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キンキンは知らなくてよろし

私はなぜかショックであった。


まさか、自分に好意を寄せてきた相手がああも簡単に他の女に…それも亮子とあんな関係になるなんて、ほんと信じられなかった。許せなかった。なんかムカついた。


確かに宮沢を振ったのは私だ。


だから、その後のことは宮沢がどうなろうと宮沢の自由ではある。


でも…でも…



「まぁ宮沢も男だったってことだな。」


と簡単に言ってのけてしまう能丸。

私はそんな能丸に、キッと睨みつける。


正直こいつのことは嫌いだ!まぁ嫌いというより好かんかった!と言った方が近いかも…

でも今となっては大嫌いだ!


「厳しい顔するなよー。まぁよりにもよって相手があいつ(亮子)じゃなー…」


と能丸が言ったとたん…


「俺でもイヤだわ……」



「え!?」



それを言われて思わず能丸の方に振り向いてしまった。

絶対こいつの顔など二度と見たくないと思っていたのにだ。


「なに?」


「能丸君は亮子のこと好きなんじゃなかったの!?」


「あたりまえだろ!!誰があんな女!」


「え、だって、いつも一緒につるんでいるし…」


「ああ、めんどくさいからなー。」


「めんどくさいって…?えー…?」


「まぁあの中であれがマジで好きなのは大黒ぐらいだろ。」


「そうなの!?私、てっきりみんな亮子のものだと…。」


「ま、周囲の女子から見ればそうだろうな。

日比野は亮子よりも大黒信者で、実は幼馴染に片思いで。

小高は特に考えなしにそこにいるだけだしな。」


「ちなみに言ってしまえば、俺ら全員あいつ(亮子)とはやってねーのは事実。」


「えーーーーーーっ!!」


それを聞いた途端、本気でびっくりした。


だって…だって…だって…


「じゃあなんで!!?」


「まぁお前のことは悪いとは思っている……。」



そう


私は今回初めて無断外泊をしてしまった。


そして、今私がいるのは能丸と同じ布団の中…。



「しゃーないだろ!?お前が「帰るところがない!」とか言ってたんだしさー」




まぁつまりはそういうことで、私は自分のわがままのせいでこうなってしまった。


だから、能丸の顔は二度と見たくなかったのだ。



「話は戻るけど、能丸君は亮子のことは、よく思ってないってホントなの!?」


「あーまぁな。」


「じゃあなんで、いつも一緒にいるの?」


「あー…俺も……一回離れたことはあったのな。

そしたら、なぜか連れ戻しにに来てな。

その時の大黒の長ったらしい説得と説教ときたら、いっきにめんどくさくなってな…。」


なんかよくわからないが、大黒鈴太は思った以上にめんどくさい奴という事は理解した。

まぁ大黒についての話は、生徒会長の影山満里奈からも嫌な奴とは聞いている。第三者目線からスレはお互いに嫌いあっているだけにしか見えないが、まさか仲間うちでもそう思われてるとは意外だった。


「まぁ悪いことは言わんから、大黒とは関わらん方がいいぞ。」


まぁ運がいいことに今まで大黒とはあまり接点はなかった。そうと聞いたからにはこれからも余計に関わる気はしない。

ただ、この5組の大黒グループはまさにイケメンの集いであるゆえに女子の誰もが亮子のポジションになりたいとさえ思っているぐらい人気だ。

その人気グループにもこんな闇があるとは誰も思わないであろう。



「まぁその大黒グループも、おそらくこの3月で解散だろうけどな。」


能丸はやっと解放されるー!と言わんばかりな表情をしていた。


そういえばもう3月。

3年生はとっくに卒業して、私たちもこの1年生で学校へ行くのはあと3回ぐらい…。

あとたった3回だが、私は学校へ行くのが嫌だった。


事情はどうであれ、いきなりこんなことになってしまって、どの面下げて学校へ行けばいいのかわからなかった。


何より…亮子の顔なんか見たくなかった。



その時だった!

いきなりふすまの戸を思いっきり開ける音がした。



「!!?」



私たちは丸腰で何も装備していない…。


もう終わった思った。

戸をあけた相手が能丸の親か誰だか知らんが、絶対に怒られるのは免れない状態だった。


「ふーん。やるじゃないのー」



そこには、かわいい制服を着た黒ギャルがいた。


「ま、いいや。あたし今日学校あるから、いまからいくんで。」


「あーはいはい」


「あんたたちも学校あるならそろそろ起きなよ。」


という事終わったら、戸を閉めて行ってしまった。

多分、能丸のお姉さんなのだろう。

何もお咎めも言わずにその場を去ってしまえるあの態度は…?



