災害VS化け物
僕の魔法によってできた空間にラクス、僕の順で入っていく。
「シリウス、大丈夫なのよね?」
「大丈夫だよ、必ず戻ってくるからここで待っててくれる?」
ミナとカナはラクスが何を言っているのかわからなかったようだが僕の様子であまり良くない状況だと分かったのだろう。
「分かったわ、シリウス必ず戻ってきてね」
「シリウス、待ってる」
「じゃあ、行ってくるね」
「「行ってらしゃい」」
ミナとカナの言葉と同時に僕は異空間へと繋がっている穴に入っていった。
「仲間に別れの挨拶は終わったか?」
「まだ別れじゃないけどね」
「このステータスの差を見てよく言えるな、全て私以下ではないか」
「??」
今、こいつ何を言った?「全て」って言ったのか?いくつかは勝っているのがある、なのにこいつは全てで勝っていると言ってる。もしかしてこいつ僕のステータス完全に見えていない!?
「わからないだろう?ステータスが全てじゃないんだから」
「人間にそんなことを言うやつがいたとはな、面白い一撃だけ攻撃を受けてやろう」
「…いいのか?」
思はず相手に聞き返してしまった。何を考えているんだこいつは?
「お前は他の人間とは違い強いのだろう、そして転生者だと気づいて警戒したが、ステータスを見て私達に通用するとは思えなかった、だからお前の全力を受け切ってやる。そして絶望しきった顔を見てやる」
そこまで低く見られているのか僕のステータスは…確かにこいつは強敵だでも人間を甘く見すぎている。
「わかったよ、全力で行くよ」
今から使う魔法はこの世界の絵本に出てきた勇者一行が使った魔法だ。必要魔力量が多すぎるし全属性を使うため一人では行使できない魔法、その絵本は昔話らしく実在していた魔法のようだった。今では空間魔法を使える者がいないためその魔法が発動されたのはその一度きりだったようだ。でも僕はこの魔法の条件は全てクリアしている。こんな魔法を使ったらどうなるかわからないので使わなかったが今回は思う存分この魔法が使えそうだ。
〈ラグナロク〉
魔法を行使した瞬間視界が真っ白になった。