超常的第三者
暇に暇を重ねた生活の中で生まれた糞みたいなお話です。
生暖かい目でご覧ください。
彼は激怒した。かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した……いや、これは違ったかな?
昔々あるところに……、いやいやこれも違う。
そもそも彼は彼女でもあるし、人ではない時もある。
この場でいう人では無いというのは比喩的な意味ではなく、本当にそのままの意味だ。
彼の中に渦巻く激情や言い様の無い怨恨が、人のソレを逸脱しているという面に関しては人では無いといえるかもしれないが。
彼は「破綻者」だった。
彼は誰よりも自分を知らず、また他者も彼を知り得る事は無かった。
苔むした牢獄の中で、潰れたバジリスクの様なしゃがれた声で怨嗟の言葉を吐き続けたのは彼だ。
自らの驕りで、目の前で友が殺され、挙句友の仇を撃つこともできず、無様に死に絶えたのも彼だ。
世に生を受けてから、親の顔を見ることなく、何も知らぬまま、冷たい鉄に潰されたバジリスクも彼だ。
だが彼は生き続ける。
何度死のうと、何度殺されようと。
何度でも何度でも何度でも何度でも何度でも何度でも何度でも何度でも何度でも何度でも何度でも何度でも
え? なんだって? そんな事どうでもいい? 自分が誰か教えてくれ?
君、自分が誰かわかんないの?
そりゃそうか、死んだばかりだものな。
は? 君は死んでるだろ。新品ピカピカの百%霊体ですよ。
これからどうすればいいって? 知らないよ、僕は神様じゃないもの。
そうだねー、潔く諦めよう。諦めも肝心さ。
それにそのうち……、あぁホラ見て、お迎えだよ。
お迎えっていっても天国のじゃないんだけどね。
どっちかっていうと地獄かもだけど。
まあ、久し振りにお話できて楽しかったよ、ありがとう。
え? 「彼」は今どうしてるかだって?
面白いこと聞くね、それは誰よりも君が一番知ってると思うんだけど。
まあ僕として言えることは
ーーーーーーーーーーかな。
手羽先