「まぁ気にするな…」



とのことだが……



「無理ーーーーーーっ!!」



「だよな…」





そんなこともあり、私たちはそのまま学校をさぼった。

(一応、この時点で翌日昼、皐月さんに電話連絡だけはした)



いうまでもなく、1年生残り最後三日間の学校は全部さぼった。


そして私はその間ずっと能丸といた。



能丸の家庭の事情からして、私が能丸の家に居座っても問題はないらしい。

そのお礼と言ってはなんだが、一応、掃除と食事を作ることぐらいはやった。


能丸の親は二人ともほとんど家には帰ってこないらしい。


もし仮に帰ってきたとしても、親は二階の子どもの部屋には絶対に来ないので、バレることはまずないらしい。


そして姉たちも好き勝手やってるので、あの時みたいなことがあっても二人とも何も言わないらしい。



そもそも…



「てことは…?」


「まぁお前が初めてってわけではないな…。」


とのこと。


あの、私でもこの年で?という事ですごく罪悪感がまだあるというのに…。

あんたは…


「まぁいいけどさー、別に私彼女じゃないんだしー。」


そうなんです。


「んーまぁそうだとしてだー。じゃあなんなんだ?」


「さぁー?」


私たち、そういう関係になっておきながら、恋人関係じゃないんです。


まぁ普通はそういう仲になったら、相手にのめりこんでいくのは普通なのかもしれないが、私は能丸のことをどうしてもそんな目では見れないのだ。

それでも春休み中ずーっとお互いを慰めあうかのような関係だった。


お互いの家庭環境が特殊過ぎるという事で、そういう関係であった。

なんと能丸の家庭は親同士が再婚で、上の姉は実の姉だが下の姉は義父の連れ子だと聞いた。


こんな家庭環境もあってか、能丸もぐれてるわけだ。



そして新学期。



になるころ、私は一応家には戻った。


「なるほどね…」


家の戻ると亮子だけは、私の変化に気が付いたようだ。

その様子だと、やっぱり亮子も…


と思ったが、久しぶりに学校に行ってみて宮沢みて思ったが、どうも宮沢とはせいぜいキスぐらいしかしてなさそうだ。あの後、あれ以上のことは何もなかったことは、宮沢を見ただけで判った。

まさかたったあれだけのことで、ここまで敏感になるとは思わなかった。


となると亮子はやっぱり……


これ以上のことは言えないが、そういうことになる。


まぁ事情はどうであれ、新学期。


亮子とは同じクラスではなかった。


亮子の彼氏である大黒も違うクラスだった。


そして能丸とも違うクラスだった。


同じクラスだったのは、歩美と真理とケンと…あの日々野っていう奴だった…。


あの大黒グループの誰とも同じクラスにはなりたくないとは思っていたが、なってしまった。

日比野はこちらから近づかない限り、特に何もないかとは思うが、大黒グループの一員であるゆえにイヤーな予感はしていた。


とりあえず同じクラスに歩美と真理がいるので、なんとか今まで通り普通の生活を送ることができた。


それもあれから3か月、私と能丸の関係は裏ではこっそり続いているが、いまだに誰にもバレてない。

知ってるとしたら、能丸のお姉さんたちぐらい。お姉さんたちとはもう初日から、公認の仲だ。


そう


私はあの後、


能丸とお義姉さんの関係を知ろうと…


能丸に彼女ができようと…


能丸が知らない女と一緒にいようと…


能丸がこっそり小遣い稼ぎをしてようと…


それを全部知っていても私は能丸との関係はやめなかった。


そう、かれこれあっという間に一年たった。

この一年で能丸には私が知る限りでは、合計4人は彼女がいた。


一人目は、部活の先輩。去年まで能丸と同じ部活いて、そこで元マネージャーをしていた現在高校生。3週間で別れたらしい。


二人目は、まだ小学5年生の女の子。さすがにこの子とは清い付き合いだったらしい。この子に同い年の彼氏できて別れたそうだ。


三人目は、同じクラスの女の子。浮気がバレて別れたらしい。


四人目は、えーーー?と思えたが同い年のおたくっぽい太ったメガネの子だった。そしてこの子が現彼女。



これ見てると…


「能丸……。君、どういう女の趣味してるね?」


「…うるせぇよ。」


と言われてしまったが…


「まぁこんなこと俺に突っ込めるのは、お前ぐらいなもんだけどな…。」


ホント、こいつとはバレない程度にたまに会う。

そしてクリスマスになろうがバレンタインだろうが一緒にいないし、プレゼントもお菓子の交換すらしない仲だ。

こんな関係、誰にも崩せるわけがない…



はずだった…。




ある日…母が自宅まで訪ねてきて、いきなりひっぱたかれた。


母曰く…。


なんと最悪なことに…なぜかよりにもよって、私と能丸の関係が曜子にバレたとかいった…。


それもだ…。どこでだか知らんが、見られたらしい…。


でも場所といえば、だいたい能丸の家ぐらいしかないのだけど?なぜに曜子が?



