第2話 寂しがりマーメイド①(完)
エルは背中から生えた小さな羽をパタパタと羽ばたかせ、晴れ渡る空をゆらゆらと飛んでいます。
エルが下を見ると、そこには、空と同じ色『青色』の地面がありました。
「あれ?あれは何だろう?」
エルは青色の地面を見に行きました。エルが青色の地面を指で触ってみると、なんと青色の地面はエルの指を飲み込んでしまいました。エルはビックリしてすぐに指を引き抜きました。
「な、なにこれ!?」
「それは、水よ」
「え?」
エルが振り向くと、そこには青い地面の中に入っている女の子がいました。
「君、危ないよ!今すぐ出ないと!」
エルは女の子に近づき、手を差し出しましたが、女の子はエルの手をペチッと叩きました。
「痛い!なにをするんだい?」
「ここは危なくないわ。水から出た方が危ないわ」
「どういうことだい?」
女の子は青色の地面を指さしました。
「これは水というのよ。この星にとってはとても大切な資源よ」
「そうなの?大切なの?」
「そうよ。そんなこともわからないの?あなたバカね」
「バカじゃないよ!バカっていう方がバカってママが言っていたよ!」
「その言い方がバカまるだしね」
女の子はエルを指さしてクスクスと笑いました。エルは当然、いい気はしません。エルは怒っています。
「それに、私は今は休憩中なのよ。勝手に入ってこないで」
「休憩中?」
女の子はハァとため息をついて「困ったお客さんね」と言いました。女の子はエルに水の近くに来るように言いました。エルは恐る恐る女の子がいる水に近づきました。すると、水がエルの顔に飛んできました。女の子がエルにかけたのです。
女の子はクスクスと笑いました。エルは「なにするの!」と怒っています。
「面白くて、ついしちゃったわ」
「全然面白くないよ!」
「次は水をかけないから、こっちに来て」
「わかったよ」
エルはもう一度、女の子に近づきました。すると、女の子はエルに向けて、水をかけるふりをしました。エルはビックリして、目をつむりました。
女の子は肩を震わせてクスクスと笑い「水はかかっていないでしょ」と言いました。悪びれず笑う女の子を見て、エルは顔を真っ赤にして怒りました。
「もういい!僕はもう行くよ!」
「え…」
エルは小さな羽を羽ばたかせ、飛び立とうとしました。女の子はオロオロとして、飛び立とうとしているエルを引き留めます。
「ちょっと、待ってよ!行かないで!」
エルはその声を聞き、小さな羽を止めて女の子をジロッと見ました。
「もう、いじわるしない?」
「うん。もうしないわ。絶対よ」
「わかったよ」
エルは女の子に近づき、小指を出しました。
「なぁにこれ?」
「約束」
「いやよ」
女の子はプイッと横を向きました。エルは小指を出したまま固まってしまいました。
「どうして?」
「約束はいつも破られるから」
「そんなことないよ。約束は守るものだよ?」
「私、約束を破れてここに連れてこられたの。だから、いやよ」
どうやら、女の子は譲る気がないようです。エルは諦めて、しぶしぶ出した小指をしまいました。女の子はエルが指をしまったのを確認すると、エルに向き直りました。
「あなたは、羽が生えているわね。人間ではないようだけど、一体なんなの?」
「僕は天使だよ。君はやっぱり人間なの?」
「人間が水の中にずっといれるわけがないじゃない」
「そうなの?人間は水の中には入れないの?大切なのに?不思議だね!」
「生き物というのは不思議なものよ」
「じゃあ、君はなに?」
女の子はクスッと笑い、エルに手招きをしました。エルは警戒しながら、もっと女の子の近くによりました。女の子は自身の下半身を指さしました。エルはビックリしました。
「あれ?人間の足じゃない!なんで?」
「私は、マーメイドよ」
「マーメイド?」
