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キンキンとビチビチどちがマシ?

気が付いた時には、その家にはもう誰もいなかった。


最悪だ…。


私は亮子に売られた…。


私はこの家には誰もいないと分かっていても、そこからなかなか動くことはできなかった。




なんで………?





どうして………?



私がこんな目に合わないといけないの?




私、亮子に何かした?





私だって亮子のことを好きじゃないけど、逆に私が亮子にこんなことするほど嫌いではないし、これと言って恨みなんてものもない。



ただ、曜子と同じく、同級生から嫌われているめんどくさい妹でしかない。



それも亮子の場合、仮に同級生から、めんどくさい絡みされても適当に受け流せばどうにかなる程度だったので曜子よりかはマシとは思っていた。

だから、私も亮子には普段あまり構うことなく過ごしていた。

今まで何とかうまくやり過ごせてきたと信じていたのだが、


今回このありさまだ。


私は少なくとも亮子に対しては曜子ほど強烈に嫌ってはいなかった。



なのに…



あんまりだ………




まずい……


ショックすぎて動く気がしない…。


こんなボロ屋…さっさと出ていきたいのに…。


私はそのまま眠りに落ちてしまった…。






気が付いた時…


私はどこかで見たような部屋にいた。



「あ、星子ちゃん。」


聞いたことがある女の子の声がした。


「よかった…やっと気が付いた。」


誰だろ?

典型的な日本顔で、真面目そうな顔した少女だった。

身に覚えのない顔だ。


「えっと、どちら様でしょうか?」


「え?ちょ私覚えてないの?」


本当に誰だか分らなかった。


「もーやだぁー菜子だよー。」


「…え?」


「あ、そうか、今スッピンだから判らなかったかー。ごめーん。」


「あーーーごめんなさい!全然わからなかったー」


あんなことがあり、気が付いた時に初めて見た人が菜子さんであったことにホッとした。


一体どういう経緯でこんな状態なんだろ?

どうやって私はここまで来たのだろう?

家族への連絡は?風子おばさんには連絡できたの?

疑問だらけだった。


「あの…」


「大丈夫だよ。ゆっくり休んでいて…。」


「でも…」


「いろいろ思うとこあるかもだけどさ、悪い夢を見ただけだよ。」


その一言で


「うわぁーーーー」


思わず声をあげて泣いた。

まるで曜子みたいに…。

でもこんなときぐらい派手に泣いてもいいよね。


私は菜子さんに抱き着いて思いっきり泣いた。




あの後、いろいろ話を聞いた。

確かに夢で片づけたいという気持ちはあったが、現実も知りたかった。

そもそもなんで私は能丸宅にいるのか?


「実は星子ちゃん見つけて、ここまで運んでくれたの哲平なんだよね。」


やっぱりか…


「えっと亮子って子だっけ?哲平曰く、あの子やばい子らしいよ。」


まぁ普通に考えてそうだろう。


どうも自分にとって不都合な相手をああやって、闇に葬る感じでいろいろやっているらしい。

どうも私以外にも被害者は能丸が知る限り4・5人はいるらしい。


だとすると、あれだけ亮子のことを「いい子だ」と推して信じている日比野や大黒はよほどか人を見る目がない奴だといえる。日比野なんて、菜子さんのことをあれだけ悪く言っておきながら、亮子のことは贔屓しているのだから。


そのうちの一人に小高多弥子という名前を聞いて驚いた。


あの大黒ファミリーの小高の従姉じゃないの!?


聞く話によるとその小高公本人は、その事実は何も知らないらしい。


でもまぁ私も噂でしか知らないが、その多弥子本人はそんなことがあっても、おとなしくなるどころか、余計に亮子と張り合う状態になってしまった感じでしかないほど、あの子はやかましいぐらいだ。

