表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/17

話が違うじゃん?

1日遅れました

「でも月夜が料理作るなんな〜」


今までお母さんの手伝いをしてる所は何回か見た事あったけど1から全部自分で作るとは成長したな〜


「お兄ちゃんもう1回食べさせてあげようか!?」


上目遣いで目を輝かせている。これはいつもの何かを期待してる時の目だ。だけど1日に2回もその技を使うのはあまり意味が無いぞ?1日1回くらいだったら無茶な要望を聞くけど2回目は甘やかしすぎになってしまう。


「いや、いいや」


よし、これでいい。これ以上月夜の好きなようにはさせないぞ?と言うか月夜の場合この後の言葉が本命だろう


「じゃあもう1回私にあ〜んしてよ!」


ほら見ろ、傍からこれが狙いだっただろうに欲張って食べさせようとしてきたぞ、この妹。とんだ策士だな、どこでそんな技術覚えてきたんだよ…


「さっきやったじゃん」


「さっきのは、私がお兄ちゃんに食べさせてあげたお返しで今はお兄ちゃんの為に頑張って料理を作った妹へのご褒美だよ!」


確かに慣れない料理を作ったご褒美と言われるとまぁ何とか納得は出来る。でもな〜ここで甘えさせるとまた兄離れから遠のく気がする。


「あ〜あ、食べさせて欲しいな〜そしたらお兄ちゃんの事もっと好きになっちゃうかもな〜」


「お母さん何とかしてくれ」


ここはもうお母さんに助けを求めるしかない。多分こっち側に協力してくれないんだろうけどこれが唯一の逃げ道なんだ!頼む!


「あら、それくらいいいじゃない」


クソっ!……もうお父さんしかいない!だいたい結果はわかってるけどさっき助けてくれなかった分今助けてくれ!いや助けてください!


「お父さんどうにか」


「ん〜月夜、それはちょっと」


oh......神よ!いや父よ!そんな事を言ってくれるなんて!やっぱりお父さんも月夜が兄離れしてない事を気にしてたんだな、そりゃそうだよな、自分の娘が好きな相手が兄なんだから将来的にも心配にもなるだろう。やっぱり俺の仲間はお父さんしか……


「甘いんじゃないか?」


「・・・・・・え?」


「怪我をしてまで湖月のために頑張ったんだ膝に乗せて貰うくらいいいんじゃないか?身長的にも大丈夫だろう」


「そうだよね!さすがお父さん!身長小さくてよかった!」


・・・・・・ん?どうしてそんな話になっちゃうの?さっきそれはちょっととか言ってたじゃん、そろそろ兄離れしなさい的な流れだったじゃん!え?ちょっとなんでそうなるのか俺にはよくわかんないんだけど、まずなんで俺の膝の上に月夜を乗せるの?そしてその上なんで食べさせないといけないの?


こんなの事になるくらいだったら最初っから食べさせておけばよかった。親がここまでさせようとしてくるなんて予想出来なかった、と言うか出来るわけが無い。


月夜の方を見るとすごいニヤニヤしてるし、いや、まず歳を考えようよ、高1の女子高生だよ?普通の高1の子はこんな事しないよ?なんなら中学生、いや小学生高学年の子でもやらないよ?きっと。


「お兄ちゃん早く座らせてよ!」


席を立って俺の方に迫ってくる。


「ちょっと待って、まだ頭の整理が」


「そんなの私を乗せてからでいいじゃん!」


そう言って強引に俺の膝の上に乗ってこようとするのを何とかして止めようとするも月夜はそれでも力ずくで迫ってくる。


「とりあえず乗らしてよ!」


「え?ちょっと待て!」


俺の抵抗も虚しく強引に俺の膝の上にポンッと身長が小さいおかげでいい感じにハマる。


いや、もうここまで()られたら抵抗はしないけども狭くないの?絶対1人で座ってた方が良かったじゃんとは思う。


「相変わらず座り心地がいいね〜お兄ちゃん!」


「相変わらずって何年もこれやってないだろ」


「私がお兄ちゃんとイチャイチャした記憶を忘れるわけないじゃん!」


いやいや、忘れるわけないじゃんって言うけどほんとにこの座り方したの何年ぶりだ?月夜が小学生の時以来じゃないか?多分


「そうですか」


「最高最高!」


嬉しそうにして俺の体に頭を擦り付けてくる。なんでわざわざ頭を擦るんだ?そんな事してると月夜がほんとに犬に見えてくる。相変わらずアホ毛もビュンビュン動いてるし


「私たちは席外すわね!」


「なんでそんな事」


お皿を見ると確かにシチューはなくなっている。普段だったらとっくに食べ終わってるんだけど月夜が絡んでくるせいで全然自分のスピードで食べれない


「じゃあ後はお幸せに」


お母さんとお父さんは自分達の部屋に戻って行ってしまった。子供にどんな気を使ってんだよ、この両親は


「じゃあお兄ちゃん!これからは甘々な時間を♡」

ブックマークとお星様をよろしくお願いします

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