女の子の下半身は魚のように尾びれが一つあり、鱗は青色でキラキラと光っていました。
「どうなっているの?」
「言ったでしょう?生き物というのは不思議なのよ」
女の子は驚くエルを見てクスクスと笑いました。
「髪と下半身が同じ色というのは、とても珍しいのよ。だから、ここに連れて来られたの」
「連れて来られた?」
「ここは水族館といってね、とても珍しい魚がたくさんいるところなのよ。その中でも私は一番珍しくてね、ここで一番の人気なのよ」
「そうなんだ!君はとてもすごいんだね!」
女の子はクスクスと笑い「あなたって、とても純粋ね」と言いました。エルはニコッと笑って「ありがとう!」とお礼を言いました。
「あなた、お名前は?」
「僕の名前はエルだよ!君の名前はなんて言うの?」
「そう。私のここでの名前はブルーよ。元の名前はもう忘れちゃったわ」
「名前を忘れちゃったの?」
「ここで毎日同じ生活をしていると、昔のことなんて忘れてしまうのよ」
「そうなんだ…」
「毎日、毎日、ここで同じことばかり…。すごく退屈なのよ。あーあ、海に帰りたいわ」
「帰ればいいじゃないか!」
エルはニコニコと笑い、ブルーにそう提案しますが、ブルーはクスッと嫌な笑みを浮かべました。
「帰ることが出来ないから、ここにいるのよ」
「え……」
「私は、一生ここで人間に見られながら、退屈でつまらない人生を送らなければいけないの」
「ずっと?」
「そうよ」
「退屈でつまらないなんてそんなの可哀想だよ!」
ブルーはまた先ほどの嫌な笑みを浮かべて、エルに向けて指をさしました。
「あなたはいいわね。どこにでも飛んでいける自由な羽があるのだもの。私には、そんな便利なものはないわ。あなたは他人事だから、可哀想だなんて言えるのよ。あなたも私の立場になれば可哀想なんて言葉はきっと出てこないわ」
「……。」
ニコニコと笑っていたエルはどこに行ってしまったのでしょう。ブルーの言葉にエルは黙り込んでしまいました。
「あなたは、私を可哀想だと思う?どうにかしたいと思う?」
「う、うん…」
明らかに動揺しているエルを見て、ブルーはクスッと笑いました。ブルーはエルの羽を指さしました。
「じゃあ、その羽で私を海に連れて行ってよ」
「え?」
「だから、私を私の故郷の海に連れて帰って欲しいとお願いをしているの」
「う、うん…」
「私は可哀想なんでしょう?可哀想な私のお願いを聞いてくれるでしょう?」
「うん…わかったよ」
ブルーはエルを抱きしめて「ありがとう!」と伝えました。その言葉を聞き、エルは笑顔になりました。エルのその様子を見てブルーはクスクスと笑いました。
◇☆◇☆◇☆◇☆◇
エルはブルーを抱えて、空を飛んでいます。
「ねぇ、ブルーちゃん海ってどこにあるの?」
「私のことはブルー様って呼んでくれていいのよ。」
「じゃあ、ブルー様」
ブルーはクスクスと笑いました。エルはなんでブルーが笑ったかわからず、困った表情をしていました。
「私のことは、ブルーでいいわよ」
「そうなの?じゃあ、ブルー」
「はぁい。エル、あなたはいい子すぎるわね」
「ありがとう!」
「褒めていないわ。素直なのはいいことだけど、気をつけないと悪い人に騙されちゃうわよ」
「よくわからないけど、わかったよ」
「よくわからないのに返事をしたら駄目よ」
エルは「だって…」と言いながら口を尖らせてしまいました。ブルーが「可愛いわね」と言うと、エルはニコニコと笑います。その様子を見てブルーはまたクスクスと笑いました。
「海はもうすぐそこよ。下を見てみて」
ブルーにそう言われ、エルは下を見ました。するとそこには、とても広い『青色』が広がっていました。
「わぁぁぁ!!すごい!!あれなに!?」
「あれが海よ。下に降りてくれる?」