それも多弥子本人は自分をここまで陥れた相手が亮子だと気が付いてないらしく、能丸も多弥子に関しては完全に放置しているらしい。


まぁどちらの小高も何らか変な奴なので、私も関わりたくない存在だ。


「ごめんね。こんなつらい話してしまって。」


「ううん、仕方ないよ。他の女の子はどうであれ、私はそれでも亮子とは関わらないといけないから、何も知らないのはまずい思うし…。」


そうなんです。


こんな目にあってもやっぱり曜子がいる実家にだけは帰りたくない。

あんなところに戻ったら、多分私はいじめられる。あの時の林間学校で迷惑かけたまま逃げてきたのだから、それは間違いはない。

だったら、人知れずにひどい目にはあったが、それを隠して今の学校で今の地位のまま、自分の目指すべき進路に向かった方がいいはずだ。

もし仮に亮子と関わるとしてもだ。

うまいこと第一志望が合格すれば、寮がある学校なのでそこで亮子ともおさらばできるという寸法だからだ。それもかなりレベルの高いところだから、あの亮子が受かることなんてまずない。


だから、私はこんなことで負けるわけにはいかないのだ。


「菜子さん。ありがとう。私、今から学校行くよ。」


「え?もっとゆっくりしていきなよ。」


菜子さんはすごく心配してくれているのはわかるけど。


「ううん、私はあの家から早く出ていくために、今頑張らないといけないから。」


と言い切って私は学校に行くことにした。



今日は能丸の家から登校することになってしまったが、それに関してはかなり問題はあったみたいだ。

能丸御一緒に学校へ行ったかと聞かれるかもだがそれは違う。

菜子さんは、本当に心配していて「哲平と行きなよ」とまで言ってくれたが、そんなことした日には学校で女の子たちから質問攻めにあって大変な目にあうことは判っていたので、絶対にやりたくなかった。確か一年の時、能丸と一緒に登校して、それが原因で不登校になってしまった子がいたのだった。この年頃の女子はイケメンと少しでも関わるとなるとそれなりの覚悟が必要なのだ。

そう能丸の今カノの滝川さんですら、一緒に登下校を遠慮しているぐらいだ。


あれほど気を付けたというのに……なぜ…?



なんと、私が能丸の家から出てきたのを目撃した人物がいたのだった。


そいつは…。



「なぁ昨日お前リッティと帰っておいて、なんで能丸の家から出てきてるんだ?」



大黒だった。


昨日の下校で最後に見た相手であるゆえに面倒なことに巻き込まれた。


てかなんでよりにもよってこいつが目撃者なんだって!?


「白土さんさー。聞いた話によると能丸…」


「そうよ!何か悪い!?」


「いやあのね…。」


こいつどこまで知っているんだ!?

でもどこまで知っていようと、何としてもごまかさないとまずい…。


「私と菜子さんが仲良くて何が悪いの!!?」


とりあえず、菜子さんと仲がいいことは日比野も知っているゆえにどうでもいいが、能丸と私の関係はさすがにバレてはまずい。


「あ、えっと…」


私は大黒を睨みつけた。


「やっぱり…そうだったの……?」


「ん?」


「いやさ、君みたいな賢い子が能丸の姉さんと仲がいいことが信じられなくてさ…」


確かに私と菜子さんじゃタイプは違うけど……


「何それ!?失礼じゃない!?」


「あーーっと、ごめんって」


大黒は必死で誤ってきた。


「それよりも…」


なんだ?これ以上なんかいう事あるんか!?


「昨日、君さリッティと帰ったけど、なんで能丸の家にいたのは君だけでリッティはいないわけ?」


え?


ヤバいそうだった。


昨日、亮子と帰ったのだった。


まずい…。



どうやって言い訳をしよう…。



「俺、てっきりリッティも能丸の家にいる思って、能丸の家の前で待っていたんだけど、あとに出てきた能丸に聞いても「あいついねぇよ」としか言わんし…。」


ああ、これホントにまずいやん…。


「だけど白土さんだけは能丸の家にいて、リッティはいないから心配で…。」


何だこいつ?すげぇ過保護な彼氏だな。


どうしよ?どうごまかそ。


ああもうどうにでもなれ


「あのさ、キモイ」


「え?」


大黒はハトが豆鉄砲食らったような顔をしていた。


「なんでたいして仲がいいわけでもないのに、自分のプライバシー明かさないとならないの!?」


「え?だって…」


「亮子に聞けば!?彼女でしょ!!?まじうっざい!」


ときっぱり言ってやった。

だいたい冷静に考えればなんなんこいつ!?


