エピローグ 新たなスキル
目を覚ましたら、天井が目に入った。このシチュエーションは…。
「知らない「「シリウス」」……」
最後まで言わせてくれよ!
僕が言い終わるよりも早く二人は僕に向かって飛び込んできた。
…でもたとえ10分だとしてもいきなり目の前で気絶されたら心配されるか…。
「ごめんね、心配させちゃって」
「ほ、本当よ」
「大丈夫?」
「あぁ、大丈夫だよ、多分昨日の疲れかな」
「それならしょうがないわね」
「休ませて、あげよ、ミナ」
「そうねカナ、シリウスしっかり休みなさいよ」
「うん、ありがとう」
入ってきたときと同じようにガチャ、っとドアの音がして二人とも部屋を出ていた。
昨日は疲れて帰ってきたとき陛下に報告した後そのまま城に泊まっていくように言われたからその言葉に甘えて城に泊まった。
一応オードの事を陛下にちゃんと説明はした。その時の陛下の驚き方は尋常じゃなかったな。「あの勇者が苦戦したしてだと…しかもそれをお主たった一人で撃退……」と頭を抱えながら言っていた。
とりあえず二人が出て行ったことだし僕のステータスを確認しよう。
新しいスキルもすごく気になるし。
(シリウスのステータス)
レベル 80/― 種族:―
HP 8000 +2500
MP 99999 +99999
力 1200 +1250
守 850 +1250
学 1250 +9999
運 1400 +1000
スキル 《メニュー・2》《全ステータス補正・6》《前世の知識・1MAX》《経験値10倍・1MAX》《全魔法耐性・5》《限界突破・1MAX》《超魔力回復・10MAX》《魔力放出・10MAX》《熟練度10倍・1MAX》《武技極・10MAX》《スキル取得補正・10MAX》
称号 転生者・道・限界を超えし者・剣聖・賢者・神力を宿した者・スキルコレクター
「はっ!」
思わず声を出してしまった。
アーシア様が言うには《メニュー》は僕の意思に沿って成長すると言っていた…けどスキルレベルがこんなに早く見れるようになるとは…。それと追加されてる称号にも驚いた。僕はいつの間にか剣聖と賢者になってしまったらしい…。まぁ、もう驚くのも今更だな。神力を宿した者はたぶん《メニュー》を吸収しちゃったからかな…。でも一番驚いたのは種族だった。
「とうとう本当に人間やめたんだな……」
種族が表示されていなかった。
もともと人間とはかけ離れたステータスしてたけどまだ種族は人族だった。でも今は表示なし…。僕はとうとう人間ではない何かになったのか…。レベルの限界値までなくなってるし。原因は称号にある神力なのかな。
でも、起こってしまったことはしょうがないか。オードを止めるにしても強くならなくちゃ!
ミナとカナの修行の空いた時間で僕も修行頑張るぞ!
◆
僕達は毎日修行に励み着々と強くなった。そしてオードを撃退してから五年が経ち僕達は十歳になりとうとう迷宮に行く前日になった。
僕達三人ともレベルも技術もとても上がった。これなら迷宮も余裕を持って行けるな。
二人も成長して可愛い女の子から美少女になった。まだ十歳だけど大人っぽさも出てきた。
そしてもちろん僕も成長していく身長伸びていった。顔つきは驚くことに前世の十歳のころと同じだった。髪の色と目の色が違うだけで顔つきは前世と同じだった。
僕は修行を帝都の城でしながらも、週に二回のペースで家には帰っていた。
お母さんもお父さんもエリーもとても心配していたのか最初に帰った時お母さんとエリーが泣き抱き着いてきた。お父さんはそれを優しく見守っていたが目は少し潤んでいた。僕はとても悪いことをしたなと思った。
そしてもちろんの事妹も成長していき可愛さを残したまま容姿も整ってきてこちらも美少女になった。
時々エリーを帝都まで連れてきて買い物をしたり僕の修行を見ていたりしていた。そしていつの間にかミナとカナとも仲良くなっていて楽しくお喋りをしている。最初はガチガチでとてもぎこちなかったけど今ではミナちゃん、カナちゃんと呼びミナとカナもエリーちゃんと呼んでいた。
そんなこんなで明日はとうとう迷宮に挑戦だ。僕は余程なことがない限り手を出すつもりは無い。
迷宮、何が起こるかわからないし警戒は緩めずに行こうと思う。