「うん!わかった!!」
エルは羽をパタパタとさせ、ゆっくりと海へと降りていきました。
「そうそう。さぁ、私を離して」
「いいの?」
「いいわよ。早く」
「わかったよ」
エルはブルーから手を離しました。ブルーは水しぶきを上げながら海の中に入りました。近くにいたエルは海の水をかぶってしまいました。
「わぁ!冷たい!」
ブルーはクスクスと笑い「悪気はないのよ」と言いました。エルは何だか納得がいかないような顔をしました。
「いじわるしないって言ったのに…」
「これはいじわるじゃないわ。そこの水を飲んでみて」
ブルーは海の水を指さしました。エルは言われた通り、手で海水をすくいゴクッゴクッと飲みました。すると、エルはビックリしました。
「わぁ!しょっぱい!!」
「そうでしょ?これは、海水というのよ」
「不思議だね!すごいやぁ」
エルは海水をピチャピチャと音を立てて触りました。海水に手をずっとつけてみると、ユラユラと海水が揺れています。
「なんで、揺れているの?」
「それは、波というのよ。本当に何も知らないのね」
「下界は不思議なことばかりで、すごいやぁ。僕は下界のことは何も知らないよ。だから僕はお勉強をしにきたんだ」
「そうなの。お勉強頑張ってね。エルお坊ちゃま」
「ありがとう!」
ブルーは少し嫌味を含みながら話しますが、エルは全く気が付きません。ブルーはその様子を見て、クスッと笑いました。
なんだか急に波が激しくなってきたような気がします。小さく揺れていた波は少しづつ大きくなってきました。
「なになに?何が起こるの?」
「お迎えがきたのよ」
エルとブルーの前方から、何やらキラキラと光るものが見えてきました。そのキラキラと光るものは段々と近づいてきます。
大きな波と共に現れたのは、ブルーと同じキラキラとした鱗があるマーメイド達でした。
「新しいお仲間ね!ようこそいらっしゃい!」
「わぁー!とても可愛い子だわー!」
「水族館から逃げてきたの??逃げて来られて良かったわね!」
「きゃー!!綺麗な髪に綺麗な鱗だわぁ!とても素敵ね!」
「何だか、若そうな子ね。まだ子どもかしら?」
「これから一緒に暮らすのよね?よろしくねー!」
「ちょーきゃわわで、ちょーうらやまなんですけどー!」
「あなた、お名前は?お名前を教えて!」
とても美しい顔をしたマーメイド達は一斉にブルーに話しかけました。ブルーもこれ程までとは思っていなかったようで、少し引いているような表情をしています。
「すごいね!こんなにブルーの仲間がいるんだね!」
「私は、ブルーよ…。元々はここで過ごしていたのだけれど、水族館に連れて行かれてしまったの」
ブルーは取り敢えずブルーよりは年上そうだけど、若々しいマーメイド達に挨拶をしました。
「あら!あなたはここで暮らしていたのね!じゃあ、あなたのお母さんもここにいるかもしれないのね!」
「いいえ。私のお母さんもどこかに連れて行かれてしまったわ。それも、随分昔のことだから、お母さんの顔も何も全然覚えていないけれど」
「そうなのね…。とても可哀想だわ…。これからは、私たちがいるからね!私たちをお母さんだと思っていいからね!」
マーメイド達はブルーの境遇を聞き、口々に「可哀想」「気の毒だったのね」と言いました。ブルーはクスッと嫌な笑みを独りでに出してしまいました。
「じゃあ、ブルー。僕はこれで行くね!」
「エル。私をここに連れて来てくれて、ありがとう。だけど、明日もここに来てくれる?」
「うん?わかったよ!」
「絶対よ。絶対来てね」
ブルーはエルにニコッと微笑み、念押しをしました。エルは笑いかけられたことに喜び、笑顔が溢れました。
ブルーはマーメイド達と海の奥深くへ潜っていきました。
◇☆◇☆◇☆◇☆◇
次の日、エルは太陽がテカテカと光っている下を通り、ブルーの元へ行きました。