これでもう懲りた思った。


「ちがうよっ!」


「は?」


「そりゃ1週間ぐらいは付き合っていたこともあったかもだけどさ、それずいぶん前の話だよ。」


「そ…そうだったの…??」


それは知らなかった。


「多分、束縛激しいから別れたんでしょうね…。」


しまった!と思った時には、おもいっきり口に出してしまったあとだった。


「なんだって!!?」


「だって、お前うざいもん。」


あーーーこれまたきっぱり言ってしまったーーーー。

でもこいつを前に黙ったままだと勝てる気がしなかった。


体育が終わった後の体育館倉庫の中…。もうとっくにチャイムはなり終わっていた…。


「じゃ私これで…」


大黒にうざいと言い放ってすぐその場を去れば、勝ち逃げできる思った。


ところがだ…。


「まてよ!」


思いっきり腕をつかまれてしまって逃げようがなくなっていた。


「言いたい放題言うだけ言って逃げるな!!」


ああめんどくさい奴。

反撃してくるのかよ…。


「まだなんかあるの?」


「俺のことバカにしてるだろ?」


そりゃまぁ成績だけでは、あんた私に勝てたことないからねー。

あ、でも一度だけ同一3位だったことあったっけ?

その時だけは引き分けだったけど、そんなことでわざわざ他人をバカにするほど、性格は悪くない。

むしろ、あんたの方が生徒会長の影山さんをよくバカにしている態度をとっているじゃないか?とさえ思えるぐらいだ。


「君、人を好きになったことないだろ?」


ああそういうことか。

確かに、愛だの恋だの言うことに夢中になってる奴ん気持ちなんて、あほくさすぎてわからないものはある。私もそんな考えしかないから、そうみられても仕方ない。


が、どう考えても亮子のことが好きだという気持ちはホントに解せない。これだけははっきり思う。

あんなブスでバカでビッチでブリッコで、一人じゃなんもできないお荷物女のどこがいいのか?さっぱり理解できない。あー一人でできることあったかー、なぜか男を操ることは誰よりもうまいことと、自分が不都合な相手は手段をえらばず消す!事は、亮子が得意なことだ。


そして目の前にいるこの男もその亮子に騙されているうちの一人だ。


ほんとに


「うるさいっ!!」


「!?」


「ああもう!そんなに私と関わりたいなら、とことん関わってやるわよっ!!」


「え?ちょっと…。」


「亮子のおさがりだから、絶対に関わるまい思ってたけど、もういいっ!!」


どんっ!!


「いたっ…。」


私は体育マットがある方に大黒を突き飛ばして馬乗りになった。


「ちょ…やめ……。」


「うるさいっ!!あんたが悪いのよっ!!」




このあと、私たちは次からの授業を全部さぼった…。


せっかくちょっと無理してでも学校来たのに、結局授業をさぼってしまった…。

全部大黒のせいである…。



私はむしゃくしゃしていた勢いとはいえ、大黒を襲ってしまった…。

意外だったが、大黒は初めてだったらしい…。


からかい半分で「責任取ってよー」とまで言われてしまった。

というか「知るかよ!」と言って、その後はそれっきり大黒とは特に何もなく、何食わぬ顔して卒業するまで二人で委員長をやり通した。それまでだった。


中学生最後の年にめちゃくちゃなことがありすぎてしまったが、私もなんとか第一志望の高校に合格はできた。無事に家を出ることができそうで何よりだ。



さて亮子のことだが、あの後結局、大黒とは付き合わなかった。受験が落ち着いた後に付き合うのかと思っていたら、そうでもなかった。まぁ、さすがに大黒もあの後すっかり落ち着いてきてたし、目が覚めたんだろうなとは思えた。


そしてその亮子は受験に落ちた。一緒に住んでいるので情報は筒抜けだが、受けた高校全部落ちたのだと…。ここまでくるとさすがに珍しいものあるが、今までいろんな人を貶めてきただけの因果応報は食らったっぽいものはある。

多分、亮子は私との出来の差に嫉妬して、あんなことしたんだろうなという事はこの結果を知ってよくわかった。そうまでしてまで私を落とそうとするとはね…。


残念だったね。亮子。私はあんたが思うほどやわな人間じゃない!


その後、亮子がどうなったかといえば…。

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