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転生山あり谷あり

初めて書いてみますが、不定期連載の予定です。この物語は、皆様の寛容な心と御都合主義で成り立ってます。


2020 2/1 貫高から石高への交換レートを1貫対2石(江戸時代レート)から、1貫対4石に変えました。

 前世からの思い出は、幼い頃から筋ジストロフィーと言う病のせいで、満足に身体を動かせずもっぱら車椅子やベットでの生活が大半だった。


 生きていても長生き出来ない事を自覚していたため、いつ心臓が止まっても良いように親不孝だと思いながらも我が儘をたくさん言ってやった。


 我が儘と言っても学校とか通えないし、特別欲しい物など無かったのでもっぱら知識欲を満たす我が儘が大半だったと思う。


 知りたい知識、見たい読みたい本や映像などは、親を困らせてると思いながらも集めてもらい自己満足と思いながら知識欲を満たしてた。


 特に歴史の話題や情報が大好物で、歴史の新事実などのニュースも大好物だった。


 こうする事で自分の身に起きてる不幸を一時忘れられ、もしも自分が物語の人物だったらと言う妄想で、不甲斐ない自分の境遇を忘れられたからだ。


 そんな俺も身体中の筋力低下により、心臓停止して命を落す。これで、生きる苦痛から解放された。もうこんな人生は送りたくないと思いながら・・・・・



 ____________________________________________________________




 意識が朦朧としながらも両目に光が感じられる。元々万年寝たきりだったので、こういう明かりはたいして気に留めていなかったが、周りがザワザワとして少々不快な気分になった。


 俺は、命が潰えたと思っていたが、ただ眠くて微睡(まどろ)んでいて、現実と妄想の境目に意識があると思っていた。


 すると病室内に複数の男女の声が聞こえてきたので、俺自身の死の淵からの蘇生が成功してるかと思い、みんなを安心させる為に、大丈夫だとアピールする為に残り僅かの力を振り絞って、声を出してやろう。



「オギャーオギャーオギャァーッ!!!(みんな、俺はまだ大丈夫だ・・・)」



 あれっ? 赤ん坊みたいな声になってるぞ。 俺の声は、息も絶え絶えな声のはずなのに・・・



 よくよく注意して視界を見開いてみると、天井とかの景色が病室のような白い空間ではなくて、和風の天井や梁が見えている。


 そして俺に対して、時代劇に出てくるような髪型をしていて和服の数人の男女が被さる様に覗き込んでいる。


 特に印象深いのは、色黒で隻眼そして見た事ないぐらい身体のあちこちに傷跡があり、指も何本か欠けた侍風の男と対照的に身形がきちんとした厳格な雰囲気が漂っている老人があれこれと俺の傍にいる女性たちと話していた。



「香姫様、男の子の御誕生おめでとうございます。出兵中の御屋形様に早速早馬をお送りします。」


「ありがとうございます、攀桂斎(はんけいさい)殿、勘助殿。あなた様の力添えによって、無事我が子を出産出来ました。諏訪の血をこうして残せるのは、御屋形様の(なさけ)のお陰です。」


(それがし)に感謝など要りませぬ。御屋形様は、香姫様の御身をとても心配なされておりますので、己の御身体を御自愛してくださいませ。」



 ん? なんか周囲の会話変だぞ。


 やたら時代劇ぶった会話が続いてるな。



「オギァーッオギャオギャオギャーッ!(皆さん、こんにちわー)」



 普段、身内と病院内の人としか会ってなかった俺は、久々に赤の他人に挨拶を試みたので、声のボリュームが上手く調整出来なくて、大声になってしまった。



「まあ、この子ったらとても元気な泣き声あげていますね。」


「香姫様、こんなに元気な泣き声あげる赤子なら、きっと日本一(ひのもと)の大将になりますぞ!」



 なんか妙に期待を受けてるが、五体満足に成長するとは限らん訳よ。なんせ前世では、幼児の時から障害が出てたからな。


 不自由な人生には慣れてるんで、障害が発生したらしたで開き直るしかないな。


 それまで命ある限り人生を謳歌しようと思った。












香姫(諏訪御料人) 四郎の母で諏訪頼重の側室麻積太方の娘。武田晴信と諏訪頼重は対山内上杉氏に対しての二重婚姻同盟を結んでいたが1540年(天文10年)頼重が武田家に無断で和睦・領土分割を行った。武田家は、諏訪家との同盟破棄し諏訪へ侵攻。義重を捕らえて切腹させた。香姫の弟、寅王丸は廃嫡される寸前だったが、武田晴信の妹で諏訪頼重正室・寅王丸の母禰々御料人と香姫が嘆願して、香姫の側室に迎える事を条件に寅王丸の諏訪氏継承が決まった。


山本勘助晴幸 武田晴信股肱之臣。長年浪人として過ごしていたが、武田家重臣板垣信方に推挙されて、1543年(天文12年)に200貫と言う破格の待遇にて仕官する。四郎が誕生した年に北信濃で友軍の危機を50騎余で村上勢に反撃。武田家中から「破軍建返し」と呼ばれる程、大活躍し「摩利支天」のようだと畏怖された。これにより知行800貫(3200石)の足軽大将になる。


跡部攀桂斎信秋 室町時代甲斐守護代の系譜を持つ譜代家臣。ちなみに甲陽軍鑑等では、攀桂斎の嫡子勝資が武田家没落を作った奸臣と書かれているが、実は武田信玄・勝頼から信頼されて外交・領国支配数多くの成果を上げていて、武田家では数少ない官吏タイプの出来人。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 早速チェックしました。 これからも読んでいきたいので頑張って下さい。 [気になる点] 第一話、人物紹介の段で年号が天分となっております。 天分10年→天文10年 天分12年→天文12年…
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