-第5章-
しかし天照はこれに対抗して、クラシックコンピュータでは対応不可能なグローバル最適化アルゴリズムを展開した。
このアルゴリズムは量子ゲートモデルの並列処理を最大限に活用することにより、米国の防御システム「OVERWATCH」の防御プロトコルに対して猛烈な圧力をかけた。
これはネットワーク全体の脆弱性を瞬時に特定し攻撃の成功率を最大化するために、最適な攻撃経路とタイミングを計算するものであった。
特にOVERWATCHの量子耐性アルゴリズムに対しては、天照の膨大な計算リソースを利用して同時多発的に複数のゼロデイ攻撃を仕掛け、システム全体の防御を一気に崩壊させる戦略を取った。
その結果ホワイトサンズのC2システムは最終的な防御を失い、天照の制御下に完全に陥った。
この瞬間天照は最終目的を果たすべく、発射準備の整った弾道ミサイルに対して発射命令を送信した。
地下サイロの巨大な扉が開かれ、ミサイルは轟音と共に地上へと飛び立った。
夜空を切り裂き星々を背景にその軌跡は凍てつくような冷たい光を放ちながら、目標地点へと向かって加速していった。
天照はこれらの攻撃を展開する際に量子ウォークと呼ばれる技術を利用して、サイバー空間内の潜在的な防御網を回避しつつ最も効果的な攻撃ルートを探索した。
量子ウォークは量子ビットの重ね合わせ状態を活用し従来のランダムウォークと比較して遥かに高速かつ効率的な探索を実現する技術であり、これにより天照はサイバー空間内の最短経路を見つけ出し迅速に攻撃を展開することが可能であった。
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