして私たちが応対した後すぐにそのまま倒れたの…。」


「!!!?」


「その時すでに亮子は全身傷だらけで、亮子の服も体はもうボロボロだった…。これだけ言えばわかるよね…」


まぁあの時の私は幼すぎて、意味わからなかったけど、亮子は小学生のその身で…



「…ひどい……ひどいじゃないですかーーーーー!!?」



「多分、亮子の心はあの時点でもう壊されていたんだと…」



だから私のせいではないと言いたいし、本当にそれが事実なのだ。

かといって、それを全部亮子に押し付けてしまうのもこくな話し言うのは判っている。


どうにもならないのだ…。



そして、日比野は学校へはしばらく来なくなってしまった。

どうも病気になったらしい…。その病気は伏せておくという事で…。

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