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月城家の家族構成とは…?



そしたら…。



「サキ姉」


「リキーーー」



「久しぶりー」



二人は仲が良かったらしい。



「まぁ知らないわよね。リキは妹よ。」



「ってことは?」


「そう、私は月城の三女で。リキは月城の六女。」


「ついでいうと二央は月城の次男。」



「まぁあの屋敷内では喋れないけど、ここでなら大声じゃなきゃそれ職員に対してなら喋れるのさ。」


「まぁあの屋敷では、よくわからないけどけじめをつけるという意味で、タブーになってるけどね。」


「おまけに、誰と誰が兄弟かという事を正式に教えられるのは15歳になってからだから、この話は本当に屋敷内では言えない事なんだよね。」


「屋敷内でっはもちろんのこと、屋敷関係者以外の人間にこれを言うのもタブー。」


なんか、サキにしろ、リキにしろ、二央にしろ、兄弟の数字的にとびっとび過ぎだが、他はどうなってるってこと?




「まぁ大雑把に話すとね。

まず、あのメイド長の双子の二人アキとフキこそが月城の長女と次女。」


「えーーーーーーーーーっ!!」


そうかだから、30歳でも屋敷に残れるわけか…。


そしてさらに聞く話によれば、あの双子とサキさんの間に長男がいたらしい。長男は生まれてすぐになくなられたそう。生きていたら20代半ばだそうだ。

だから二央くんの名前は跡取りにもかかわらず、数字の二が含まれている名前だそうだ。


サキさんのすぐ下の妹はあの剣崎さんだった。本名剣崎シキ。

そして五女のマキさんは剣崎さんが言っていた通り、すでに亡くなっていた。なんか誰もあまり語りたがらなさそうだが、おそらく剣崎さんが言っていた通り、嫁ぎ先で亡くなられたという事だけは判る。



そして、小学生コンビのキキちゃんとトキちゃんの二人はやっぱりみんなの妹とのこと。



八女はまぁユキちゃんで。


七女はなんと、ついこの間、嫁に行ったばかりのナキだった。


それにしても…ナキだなんて…。


兄弟姉妹の各自名前は、数字や順番にちなんだ名前で統一されているらしい。

長女のアキは、あいうえお順の一番の「あ」をとったとか、五女のマキはゴキやコキだと見栄えが悪いから、書き方が似ているマを採用してマキで、八女のユキなんて外に作ってあった雪だるまが数字の8に見えたから、ユキとか…。


まぁ月城の娘たちの名前はいずれも2文字とされている。先の字は数字や順番に関係あるカタカナを使い、後の字はカタカナのキで締めくくられているのが共通点らしい。


どおりでこの家には、最後にキで終わる名前をよく聞くと思ったらそういう事か。


そして、月城の屋敷では最後に「き」で終わる名前の女性は雇わないし、住まわせないと月城本人が

決めているらしい。


「サキ姉さんは三女だからサキだけど、私は6女で「ロキ」だの「ムキ」だのになりそうだったので、母さんが「六」という漢字で、「六花」と書いて「りっか」と読む名前もあるから、せめてリキにしてほしい」という案を出したら、何とかこの名前らしいのね。


