出会い
忙しい夏休みも空けて、学校が始まった。
私の中学校は家から2Km距離があって、歩くと30分近くかかる。
私が1年生の時は、あまり携帯を持っている人が少なかった。
親も厳しかったため、私も持っていなかったが、帰りが遅くなると心配だから。と言う理由でプリペイド携帯だけは持たせてもらっていた。
始業式が始まって数日経った頃、部活で疲れてベットに横になっていた。
普段あまりプリペは使っていなかった。
電話もメールも料金が高かったからだ。
すると夜9時ぐらいになって、珍しく着信音が鳴った。
(知らない番号…?誰だ?)
疑問に思いながら電話に出る。
私はいつも強気なタイプで、何に対しても上等切っていた。
なので知らない番号だろうが関係なく出る。
「もしもし?誰…?」
『あ…。珠城?俺だけどわかる?』
(へ…?誰だし。)
そんな事を考え黙っていた。
「細川だよ。わかるべ?」
(細川先輩か。ってえー?(゜∀'))
『あ…はい!こんばんわ!ってか何で番号知ってるんですか?笑』
「あー!阿部に聞いたんだよ。勝手に聞いて、電話してごめんな?」
阿部とは私の友達。
同じソフト部の子だった。
(いつのまに連絡交換したんだ?笑)
『いや!大丈夫ですよ☆何か用事ですか?』
「いやー。ただ話たかっただけなんだけどね。笑」
そんな事言った先輩がなんだから可愛らしかった。
この日から私と細川先輩との関わりが始まったのだった。
蘭本人は全く何も思っていなかったが…。苦笑