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夢災害

作者: 与太話 ヒロ

今日の悪夢の世界は夜空一面の流れ星のカーテンで幕を閉じる

燃え尽きずに地上に降り注ぐ流れ星は君以外の全てを光の粒に変えてしまう

僕らの魔法なら君を苛む悪夢の世界をめちゃくちゃにすることなんて簡単だ


君にとっての現実の世界は僕らにとって悪夢の世界だった

たとえば僕は何回蝋の塔の上で産まれては死んでを繰り返したか覚えてもいない

君が両手で包んで消えないように守ってくれたから今の僕がある

孤独だった僕らを見つけてくれた君に恩返しがしたかった

君のやさしさに包まれたその時から僕らは君の永遠の味方だ


僕らは君のためなら悪夢の世界で好きなだけ魔法が使える

君にやさしくない世界は僕らが氷漬けにしてあげる

君が寒いのが嫌だったら溶岩のプールにしてもいい

君がこの世界に囚われずに無事に現実に帰れるように楽しい終末を迎えよう


何度も悪夢の世界を壊してあげているのに

君は現実の世界から悲しみや苦しみを持ち帰ってきてしまう

それに終わる世界を見る君はなんだか悲しげだ

君はいじめっこの悪夢の世界にすらやさしいみたいで

僕らもまるで悪いことをしているように感じてしまう


僕らは少しやりすぎてしまったかもしれない

だから君の迷惑にならないように別の世界に旅立つことにするよ

エリスっていういたずらが好きな神様が僕らを魔法の王様にしてくれるんだ

僕らは新しい世界で一から頑張るから君にも現実の世界を頑張って生きてほしい


今にも消えてしまいそうな灯りとか泡とか

何度も踏まれる新芽や風に吹かれる砂粒を見かけたら

僕らのことを思い出してほしい

現実の世界でも悪夢の世界でも君は一人じゃないってことを

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― 新着の感想 ―
[一言] 最後の1行に救いがありますね。 悪夢をそれであると判断する基準も人それぞれなのでしょうか。 いろいろ考えさせられるお話でした。
2024/01/08 12:17 退会済み
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