オンボロ牧場
ロボットと魔法を組み合わせて、王国の国作りが進んで行く最中、そんなある日の事だった。
ジンが作業中ふと見やると、ボロボロの牧場が目に付いた。そして、「なあ。ソフィア。あの牧場何か分かるか?随分オンボロだが…。」と作業中大型重機ロボット丸ごとひっくり返っていたソフィアに聞いた。「えっ、ああ、あの牧場はですね。元々牧師が経営して居たんですよ。」ソフィアがよいしょよいしょとロボットから這い出て来る。そして立ち上がりながら服に付いた汚れを払う。「牧師?」ジンが尋ねる。ソフィアが頷き、答える。「ええ、そうです。高齢の、お爺さんの牧師と、その孫の少年の二人によって経営されていたんですが、その二人が居なくなってしまい、ボロボロの牧場になってしまっているんです。」
ジンは疑問を口にした。「で、その爺さんと孫の少年は何故消えたんだ?何処へ行ったんだ。」
ソフィアが応答する。「戦争が起こった時、その二人は戦力が無いから、逃げたんです。でも、それ以来行方が分からなくなってしまって…。」
ソフィアが俯く。「勿論、皆で帰りを待っているのですが、いつになったら帰って来るか分からなくて…。何処へ消えたのかも分からないし…。」
ジンも不安げな顔になる。「そうか。確かにそいつは心配だな。少しでも早く戻って来てくれると良いんだが…。国の復興の為にもな。」ジンは
ソフィアを慰めるように、続ける。「だが、必ず生きているさ!俺が保証する!いつか帰って来る筈だ!」ジンは胸を張って言った。するとソフィアは、「あの、ジンさん、慰めてくれる気持ちは嬉しいのですが、その主張、根拠は有るんですか?」と苦言を呈する。ジンは得意げな表情で、はにかむと、「勿論!」と言った。そして、その後「ある訳ねーだろ!」と言い放った。それを聞き、ソフィアは可愛らしく笑い出す。「あはははアハハハ!!!無いんですか、ジンさん!でも、良いです。そうやって気遣ってくれるだけで、気が楽になりますから。」そう言うやり取りをしばらく続けた後、二人は城へ帰った。そして、二人が女王の間にて女王と作業していると、部屋の窓に手紙鳩が飛んで来た。例に寄って口に手紙を加えている。女王がその手紙を受け取る。「…ほう。そうか。」何やら女王が一人でに納得する。「?どうしたんですか?女王様。」ソフィアが疑問を呈する。女王が返答する。「うむ。どうやら、本日、あのオンボロ牧場の牧師とその孫が帰って来るようだ。」それを聞いたソフィアとジンが同時に二人でずっこける。「ええええ!!?今日帰って来るのか!?」「今日帰って来てくれるのですかぁ!!?」口々にそうリアクションする。「ん?何だ?私何か変な事言ったか?」女王が二人を見る。視線を受け取ったソフィアが「いや、だって、てっきり、いつ帰って来るか分からないモノだと思って、不安になっていた所でしたから。」と言いつつジンに視線を送る。ジンも「ああ、全くだ。何か、肩透かし食らった気分だぜ。」と頭をポンポン叩く。続けて「で?今日のいつ帰って来るんだよ。女王様。」と尋ねる。「さあな。そこまでは手紙にも書かれていないからな。」と女王がいつもの如くぶっきらぼうに返答する。ソフィアが「あの、だったら、早速、王国の入り口のゲートまで行って見ましょう!もしかしたらもう既に到着して居るかもしれませんから!」と言うと、そのままジンの腕を掴み、「わっ!ちょっ!おい!ソフィア!」と言うジンを無理矢理王国の入り口のゲートまで連れて行くのだった。そのやり取りを見ていた女王が溜息を付く。「ったく…。」しかし仲の良さそうな二人を見て満更でも無さそうな表情であった。場面変わり、二人は王国の入り口のゲートまで来ていた。しかし、人がごった返しており、お爺さんの牧師とその孫の二人組を見付けようにも、とてもじゃないが、出来そうに無かった。「あーあ。これじゃとてもじゃねーが、爺さんの牧師とその孫の二人組何て、人ごみに紛れっちまうな。なあ。ソフィア?」「う〜ん。どうやら場所が悪い見たいですわね。やはり、牧場に向かいましょう。そこで待っていれば、来た所に鉢合わせ出来るかもしれません。」二人は場所を変え、牧場に直行する事にした。牧場に到着すると、お爺さん牧師とその孫の二人組はまだ到着していなかった。二人は牧場のベンチに座ると、
