不香の花は幻覚を
色彩重ねた街頭に
ポタリポタリと雪化粧
黒いキャンバス踏みしめて
赤白黄色の鎮魂歌
未熟者が焦りだし
緑を垂らして狂想曲
世界が白に染まっても
数多の輝き失わず
小夜はほのかに揺れ消える
たった一夜の奇跡など
去った軌跡も残さずに
始まり告げる光明に
過ぎ去る片割れ目にとまる
包み込まれた光の世界
影が深くうつり込む
影に深く潜り込む
ため息混じりの深呼吸
瞬く間だけの追想が
また会う またねを つい追うも
透明世界にさようなら
白息にかすむあなたは夢現