「ブルー、来たよー!」
海は穏やかに流れザーザーと音を立てていました。エルがブルーを呼んでもブルーは出てくる気配がありません。
「あれー?おかしいな?おーい!ブルー!エルだよー!」
エルの声に返事をするのはザーザーと音を立てる波の音でした。エルはブルーがいないことがわかると背中に生えた小さな羽を羽ばたかせ、飛び立とうとしました。
「ちょっと待って」
すると、波の音にかき消されそうな程の小さな声を出し、ブルーが海の中から出てきました。そして、飛び立とうするエルの足を引っ張りました。
「わぁぁ!」
「エル。私はここにいるわよ」
「なんだぁ。いたの?」
ブルーはクスッと笑い「ずっといたわよ」とエルに言いました。
「ブルー!お仲間と一緒にいれて楽しい?」
「楽しいわよ。みんな優しくしてくれたわ」
「良かったね!」
笑顔のエルに対してブルーは眉をひそめていました。ブルーはため息をつき、エルが驚くことを言います。
「だけど、つまらないのよ」
「えぇ?なんで?仲間がたくさんいるのに?」
「今までお気楽に暮らしてきたエル坊ちゃんにはわからないかもしれないけれど、仲間と暮らすというのは、気楽でいいかもしれないけれど、悪い意味で平等なのよ」
「平等っていいことだってママが言っていたよ?」
「水族館にいるときはね、私は一番の人気者だったから、すごく優遇されていたわ。みんな私をすごいと言い、みんな私をちやほやした。けれど、この海は誰一人として特別な人はいない。みんな私を特別扱いはしてくれないわ」
「そんなのわがままだよ!」
「そうね。ただのわがままだわ。だけど、私は水族館の中でずっとそうして生きてきたの。人に見られながら退屈な毎日を過ごして、やりたくもない芸をして、私はやっと今の水族館の地位に立ったわ。私が優遇されていたのは、その努力のおかげよ。私は、気付いたの。この海の中にいたら、きっと私は今の美しい私ではなくなってしまうわ」
ブルーの言っていることの半分もわからないエルでしたが、ブルーにはブルーのモヤモヤとした思いがあるということはわかっているようです。
「だから、私を水族館へ返して欲しいわ」
「えぇぇぇぇ!」
「お願いよ。私はエルだからお願いすることが出来るのよ」
「僕だから?」
「そうよ。あなたは特別な人だからお願いをしているの」
「そうなんだ…。えへへ…わかったよ!」
ブルーの言葉を聞き、エルはとても表情が明るくなり、とても笑顔になりました。ブルーはそれを見てニヤッとしながらクスクスと笑いました。
◇☆◇☆◇☆◇☆◇
小さな羽で空を飛んでいます。エルはブルーを抱えてブルーが元いた水族館へ戻ってきました。
「ありがとう。私をプールに返してくれたらいいわ」
「わかった!ってあれ?」
エルはプールを見て、首を傾げました。ブルーはエルの奇妙な様子を見て、自分が元いた自分の居場所を確認しました。すると、ブルーも首を傾げました。
ブルーのプールには違うマーメイドがいたのです。
「なにかしらあれ?」
「なんだろう?」
エルとブルーはプールに近寄りました。ブルーはエルに自分をプールの中に降ろすように言いました。エルは言われた通りにブルーをプールの水の中にゆっくりと降ろしました。ブルーはブルーの居場所の中にいるブルーとは違うマーメイドに話しかけました。
「私は、元々ここにいたマーメイドよ。あなた、だぁれ?」
「私は、昨日の夜、ここに連れてこられました。あなたの代わりのようです」
「そう。新人さんね。私と同じ歳かしら?それとも私より若いかしら?」
「えっ…あの…?」
新人のマーメイドは急な出来事に困った表情をして、言葉に詰まらせていました。ブルーはクスッと笑い、手を空に向かって上げました。
