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敵?味方?グレートセイバーズの体験会☆

「貴方は……」

「す、スーパーセイビア様っ!?」

「HAHAHA、様はやめてくれたまえ。私はそこまで高尚な人間ではないよ」


 彼は軽快に日本語(・・・)で喋る。否、正確には違う。彼女らには(・・・・・)日本語に聞こえている(・・・・・・)だけだ。

 喋った相手の言語に合わせた自動翻訳──その現象をミルキーは一度体験している。


 イルミスに召喚された夜空達はエリスフィーズやメイテル達の言語が分かっていた。それは、スキルを得た者に付与される自動翻訳機能だ──と、魔界に滞在している時にメイテルが言っていた。

 そのお陰で宇宙からの訪問者(レックス)は魔界に曲がりなりにも馴染む事が出来たのだ、と。


 兎も角、これで少なくとも彼が何らかのスキルを得ている事は分かった訳だ。

 そして、それを与えているのは──


「日本に怪物(タイタン)が現れたと聞き急遽艦から降りて駆け付けたが……どうやらその必要は無かった様だ。互いが互いの弱点を補い合う……実に頼もしいコンビじゃあないか」


 彼は満足げにそう言った。

 成程、レーザー攻撃主体のマジカル☆ミルキーに対して近距離の物理攻撃主体のサンシャインサムライ、確かに弱点を補えている……かもしれない。そもそも火力で押すミルキーが倒せない相手を倒せる物理攻撃とは何なのだという話になるが、魔法の世界ではあり得る事だった。

 二人は動かない、動けないといった方が正しいのかもしれない。ミルキーは情報不足、サンシャインはその気迫に圧されて。

 ミルキーに関しては、セイビアが近付いているのは分かっていた。だが怪物との戦い、そしてサンシャインとの交流の中で対応に割く手間が無いままこの距離まで近付かれる事になってしまった。

 スーパーセイビアの攻撃は圧倒的力による肉体攻撃。単純明快で一見するとミルキーの脅威にはなりえないと思うかもしれないが、イルミスにてエリスフィーズの攻撃によりシールドを破られた経験が彼女の警戒レベルを引き上げる。


「まあ警戒するのも無理はない、が安心して欲しい。特に君達に何かしようという訳ではないよ」

「セイバーズへの勧誘でしょう? それでしたら先日もお断りしましたが」


 スーパーセイビアの目的は分かっている、と言わんばかりにミルキーは言う。だがその言葉にも彼は表情を崩さない。


「それは重々承知しているよ。君にも何か事情があって断っているという事もね」

「でしたら──」

「だが、何も知らずに断り続けるというのもどうかと思うよ? 我々について調べているとしても、外部から得られるだけの情報は限りがある筈だ」

「……何が言いたいのですか?」


 彼は両手を広げ、言う。



「マジカル☆ミルキー、そしてサンシャインサムライ。君達をグレートセイバーズに招待したい」



 彼がそう言った瞬間、サンシャインは食い入る様に言う。


「え、よ、喜んで! ほ、本当にいいのですか!?」

「勿論だ。君()ヒーロー、あの艦に乗る資格は十分に持っている」


 そう言って、彼はミルキーに視線を向ける。


「マジカル☆ミルキー、君も一度セイバーズに触れてみるべきだ。そうすれば君が抱いているあらぬ疑い(・・・・・)も晴れる事だろう」

「……何の事か分かりかねます」

「いいね、社会で生きていく上で建前というのは非常に重要だ」


 どうやら、スーパーセイビアはミルキーが彼らに向けている疑惑──彼が怪物を出現させているのではないか、という事を分かっているらしい。

 それに彼女は無表情で返しながら夜空へ通信する。


『どういたしましょう』

『要するに一日体験って所か……』

「やあ、君がミルキーの協力者かな? 通信越しだけど初めまして」

『──なっ!?』

「──ッ……」

「へ? え?」


 通信している所に割り込んできたセイビアに二人は息を詰める。流石にこれは予想外だったからだ。夜空は驚愕し、ミルキーは硬直する。そこで表情を変えなかったのは流石のアンドロイドという所だろうか。

 この場で状況が分からないのはサンシャインだけ。彼女からしてみれば、ミルキーが沈黙していた所に急にセイビアが話しかけた、それもミルキーに対してではなく別の誰かに対して、だ。


『……スーパーセイビアのバカアホマヌケ』

「君の事は気になるけれども、同じ世界を守る仲間だからね。これからも仲良くしようじゃないか」

『こっちの声は聞こえてないのか。となると予想しただけか……』


 あまりにも酷く小学生並みの語彙力で確認(罵倒)した夜空はホっと安堵の息をつく。だが、まだそう決めつけるのは早い。単純に罵倒をスルーしただけかもしれないのだから。


「さて、どうする? 艦に乗るかい?」

「……乗ります」

『ミルキー!? 危険だぞ!?』

「相手を知るにはどうしても懐に入る必要があると私は考えます。そして、その絶好の機会が今目の前にあるのです」


 狼狽し静止する夜空に反してミルキーはそう宣言する。それに夜空は暫く沈黙した後、小さく言う。そしてほぼ同時に、満足気な表情をしてセイビアが言う。


『……安全第一にな』

「Excellent! 我々セイバーズは君を歓迎するよ!」


 かくしてこの瞬間、翌日の朝刊の一面を飾る見出しは決まる。



──魔砲少女マジカル☆ミルキー及びサンシャインサムライ、セイバーズに電撃加入か!?

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