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逃げるが勝ち

新しいPCにも慣れてきた。

意気揚々と地上へ出た男だったが、早々に地下へ戻ることになった。


「た、助けてくれー!」


「ちょっとお兄さん!変なの連れてこないでよ!」

「私が何とかする!どいてっ。」


男が伏せると、男の頭上をピンクのもやが通り過ぎた。


「うぎょお、うぎょっ!」

「ううぎゃ、ぎゃ。」


なんということだろうか。魔法を魔法で打ち消している。


「うそ、そんな・・・」

「次は私の番だよっ!」


男は立ち上がろうとしていたが、慌てて伏せなおした。

水色のもやが男の頭上を通る。

「これは、水?」

水魔法だった。先ほどの魔法と同じように打ち消された。


「やっぱりだめかー。」

「じゃあ次は私が。」


(俺の頭よ、頼む。この状況をなんとかできるアイデアを考え出してくれ!そういえば、俺は異世界に転移させられたんだったよな。そうだ!)


「俺たちを全員転移させてくれ!」


「転移させてどうするのさ。」

「この辺のことはよくわかんないから。転移できる気がしないよー。」

「でも、このままじゃ体力勝負。」

「うーん、その手しかないかー。二人とも、転移の準備をするよ。」

「ほんとにやるのー?」

「私は今手が離せない!お兄さん、もっと近づいて!そしたら二人だけでも全員転移させられるから!」


「わ、わかった。」


男は体全体を使って向きを変えると、勢いよく転がりだした。


「お兄さん・・・」

「すごい光景だあ・・・」

「はやく!」


「俺が出せる最高スピード、見せてやるぜ!」


男は勢いよく転がる。


「怖い・・・」

「何で笑ってるの・・・?」

「もう限界!」


「今行くぞ!うおおおお!」


男がダンジョンコアたちの足元まで来た。


「行くよ!」

「う、うん。」

「やっとか!」


あたりが光に包まれる。


「うぎゃぁ!」

「うぎょぉ!」


襲撃者たちが眩しさに目をつむる。再びあたりが闇に包まれると、おっかなびっくり目を開けた。この生き物たちの眼前には、ただ薄暗い通路が続いていた。


「うぎょお?」

「うぎゅ?」

「うぎゃっぎゃ!」


もはや、行く手を遮るものは何もない。


「どこだここー!」


一方、サトウとダンジョンコアたちは想像もつかないような場所に転移していた。


「俺たち、どうなるんだ?」

腱鞘炎には気を付けなければ。

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