第45話 ただの領主が悪魔階第3位と本気で戦った件
「貴様ぁ!この我をコケにするとはいい度胸であるな。これでも喰らうがいい、黒稲妻!」
「神盾」
俺に向かって飛んでくる稲妻は神盾によって弾かれる。かなり高位の魔法らしいが知らない魔法だ。おそらく悪魔族の中では独自の魔法形態が確立されているんだろうな。
「なぜそのようなふざけた見た目の盾でこれを防げる!?」
「この盾はこの世界に存在するどの盾よりも固いからな。ヒナツは防護結界の維持を、アラは俺に合わせろ!」
「「うん!」」
「落ちこぼれごときに我が負けるものか!」
「植手流 混剣術彼岸籠・菫」
彼岸籠と菫の複合技。毒性を持った刃が彼岸籠の中に降り注ぐ!
「この程度の毒で我にダメージを与えられるとでも?」
「だろうな。悪魔族にはあらゆる状態異常が意味をなさない。籠を即座に破壊するその力もあっぱれだ。その残念な頭以外はな。」
「英雄双剣術 剣鬼の罪剣」
ザン
ネビロスの胴に一撃が入る。心臓を切り裂き、袈裟斬りに近い形で胴が真っ二つに割れる。
「ば・・・かな・・・!」
「あんたの魔力ならまだ死なねぇだろ?ほらやってみろよ。再生した瞬間に殺してやる。復活しようともな。植手流 彼岸籠」
ネビロスの体全体を覆う形で彼岸籠を展開、相手は魔王ですらないんだ。再生には全魔力を消費する以上出てくることは敵わない。
「やはり勇者。貴様は危険だ。今この場で排除する。」
「やっぱりこの結界内で復活したな。いいぞ、相手になってやろう。」
復活時点でおそらく魔力は引き継がれているだろう。最初に感じたような魔力による圧も感じない。一気に攻めるぞ!
「極大暗黒爆発」
マズイ!
「ヒナツ、防御結界を!」
大技だ、一瞬の溜めがある!ヒナツの防御結界に加えてアラとヒナツ、そして俺自身を神盾で覆う。これで神盾はなくなってしまったが仕方ないだろう。
パキ
神盾にヒビを入れるか。いや、これは・・・
バキバキバキ
割られた!だが魔法の効果も終わりみたいだな。余波程度ならヒナツの結界で十分防げる。ヒナツもアラも無事みたいだ。
搾りかすみたいな魔力を振り絞ってこれを撃ってきた。すでに地に手をついて限界のようだ。
「ネビロス、魔王ディアブロについて知っている限りの情報を吐けば苦しませずに殺してやる。話さぬというならこの世で最も苦しみながら死ね。」
「あのお方について貴様に話すとでも思うか?」
「まぁ、だろうな。なら、死ね。」
棘を生やした神蔦を巻き付ける。上半身と下半身で異なるツタを巻き付け、それらをそれぞれ逆方法にひねっていく。
「楽に死にたくなったら情報吐いてもいいんだぞー」
「吐く訳なかろう。グッ」
「随分と苦しそうだな。そりゃそろそろ上半身が真逆向こうとしてるんだから当然か。そのまま苦しみながら死に絶えやがれ。」
数分後、胴と足が離れ離れになり、全身に穴が開いたネビロスの死体がそこには転がっていた。
「ご主人、食べてもいい?」
「俺とアラは離れとくから勝手にしてくれ。」
「やったー!」
これでアラがまた少し強くなれるか?格下を食って意味があるのか知らないが。それにしてもあれで第3位か。おそらく第2位も大したことがないだろうな。1位のディアブロだけが別格か。