新人のマーメイドは何をされるのかと思い、ビクッとして体を縮こめました。
「よろしくね」
ブルーは新人のマーメイドに手を向け、握手を求めました。新人のマーメイドは拍子抜けしたようで、一瞬固まりましたが、すぐにブルーの手を取り握手をしました。
「あなたは私の代わりに連れてこられてしまったそうね。だけど、私は謝らないわよ」
「なんでだい?」
エルは身勝手なブルーの発言に物申しました。ブルーはエルを無視し話し続けました。
「あなたが楽しくここで過ごせるように私がしっかりと面倒を見てあげるわ。一人前になったあなたはきっと海には戻れなくなるわ」
「そ、そんな…」
「安心して。きっとすぐにこの生活にも慣れるわ。海での生活なんて私がすぐに忘れさせてあげるわ」
ブルーの綺麗で細い指は新人のマーメイドの体にねっとりと絡みつきました。思わず顔が真っ赤になってしまった新人マーメイドを見て耳元でクスクスと笑いました。
「あわわわ…」
エルは今の状況の整理が出来ずにオロオロとしていました。そんな姿のエルを見て、ブルーはクスッと笑い「お子様にはまだ早かったかしら」と言いました。ブルーは新人のマーメイドから離れました。新人のマーメイドは離れたブルーを目をトロンとさせ名残惜しそうに見ていました。
ブルーはエルの足を掴み、新人のマーメイドから距離を離すためにプールの端っこの方に連れて行きました。
「ブルー、どうしたの?」
「エル…。きっとあの子は、人気者になれるわ」
「可愛いもんね!」
「それだけではないわ。エル、私があなたにおもちゃをあげるとすると、あなたは古いおもちゃと新しいおもちゃ、どちらの方が欲しい?」
「それは、もちろん新しいおもちゃだよ!」
「そういうことよ。たまにマニアックな生き物もいるのだけれどね。大体の生き物は新しい方が好きよ。あの子はキラキラと輝いているわ。あの輝きがいつまでも曇らないようにしてあげないといけないわ」
エルはブルーの言っていることはさっぱりわかりません。頭には『?』しか浮かんできません。
そんなエルを見て、ブルーはクスクスと笑います。
「エル、あなたが海に連れて行ってくれたから、私は初心に戻ることが出来たわ。私は心を入れ替えて、もう一度この場所で頑張っていくわ。ありがとう。」
エルは『ありがとう』と言う言葉を聞き、頭の『?』は吹っ飛び『嬉しい』という感情で頭の中がいっぱいになりました。ブルーはクスクスと笑い続けています。
「あなたは、本当に素直でいい子ね。私よりも悪い人に騙されないようにね」
「ブルーはいい人だよ!!」
ブルーはニコッと笑い「本当にバカな子ね」とエルに聞こえないように呟きました。エルは、ニコニコと笑い続けています。
「じゃあね、さようなら。もう会うことはないだろうけど」
「えぇ!?どうして!?」
「さぁ、早くどこにでも行ってらっしゃい」
ブルーはクスッと笑いました。エルは悲しそうな表情をして背中に生えている小さな羽を羽ばたかせました。空へ飛び立つために地面から足が離れようとします。そのとき…ブルーが口を開きました。
「可愛いエル坊ちゃん。やっぱり寂しいからたまには私のところに来てね。お友達としてね」
ブルーはニコニコと笑い、エルに向けてそう言いました。エルは悲しんだ分、とても喜びました。そして、エルの心に刺さった『友達』という言葉。エルは嬉しくて涙が出ました。初めて友達が出来たことに感動し、喜び、感動しました。
「また会いにくるよ!絶対!」
「その日まで、楽しみにしているわ」
エルは地面から飛び上がり空へ向かっていきました。飛んでいる最中もエルの涙は止まらず、たくさんの涙がプールの中に落ちていきます。
「まったく、水がしょっぱくなっちゃうじゃない…」
水かエルの涙か、はてさて別のなにかか…ブルーのほっぺも少し濡れていました。