「もう!好き勝手はさせない!家に戻って来なさいっ!!命令よっ!」



とまで言われてしまった。


「ふうこ!あんたのこと信じてたのに!何このありさまっ!!?私の娘をなんだと思ってるの!!」


私は母が来てから、ずっと疑問に思っていることを言った。


「あのさ、なんで曜子がこんなこと知ってるわけ!?おかしくない!?」


そうだ。


「私がこっちにいるのは、曜子に近づけないためだよね?なんで事あるごとに曜子が来るわけ!?」


「そ、それは…。」


「母さんこそさ。私に曜子を近づけないように努力してよ!!もうさ、曜子だって二桁の年齢になってるんだからさ、そろそろ姉妹離れしてほしいんですけど!!?私はいつもお荷物でしかない妹背負ってばかりでいいかげん迷惑なんですけど!!?」


「あのね。今回ばかりは曜子がたまたま発見してくれて大活躍だったわよっ!!何が迷惑だって!!?ようこのどこが迷惑だっていうのよっ!!?」


「あんたがそうやって、曜子のことをこっちに押し付けてくるところが迷惑だって言っているのよっ!!あの子に友達ができないことなんて知ったことじゃないのよっ!私だって普通の学校生活送りたいし、普通に友達が欲しいの!!そしてせっかくできたその友達は全部、曜子のせいで離れていくわけ!!?それがクッソ迷惑だと言ってるの!!わからないかなー!!?」


「それのどこがいけないって!!?少しぐらいは思いやってあげてもいいじゃない!!実の妹でしょっ!!」


「だいたい母さんが曜子の事、人に押し付けようとばかりしてくるから悪いんでしょ!!?自分の子なんだから自分で何とか責任取りなさいよっ!!」


「私はあなただったら、うまいこと曜子も含めて楽しく過ごせる空気を作ってくれると信じて託しているのに…なんであなたはそんなにも冷たい子なの!!?」



「私だけじゃない!!みーんな曜子のこと嫌がってるよ。あなた気が付いてないかもしれないけど、今まで曜子のことを担当する先生お稽古事も含めてどれだけ変わっていった思う!?それはなんで思う?

みーんなどの先生も曜子が嫌いだからだよ!!保育園の先生だって、移動できる先生は曜子の卒園後に、みーんな移動していったぐらいだよ!!そのことも考えてもの言ってね!!」


「星子ちゃん落ち着いて…。」


「何が気に入らんのかわからんけど、私がここで住むようになったのも、違う学校に転校するようになったのも、あなたが気に入らない友達と付き合うようになったのも、全部、曜子とあなたのせいよ!!」




と言いたいだけ言い切ったが、



ばっしーん!!



結局、母からひっぱたかれた。


「いい!!?あんたはまた琴金家に戻ってくる!!それはもう確定だから!!わかったら、春休み中には荷物まとめてこっちに来なさい!!。もし来なかったら、引きずってでも連れて行くからっ!!」



とまで言って、母はそのまま帰っていった。


なんかとんでもないことになってしまったと思ったときだった。


ふと後ろを向くと亮子が不気味に笑っていた。まさか…


とは思った…。





そしてそのまさかは3日後に起こる…




それはまさに約一年前のデジャブを思い出す出来事だった…。



「うふふふふ……」



家に帰ると亮子の声が聞こえてきた。


リビングに行くと…



「おい!やめろってっ!!」



という声も聞こえてくる。


「いいじゃないー。てかもう……あ・た・し・の・モ・ノ。うふふふふ…」


私は絶句した。

今度は亮子と能丸がキスしていたのだ。


「星子!?」


「あー星子ちゃん。帰ってったのーーー!?」


「おまっ、なんでここに!!?」


「ごっめんねー。あなたの彼、盗っちゃってぇーwてへっ。」


また同じことをやられてしまった。




確かに能丸とは恋人ではなかった…。

彼女でもない自分が能丸のことを責める権利はない…。

そうでなくとも能丸は唯一の心の支えだった。

能丸との関係は何でもよかった。

能丸が誰と関係を持とうがどうでもよかった。



でも、関係を持った相手が亮子という条件だけは許せなかった。



私はまた、家を飛び出してしまった。

ただ、去年とは違っていき先はない。


実家?には帰って来いと言われているが、かといってその実家にいく気は絶対にない。


今度こそ、詰んだと思った。




私はさすがに折れた…

私は…………

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