日本語が教えてくれること『味方』
※一個人の意見・考えであることを充分にご理解ください。
※「」内は辞書に書かれた一般知識です。検索をかければ同じようなことが書かれています。前後の文との兼ね合いで、ニュアンスが違う場合があります。
味方、その意味は「自分の属する方。また、加勢してくれる人。」です。
味方、その語源は「み、は敬意を表す接頭語であり、古くは天皇に属する軍を御方と書いた。時が流れ、一般化する過程で、当て字として味が当てられた。」のです。
私たちは普段から、特に深い意図もなしに『敵と味方』をつくります。それはとても単純なものです。あの人は悪いことをしたから敵。あの人は優しいから味方。もしも、そこに意図があるならば、それは『自分にとって、害となるか益となるか』でしょうか。そう思うと、なぜか心が切なくなりませんか。本当の『味方』は、どこにいるのでしょうか。
ふと立ち止まったあなたへ訊ねます。
あなたにとっての『味方』は、どんな言葉ですか。
きっと日本語が、その答えの道筋を教えてくれるでしょう。
『味』という漢字には様々な意味があります。そもそも、どういった成り立ちなのでしょうか。『口』は日本語のそれの表す口そのものです。では、『未』とはどういった成り立ちなのか。
『未』は「木に若い枝が伸びた象形」です。そこから「まだ明らかではない」様として使われます。日本語では、しばしば打消しを表す意味として「未だ~ない」と使われます。ですが、伸び始めた枝が、将来どれほどの葉を茂らせるのかを想像すると、期待する気持ちが芽生えます。
つまり、『味』とはその味が何に由来するかは明らかではないが、甘い・辛いといった気持ちを表す漢字なのです。そこから「味のある作品」のような、はっきりしないが確かな感じを表すようになります。
あなたにとっての本当の『味方』は誰ですか。
きっとそれは、損得では説明できない、あなたにも明らかではない理由で一緒にいる方ではないですか。なんとなく落ち着く、楽しい、いないと寂しい人。友や家族。
ふと立ち止まったあなたへこの言葉を贈ります。
あなたの『味方』は、誰ですか。