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ただの領主が神様に勇者認定された件~植物研究のためだけに世界を守る~  作者: 雲英侑李


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第31話 ただの領主が魔王と対峙した件

「貴様ぁ!この我をコケにしたこと、後悔させてやる!」


なんだ?サノイの体が蠢いている?まるで内側から何か飛び出してきそうな・・・


「この姿を人間に見せるのは初めてだ!本気で貴様らを叩きのめしてやる」


気持ち悪いな。全身から触手が生え、肌は黒く変色している。もはや元の人に近いサノイの姿はなくモンスターそのものだ。


「それが貴様の本気ということか。」


「怖気付いて言葉もないか!」


「いや、多少はマシになったという程度だ。かかってくるがいい。」


ブレクルス王も気づいているみたいだ。さっきまでとはまるで違う。反射速度も身体能力も全てがもはや別の生き物だ。さっきのブレクルス王の剣になら反応できるだろうな。

俺はスキルを使用できない。俺にできるのはサノイの攻撃を防ぐことだけだ。最近はスキルに頼って前衛で戦うことも多かったが俺の本分は大楯使いだ!防ぎ切ってみせる!


「背中は任せる。」


「あぁ!任された!」


背中合わせでブレクルス王と距離を縮める。


「守りに回るのか?それでいいのか?一定時間でこの木は外と繋がるんだろ?」


ばれている!いや、普通に考えてわかるか。俺がスキルを使わない時点で俺もスキルを使えないことはわかる。俺がスキルを使えない以上時間をトリガーに再び外と繋げる以外に出る方法はない。


「お前を殺すのにそんな時間はかからねぇよ!」


煽ってきつつ襲ってきていた触手を弾き飛ばす!

面倒なことに触手は自由自在だ。長さも自在に操り、サノイ本体が動かずともこっちに攻撃をし続けることができる。これではモンスターの群れを相手しているのと同じだ。


「15分ギリギリまで耐えるぞ。万が一の時は頼む。」


「わかった。」


サノイとの戦いが始まる前にブレクルス王の秘策については聞いてある。だが、それを使ってブレクルス王が戦闘を継続できるわけがない。だからこそ外と繋がる直前に使う。それまでは地道に削ってみてダメージがあるかどうかを試すしかない。









チッ、全く効いてないな。10分以上ブレクルス王が攻撃をし続けたというのに英雄剣術の攻撃をもろともしない。ダメージ自体はあるみたいだが、触手はダメージを負っても本体にダメージはなく無限に再生できるみたいだ。やはり、やるしかないのか。


グラッ


地面が!世界樹が生える!


「時間切れみたいだな!」


「どうかな?」


「英雄剣術・奥義 剣鬼の罪剣(けんきのざいけん)8連!」


目にも止まらぬ速さで超高速の剣技が振るわれる。圧倒的な速度だ。俺もサノイも探知できないほどの・・・






世界樹が生え、消滅した。俺たちは外に投げ出されている。世界樹が生えた際に発生したのか周囲には土埃が立ち込めていて視界が確保できない。ただ、スキルでサノイがまだ死んでいないことだけは確認できている。ヒナツとアラの反応も近いな。


「ごしゅじーん!」


「アラン!」


「2人とも無事か?」


「ご主人は?」


「俺は大丈夫だ。アラは残ってくれ。ヒナツはブレクルス王に治療を。動ける程度になったらそのまま安全圏まで出る手助けをしてくれ。周囲にはサノイが操る魔物もいる。十分気をつけてくれ。」


「すまないな。仕留めきれなかったようだ。」


「問題ない。あとは任せろ。」


明らかにサノイの力は弱まっている。さっきまでのサノイならそろそろ襲ってきてもおかしくないだろうが、世界樹から追い出されてから未だ動いていないようだ。

それにしてもあれだけの大技を出して意識を保ってるブレクルス王は流石だな。なんなら治癒魔法を1回受けただけでもう動き始めている。


「土埃が消えるまではまだしばらくかかる。その間に少しでも離れるんだ。」


「頼んだぞ。」


「あぁ。絶対に首を持って帰ってみせる。」


ブレクルス王が身を挺して作ったこのチャンス、無駄にはしない!


「この土埃が消え次第開戦だ。準備はいいか?」


「もちろんだよ!それにしてもあの王様があんなになるってことは・・・」


「相当強くなってる。ただブレクルス王の奥義8連撃の直撃は受けているはずだ。姿を捉え次第一気に叩くぞ!」


土埃が薄くなってきて少しは視界が確保できるようになってきた。動き始めるなら今がいいだろう。


「うん!」


「いやはや、素晴らしい一撃だった。おや?かの英雄はもういないのか。」


「随分と余裕そうじゃねぇか。」


なんでだ?触手を生やした状態を倒しても元に戻るだけなのか?


「いや、貴様らが馬鹿で助かった。魔力を同調させ我の意識を乗せただけの人形を本物だと信じ込んで結界に引き込んでくれたのだからな!」



!?偽物だったのか!さっきのが!



「なるほどな。どおりで無傷なわけだ。ただ、わかったこともある。」


「ほう?」


「お前やっぱそこまで強くないだろ?タネの発芽で強くなったのは事実だろうが、本体の強化よりも操るモンスターを強化する術の強化の方が大きかったんじゃねぇのか?」


「あまり舐めていると痛い目を見るぞ、勇者。」


「反論しないってことは図星だな。それならさっきの強さにも説明がつく。そもそも素人の身体能力が急激に上がったところで上手く扱えるわけがねぇんだよ!」


ドゴッ


神蔦による顔面への打撃!もろ入ったな。さぁ、第2ラウンドの開始だ!



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