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12話 いつタイムスリップするの? 二週間後??



「でも、アン――」フィービーが何事かを言いだそうとする。


「この<何を持っていくか?ゲーム>も楽しいけれど、そもそもいつ十八世紀へ行くの?」


はっきり、知りたいことをフィービーが直球で聞いてくる。


「そこよね」アンはフィービーの質問をやる気になってくれたと感じて嬉しい。


「私もマリア・テレジアに聞いたの。いつ行くことになるのかって。彼女から聞いたのは、私がシュテファン大聖堂博物館に行った時に、『今日から三週間後』って言われたわ。だから、あと、あと二週間ちょいね」


 オーストリアからアメリカに戻り、アンは数日どうしたものかと迷った。意を決してアイリスに声をかけ、フィービーをスカウトしたアイリスから連絡をもらうまで、一週間ほどかかってしまっている。


「あと二週間! そうなのね。それまでに準備をしないとね」



 三人はポリニャック伯爵夫人に勝つための美容系グッズの話をひとしきりした後、マリー・アントワネットへ贈る、プレゼントのリストアップ。


 それとは別に心地よく過ごせるための日常品リスト。

 十八世紀の社交界に取り入るためにきっと効果大のお土産品リストなど様々に思いつくままにあげていく。


「ヴェルサイユといっても、その辺のボロアパートより、たぶん住み心地は悪いはずよ。冷暖房の設備だってアナログでしょうしね。だからできる限り、二十一世紀の心地よさを持ち込みましょ」


 穏やかなアイリスが意外にこき下ろす。アンも続けて、


「お風呂とかは今とは全然違うから、水を使わないシャンプーとかマストだわ。本来、美人女優にはふさわしくないアイテムだけど」


「じゃあ各自で考えて持参すればいいわね、アン、私そろそろ時間だから、今日はここまででいい?」


 気づいたらあっという間に三時間、アイリスだけじゃなくフィービーにも次の用事があるだろう。


「ええ、ごめんなさい。長くお話してしまったわね、じゃあ、十八世紀行に必要な日常品や文明の利器や、お土産は各自考えておいてチャットに入れておいて!」



――――



 アイリスとフィービーは、アンとのトークを終えた後、二人だけの話を続けていた。


「ねえ、アイリス、本当にヴェルサイユ宮殿に行くみたいな話だったけど……、まさかこの話は本当に本当なの?」


「アンの頭がおかしくなったとか、妄想だとか、そんな感じでもなかったでしょう?」


「ええ、昔通りのちょっと気が強くて向こう見ずで、でも親切なアンそのものだったわ。 ということは、本当に本当に十八世紀に行くってことでいいの?」


「そんなの私にもわからないのよ」

 アイリスは否定する。


「でも今日のアンの話を聞いて、十八世紀へタイムスリップできる可能性が私の中では増えたわ。フィービー、あなたもご褒美が欲しいんでしょう? だったら、美女チームから抜けないでね。そして十八世紀へ持っていくものは色々と準備しておいて。まだ、その日まで二週間あるもの、私に任せて。」


「わかったわ、アントワネットには彼女が好きそうな香水とか、そんなアイデアならいくらでも出てくるし、十八世紀の廷臣たちへのお土産なんかも良さそうなものいっぱいありそう。そろえておくわ」


「ええ、多めに揃えておいて。私もすぐに用意するわ。じゃ、また連絡するわね」


 アイリスはフィービーと話し終えるとすぐにスマートフォンであるチケットを手配した。



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