颯爽登場!オラクルリン!
「ところで、先程からお主は誰と会話しておるのじゃ?」
「えっ? あれっ、そう言えば何でオラクルちゃんとの会話に入ってこれるの?」
クッコロの疑問にリンも疑問を持った。
「あらあら、うふふっ。それはね、今回は前回より自意識寄りで会話しているから。時間の流れに差が起きない程度の」
「何で? って、あっそうだ、紹介するね。このおかしな人はオラクルちゃん。あんまり関わらない方がいいよ」
「酷ーい! せっかく助けて上げたのにー」
「これは面妖な。透明人間という奴か?」
クッコロちゃんはオラクルちゃんがいる辺りを興味深そうに見回していた。
「透明? 見えないの?」
「なんじゃ、お主には見えるのか?」
「うん。山越シェフみたいなのが」
「山越というのは分からんが、妾には声しか聞こえんのじゃ」
「それはね、サイコキネシスで空気を振動させて擬似音声を作っているのよ。凄いでしょう?」
山越シェフが嬉しそうで、リンはイラっときた。
「姿は出せないの?」
「光を曲げたり反射させたりを組み合わせたら出来なくもないんだけど、光を操れるほどの力はないの。
出来たとしても姿を出しっ放しにするってことは、超能力を出しっ放しにするってことよ。倒れちゃうでしょ」
「なるほどー」
「意味が分からんのじゃ」
「あらあら、うふふっ。改めましてクッコロちゃん、オラクルです。漫才コンビ、オラクルリンのボケ担当です」
「意味が分かったのじゃっ!」
「分からないでよっ!」
「あらあら、うふふっ。ツッコミ担当のリンちゃん、今日も元気いっぱいね」
「そうか、リンは漫才の武者修行中じゃったのじゃな!」
「違うって! もう、ところで前は時間の流れが違うとか何とか言ってたのは?」
リンの疑問にボケ担当は鼻を膨らました。
「だって時間が止まってたら、リンのダイナミックな爆笑シーンが楽しめないじゃない」
「終わってから出てきたら良いでしょ!」
「あらあら、うふふっ。いやよ、だってリンの爆笑シーンを楽しむためだけに出てきたのに、終わってたら意味ないじゃない」
「ムキーッ! むかつくー!」
「ふむ、しかしオラクルリンよ、先程の豪快なダイブのことであろ? それは漫才でなく、コントなのではないのか?」
「掘り下げなくていいのよっ!」
リンの喉が嗄れそうになってきた。
「そうね、ダウンダウン兄さんも、漫才でデビューしたけど、テレビでブレイクしたのはコントでしょう?
漫才はセット不要で安上がりだから営業に強く、動きが少ないためテレビ栄えしにくい。
コントは少なくとも小道具、場合によってはセットも必要で、お金がかかる反面、舞台を大きく使え、動きがあるためテレビ栄えするの。
どちらが良いというものではくて、両方できるのが理想ではあるわね。
それを言うと、漫才師、コント師一本の職人にはどちらも中途半端になると嫌われるけどね」
お笑いコンビ、オラクルリンは熱かった。
「もういいよ、話を戻すけど、バリアなんて張れたんだね」
「それもレベルアップの影響ね。リンにもできるわよ」
「そうなんだ! じゃあ常時展開できる?」
「まだそこまでは無理よ。またレベルが上がればできるかも。ま、危ない時はなるべく私が対応するから、死にはしないわよ、たぶん」
「そうなの? 大丈夫? 信用して大丈夫? 吹っ飛ばされるの見たいからって、突然バリア切ったりしない?」
オラクルの目が妖しく光った。
「超能力切れで、そうなっちゃうこともあるかもね! 不可抗力よ!」
やる気満々だった。
「うむ、妾との組み手もできそうじゃ」
「し、したくないっ! 死んでしまう!」
「金髪ロリ天使にボコられるリン! いいわー。次回公演はそれね!」
嫌がるリンを尻目に二人は嬉しそうに笑った。