でもこの名前正直男の子みたいで、好きになれないのねー。もっと普通の名前がよかったなー」


とのことだった。





つまりはだ。



当主 月城弘三郎 47歳

長女 山本アキ 30歳

次女 山本フキ 30歳

長男 北条太聞 夭折

三女 中川サキ 23歳

四女 剣崎シキ(旧姓 花村シキ) 22歳

五女 間瀬マキ(旧姓 伊藤マキ) 享年19歳

六女 林野リキ 16歳

七女 桜花院ナキ(旧姓 篠原ナキ) 16歳

次男 火口二央 15歳

八女 小川ユキ 14歳

九女 佐久間キキ 10歳

十女 高原トキ 8歳


まぁまとめると月城には2男10女の子どもがいたいうことになる。

うち二人はすでに亡くなっており、娘のうち3人は嫁に出しているという事になる。

それも娘を嫁に出したとはいえ、いずれも10代のうちに嫁いでいる。



なんてめちゃくちゃな…。


ここまで聞くと月城家の娘はみんな、月城に翻弄されてばかりの人生を送っていると思えてきた。


「あの…じゃあ…月城さんの娘で生まれてきた子たちはみんな10代のうちに嫁にやられるのですか?」


「いや、そういうわけでもないよ。場合による。」


サキさんはいろいろ知っているらしい。


「私やリキみたいに、高校まで進学できた娘に対しては在学中は少なくとも何もしてこないのは確かよ。」


あーそういうわけか…。まぁ順番からして、確かに次に嫁にやられるのは、どう考えても同い年とはいえ、サキに生まれたリキの方だと思うが、ナキの方が選ばれてしまったのはそういう事だったのか…。


「で、私は高校出て少ししたら、月城家から出て行ったので、なんもなかったのだけど、少したってからシキやマキが結婚するから、結婚式に参列して、そのいきさつがあのおやじが勝手に決めた縁談で突然な結婚式だったことには本当に驚いたわー。」


「えーじゃあ、お姉さまたちはやっぱり養女とか自立とか親元に帰ったとかではなく、嫁に出されていたってこと?」


「そうよ。え?知らされてなかったの!?」


「うん。」


どうやらリキは姉たちの状況について知らされてなかったらしい。


「まぁ最初のシキの結婚に関しては、相手との歳の差は7歳差だったから、まぁ何の違和感もなく妥当だよなと思っていたのね。

でも次のマキの時はなんとさ、歳の差21歳で「え?」と思ったもの…。」



っすがのリキでもこれを聞いた時は言葉を失っていた…。リキはすごく暗い表情をしていた…。


「で、あとであのクソ野郎に詳しく聞いてみたら、全部自分が決めた縁談で、花婿花嫁ともども今日が初対面だと聞いたので、私もシキも言葉を失ってさ。


あのかわいいマキがだよ。21も年の離れたおっさんといきなり結婚だなんて、あまりにもカワイソすぎて…。」


てことは…まさか嫁ぎ先で死んだっていうのは…。


まきさんは21の年の差で、ナキさんは45の歳の差婚…。

ホントめちゃくちゃだ…。


それもこっそり聞いてしまったけど、中卒が理由で結婚だなんて…。



「ねぇじゃあ、最近ナキを見ないけど、ナキはどうなったの!?」


「え?」



「ナキ?そういえば、私まえにあのクソ野郎から、結婚式に呼ばれていたけど、仕事が忙しすぎて断っちゃったのよね。あれ誰の結婚式だったのだろう?」



うわ…これ知っていても言えない奴やん…。


どうしよう…。



ここで言ったらリキちゃんは…。絶対に傷つく。

ナキさんはリキちゃんとは同い年の姉妹。

小さい頃からずっと一緒にいた大事な妹だったに違いない。


その妹が、45も年の離れたジジイと結婚してしまったとなると、リキちゃんは傷つくだけじゃすまないと思う。


「ところでさ」


なんでもいいから話題を変えよう…。

さっきからすごい疑問だが…。


「ユキちゃんって、今年受験生だよね?」


「あ、そうね」


「わたし、リキちゃんのことを最近になって頼まれたんだけど、ユキちゃんのことは一切頼まれてないのね。そこなんでなの?」



ああこれで何とかうまく話題がかえれればいいけど…。


「ああ、これも仕方のないことなんだよね…。」


「?」


「私たちは血がつながっていても母親が違うでしょ?」


「あの家で優遇されるのは、母親がいかに養育費を協力するかにもよるわけ。」


「例えばしのぶちゃん。あの子は私たちとは姉妹じゃないけど、単に親が忙しいから、お稽古事の費用とかも支払って、ここでバイトしながら、ここで過ごしているだけなわけ。おまけにあの子は実力ある子ゆえに、月城もそこを買っているのね。」


