表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あたち、姫  作者: 浅葱
5/20

いろいろがんばる~1歳8か月

最新です(笑) 相変わらず姫かわいい(親ばか

 あたち、姫。

 1歳8か月になったの。

 後ろ髪が伸びて女の子らしくなったと評判なの。

 でも前髪がなかなか伸びないのが悩みなのよー。

「まだ切らないで済んでて楽でいいわー」

 ママったら、女心を全くわかってないわね!


 お昼寝からおっき。

 右見て左見て、前見て誰もいないの。

 チャンス、チャーンス。

 引き出し開けてー、いろいろ出しちゃうの。

 いろんな形のがあって面白いのよ。

 ガラッ

 扉が開いて。

 あ、見つかっちゃった。

「姫、だめよー」

 ママの笑顔が怖いのよー。

 しょうがないから差し出された手に出した物を乗っけるの。

「姫、いいこだねー」

 ふう、なんとかごまかせたわ。

 やっぱあたち、姫だし。


 お兄ちゃんもいて、ママは少し忙しそう。

「ごめんねー、DVD見ててー」

 ぶおん、って音はパソコンが起動した証拠。

 面白いのが始まってあたち嬉しいの。

 首をぶんぶんぶんぶん横に振って、うんうんうんうんって縦に振っちゃう。

 そのうちお兄ちゃんもママも一緒に、ぶんぶんぶんぶん、うんうんうんうん。

「姫、よくくらくらしないねー」

 ぶんぶんぶんぶん、うんうんうんうん。

 とってもとっても楽しいのよ。


 パパがあたちのいるところに入ってきたの。

 お膝に上って、お座りするの。

 ふー。

 でもなんか座り心地がイマイチね。

 ずりずりずりずり落ちちゃうの。

 またよじよじ上るのよー。

 ふー。

 ずりずりずりずり。

 よじよじよじよじ。

 ふー。

 ずりずりずりずり。

 よじよじよじよじ。

 もっと座りやすくならないかしら。


 ママがあたちのいるところに入ってきたらチャンスなの。

 お洋服めくってー、おっぱい飲むの。

「姫ー、とうとう実力行使ですか」

 だって喉渇いたのよ。それにちょっと小腹がすいたの。

 ごくごくごくごく。

「なーんかオヤジみたいだよ、姫ー」

 全くもって失礼だわ!


 好きな食べ物はいっぱい。

「ごはんだよー」

 って言われてテーブルにごはんを並べられたら自分で両手を合わせるの。

「姫ちゃん両手合わせてる、えらいね」

 お兄ちゃんが褒めてくれるの。

「おー、姫。ちゃんといただきますできるね。えらいなぁ」

 頭撫でなくていいからごはんちょうだい!

 特に好きなのはポテトとカレー。

 両方ともママがびっくりするぐらいいっぱい食べるのよ。

「いっぱい食べて大きくなーれ」

 にこにこしながらママが言うの。

「うーん、でもかわいいからまだまだこのままでいっか」

 よくないわよ!

 おっきくなってあそこに飾ってあるおもちゃとるんだから。


 ママが忙しいと柵の中に入れられちゃうの。

 柵と壁の間にいろいろ入れるのよ。

「おかしいなー、もっとおもちゃあるはずなのに」

 ママが首を傾げてる。あたちなんにも知らないもん。

「あっ! こんなところにいっぱいある!」

 もーなんで見つけちゃうのよ。

 全部出されてあたち不満なの。

「なんでこんなところにしまうかな。そういえば姫のにーにもやってた気がするよ」

 あら、お兄ちゃんもしてたの?

 お兄ちゃん、よくわかってるじゃない。

「しまっちゃだめだよー」

 それはとても聞けない相談だわ。


「みええええ~~~~!!」

 気に食わないのよ! やってられないのよ~!

 不機嫌MAXで泣いてるあたち。

「困ったなー、ママ忙しいんだよねー」

 ちょっ、スルーするってどういうことよ!

 あたちもっと泣いてやるんだからねっ!

「みええええ~~~~!!」

「ひーめちゃん、このおもちゃ好き?」

 能天気なお兄ちゃんの声と差し出されたおもちゃ。

 受け取っていじってみるの。

「ひーめちゃん、これも好き?」

 他のおもちゃももらったの。

「姫泣き止んだね、えらいね」

 頭をなでなでされて嬉しくなっちゃうの。

「ぎゃぎゃっ!」

「姫笑ったね、かわいーね。あはははは~」

 いつのまにかお兄ちゃんと一緒に笑っちゃうの。

「おー、姫泣き止んだー。にーにが面倒みてくれたんだね、ありがとうね」

「うん、僕姫のお世話できる」

「そうだねぇ、えらいね」

 いつのまにかママが戻ってきてだっこしてくれたの。

 あたちなんで怒ってたか忘れちゃった。

 でもみんな笑顔だし楽しいからいいわよね。


 だってあたち、姫だし。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=419135314&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