独白
よろしくお願いします。
定期的に最新していこうかなと思っています。
『「力」とは、何か』
幾度も考えた。 けど、答えは出なかった。
ただ、漠然と「力」を、追い求めた。ただただ、追い求め続けた。
初めは、なんとなくだった。特に理由もなく、なんとなく。
けれど、力をつけていくにつれ、対して重要じゃなかったその目的が、僕の中で、追い求め続
けなくてはならないものに変わっていった。
変わっていってしまった。
そうしていく中で、「力」を求めることは、俺の中で強迫観念に変わっていった。そして、そのためには全てを切り捨てていくようになっていった。
いつからだろうか? 「力」がなければ全てを失う!「力」があれば全てが手に入る!
そんな思いが渦巻くようになったのは。
今思えば実に滑稽だ。
己が全てを捨ててきていたのに、そのような欲望を抱いていたことが。
だけど、同時に後悔もしていた。だけど、、己の過ちに気づいた時には、もう遅かった。
もう、全てを失っていた。己がもっていたもの全てを。
家族も、友も、仲間も、富も、名誉も、感情も、そして己も失っていた。
残っていたのは、「力」だけ。それ以外何も残っていなかった。
そして今、最後に残った「力」さえ「私」の両手から溢れ落ちようとしている。
寿命、だ。 本当に笑えるよ。
「力」を求め続けた「私」、が運命という不条理な力の前に屈し、孤独に死んでゆく。
本当に滑稽だ。本当に笑えるよ。だけど、後悔はもうない。これも一つの人生だった、そう思っている。
だからこそ、最後に一つだけ。
願わくば、来世でこの「力」が誰かの役に立ちますように。
〈???side〉
ふふふ。いい魂。
こ〜んな無茶苦茶な人生なのに、最期に少しも後悔してない。
それだけじゃなくて、自分のの事はどうでも良くて、まだ見ぬ誰かの為に自分の「力」が使われる事を望んでる。
こんな純粋な魂、他にはないわ。
それに、このまま放って置くのも可哀想だもの。
私が有効活用してあげる。
ふふふっ。楽しみにしてて。落胆なんてさせないから。