「よそから来た子でも、まぁ家庭の事情によって、学校通いながらの子もいれば、ここで本業で働いている子もいるわけでさ。各家庭の事情によって、そこは全く違う扱いされるわけなのね。私たち姉妹も母親の稼ぎによって、ホント扱いが違うのよね…。」



「まぁリキのお母さんなんて医者だから、月城の家では半お嬢様な扱いだし。」


なるほどーだからリキちゃんだけは月城に強い言い方もできたわけだ。


「もーやめてよー。そういうことバレると他の子からやっかまれちゃうじゃない。」


「え?やっかまれるって…。」


「あーちょっとまえというか、私と同じぐらいの歳の子でね。メイドの中にリキと同じような立場の子がいたのよ。ここで礼儀作法を身に着けるだけが目的で、メイドのバイトをしながら、ここから学校に通っていたどこかのお嬢様がいたのね。」


「そう、それを本人が堂々とばらして自慢しまくった結果、アキ姉さんやフキ姉さんをはじめとする他の後ろ盾がないメイドたちが怒ってやっかんで、いじめをして追い出したという話を聞いて、私も自慢した挙句に周りから叩かれないように気を付けないとと思ったんだ。」


「私の母も一応は学校だけは出てるから、それなりの稼ぎもあって、それなりの優遇はしてもらえたのよねー。」




「だから先生も、このことは絶対に誰にも言わないでね。」



「このことに関しては、私たち高校進学できた姉妹同士だけの秘密なので…。」


なるほどね。そういう姉妹の格差ってやっぱりあるもんなんだねー。


あ、まてよ。まさか思うけどこれって最初に書かされた契約書によるものなのか?

だとしたら、まずいな…。


私もあまり詳しくは契約書を読まなかったけど、おそらく彼女たちの母親も、この屋敷にいたのは24歳までだろう。それでいきなり追い出されて、それも娘だけ屋敷に残すような形で追い出されて、そのごここまで自分の娘たちをないがしろにされるなんて誰が想像するであろうか?



「ただユキの場合は厳しいかもね…。」


「あの子。とっくの昔に母親がなくなってるから…。」


「え…?」


まぁ聞いた話によれば、二央は男の子で跡取りだから、ほとんど無条件で姉妹たちよりかはいい学校に通わせてもらっているが、跡取りでもない女の子たちはろくに学歴もつけさせてもらえないらしい。今まで女の子の中で高校に行けれたのはサキさんとリキちゃんだけらしい。


なんとあのアキさんとフキさんですら中卒らしい。ただあの二人は元から、素行も頭も悪かったらしく、誰から見ても自業自得だったとサキさんは親から聞いていたとのことだった。

ただ、月城も鬼ではないので、一応チャンスは与えるらしいが、やっぱりここでメイドをしながら、受験で成功させるのは難しいとのこと。まぁリキちゃんは元から、母親の方針でこっそり塾にまで通わせてもらっていたらしく、そのおかげかかなりいい成績をとれていたとのこと。今回私がリキちゃんの家庭教師を頼まれたのは、リキの母からの依頼だとも聞いてる。ちなみにサキさんは、頭はそこまでよくないらしいが、なんとか公立の商業高校には合格できて、いまがあるそうだ。


他の各母親たちは、すでに亡くなっていたり、娘のことはそのまま放置で自分だけ勝手に結婚してしまったり、病で引きこもりになってしまったりとかで、娘のことはほぼ放置だそうだ。その放置の結果が、こき使うだけ使って、本人に何も知らされないまま、いきなり娘を嫁に出してしまうというやり口らしい。


となると次の犠牲者は明らかにユキじゃないか!?

リキですら、自分と同い年の妹ナキが16で嫁に出されてしまったことを知らないでいるのだ。

ユキなんて余計に何も知らない。


これってあまりにも残酷すぎやしないか?

正直うちの家庭よりもひどい思えてきた。


ここまで聞くと月城家の娘はみんな、月城に翻弄されてばかりの人生を送っていると思えてきた。

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