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40話 閑話 『王妃の水』で淹れたコーヒー 最高!ラブ!

今日はストーリーは一切進みません。なので、閲覧注意です! 


前回、手に入れたアントワネット御用達の飲料水、ヴィルダブレ―の『王妃の水』

それで、コーヒーを淹れて、飲んで、和むだけのお話です。


お気に入りの飲み物で、自分の心を元気にしたいときにどうぞ!

ストーリーを追う場合は、次の41話からで問題ありません、スルーしてくださいね。




 翌朝。


 いつにもまして、美女三人の目覚めが良い。

 窓から差し込む、朝の光。なんだか、いつもよりキラキラして見える。


『王妃の水』で、一杯のコーヒーを 「特別なもの」 にする朝なんだもん。ワクワクするに決まっているでしょ!


 まずはお湯を用意しなくては。


 ヴェルサイユに来てから、ほぼ飲み物はぜ~んぶ 「水出し」で作ったものばかり。まずくはないけれど温かいものは口にできなかった。それではやっぱり身体が冷える。肌の色つやも落ちてしまう。


 それがシャルロットのアパルトマンのキッチンを借りられるようになって――。

 水からお湯へ。文字通り、地獄から天国に移住できたのよ!


 アンは、彼女のキッチンを借りて 『王妃の水』 を、アツアツに沸かす。

 水はケチらず、たっぷりと。だって たくさん沸かせば冷めにくいじゃない?


 とにかく、熱いコーヒーを飲みたいの!


 そして、布でケトルをぐるぐるくるんで自分たちのアパルトマンに運び込む。これで百℃のままとは言わないが、九十八℃くらいはキープできるはず。


 もちろん、コーヒーカップにもお湯を入れて温めながら、こぼさないように、でも急いで急いで戻る。


 ヴェルサイユの廊下で何人もの人とすれ違うけれど、そんなの無視、無視!


「アツアツのお湯、持ってきたわ!」 


 部屋にはアイリスとフィービーが待ちかまえている。


「アン! 待っていたわ!こっちも準備オッケーよ!」


 フィービーが二十一世紀から持ってきたのは、『ブルックリンカフェ』のコーヒー粉。


 ここのコーヒーはフィービーの御用達。

 アメリカで一番美味しいコーヒーショップと言われている。


 三人の好みにあわせて、そして、飽きないように、何種類も持ってきていた。


 今日使うのは、フィービー曰く お値段の一番高いプレミアムコーヒー。ハイエンド品よ!

 その名も 『ザ・クイーン』 


 『王妃の水』 に組み合わせるのにこれ以上のものはないわ!


 湯気が漂う、アツアツのお湯を、ドリッパーをセットしてコーヒー粉にそうっと静かにそそぐ。 


 ふわぁっといい香りが上がってくる。アロマ強めのブレンドね。


―――二十一世紀では、コーヒーの香にそんなに価値があるとも思えなかったのに。


 でも今の三人にとっては、全く違う。


――――なんて幸せ。


 こんな気持ちが、ふわぁと自然に溢れてくる。


「『風と共に去りぬ』で、スカーレットとメラニーが北軍を倒してコーヒーを奪うシーンあるじゃない?こんな気持ちだったのかしら?」


 アイリスが文学的表現で、コーヒーのすばらしさをたたえる。


「『風と共に去りぬ』?そんなシーンあったっけ?」

 

 残りの二人は「どんなシーンだっけ?」レベルだったので、アイリスの言葉は放つなり落ちてしまう。でも、アイリスは全然、めげてなんていない。


 アツアツのお湯が、アツアツのコーヒーに次々に生まれ変わっていくのだから!


 三人は温めたカップにコーヒーを注ぐ。

 まだ十分にコーヒーは熱いまま。コーヒーはこうじゃなくちゃ!


 取っ手じゃなくて、両手でカップを覆うように持つ。だって特別に大切なものって思えるのだもの。


 こうやってコーヒーを飲んだのが何年も前に思えてくる。


 カップから伝わってくるコーヒーのぬくもりは幸福感を増してくれる。


 唇をつける。静かに丁寧に心ゆくまで味わう。 

 う~~ん。コクもキレもある。そして特別に美味しい。


 いい気分の朝はいい日を連れてくるわ。


――本当は、今日がどんな一日になるか、わからない。


 タイムスリップしたこの十八世紀は、緊張と隣り合わせの日々が続いている。


 でも 『王妃の水』で、コーヒーを淹れて、美味しく三人で飲める朝だってある。

 こんなささやかな幸せがとっても大きく思える。


 お気に入りの飲み物を、お気に入りのカップで飲む。

 そこに、一緒に戦う仲間がいれば、今日も頑張れるというもの。


―――さ、今日も十八世紀のヴェルサイユで、お仕事よ!まだ、アントワネットの顔すら見てないんだから!


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