「とりま、ここで待ってようぜ。二人をよ。」
「ええ、そうですわね。」そう言うコミュニケーションを交え、大人しく二人組を待つ事にした。
しばしの静寂。そして、その沈黙を破るかの様にジンが口を切り出す。「なあ。所で、ソフィア。お前ってさあ、自分を捨てた両親に恨みとか無いんだろ?単にお前がお人好しなだけじゃなくて、何かこう、理由とか有るのか?」ソフィアは苦笑すると「理由…ですか。そうですね。」と言い、続けて「特に根拠はありませんが、何か、私の両親って、悪い人達じゃない様な気がするんです。」と語る。ジンは「でも、お前をスラム街に捨てた様な両親だろ?何で悪い人達じゃねーって思うんだ?」と聞いた。ソフィアは「根拠は無いので、本当に只の勘です。」と返事する。そう言うやり取りをしている間に、お爺さんの牧師とその孫が帰って来た。二人組である。
お爺さんの牧師が口を開いた。「おや?ソフィア殿。これはこれは懐かしゅう御座いますな。して、そなたの隣に居るお方はどなたですかな?」
ソフィアはそれを聞くと、ジンの事を紹介し始めた。「この方は、ジンさんです。日本と言う国からやって来ました。ロボットエンジニア何です。」その話を聞いた牧師の孫が尋ねる。
「ニホン?ろぼっと?聞いた事が無いなあ。何だいそれ?」少年の方は小学生ぐらい、と言った所だろうか、まだ本当に子供、と言った感じだ。
ジンが回答する。「あのなあ。俺は実は異世界から来たんだ。日本ってのは、そこにある国の事だ。で、まあロボットってのは…、そいつに関しては実際に見て貰った方が早い。」ジンはそう言うと、その二人組をソフィアと共にロボットの工事現場に連れて行った。
ウィィィーン。ロボット達が作業をしている。
それを見た孫が反応する。「へえええ〜。凄ーい。これが異世界の技術何だね。こんなモノこっちの世界には無いや。」続けて、お爺さんの牧師も、「フム…。これはこれは、こちらの世界ではお目に掛かれない代物ですな。この代物があれば、この国の復旧にも影響を与えるかもしれませぬ。有難い事ですな。」と感心を示している。
「あの、所でさあ、」ジンが牧師と孫に聞く。
「アンタら、名前は何て言うんだ?」その様に疑問を口にする。牧師はハッとすると、「いけませぬ。失敬。これはこれは、申し遅れました。私、シドーと申します。どうぞお見知りおきください。そして、」その言葉に続ける様に「僕の名はソウル。宜しくね。」二人して自己紹介を終えた。ジンはそれに受け答える様に「そうか。シドーとソウルか。宜しくな。お前らもいつか日本に連れて行ってやりてーな。」と感想を語る。
ソウルが反応する。「日本か。僕も行ってみたいな。ねえ、今からでも連れて行ってよ。」しかし、シドーが止めに入る。「いいえ、坊っちゃん。駄目です。先ずは、城へ出向き、女王陛下に帰還の報告と挨拶をしなければなりませぬ。」ソウルはつまらなそうな顔で、「ちぇ〜っ」と俯くのだった。「そう言えば、」ソフィアが割って入る。「お二人は何処へ行ってらっしゃったのですか?今まで何をしていらっしゃったのですか?」
最も聞きたかった質問を投げる。シドーが答えた。「それにつきましては、城で女王陛下に謁見した時に詳しく語らせて頂きます。」
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