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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

トッキュー 殺意の残香

作者: 三千百六

刑事もの?

殺す。殺す。分かる筈だ。憎しみが心に宿ってイルノナラ!!


……


「すまねぇな。俺は最期の言葉は聞かねぇ主義なんだ」


部屋の照明は消えているが、加湿器、空気清浄機、パソコン、テレビの電源が消えていることを示す赤いLEDなど微細な明かりが、死体となった者と、その犯人を淡く照らしていた。


……


2週間後、警察による現場検証が行われた。

リモートワーク時の定例会に被害者が出席せず、家族、友人とも連絡が取れなくなっていたからだ。


「また、サツイの呪いか」


「そのようですね。このロープの絞め跡は」


サツイ。

昨今、地球の異常気象の長期化や、ウィルスが猛威を振るう中、願い叶って奇跡が起きたような事象が世界中に表れるようになった。


それともう一つ。

人の殺意。

人々の殺意が形を成したと。そういう(・・・・)情報が、SNSを始め、様々な媒体で報告されるようになった。


「ってことは。また(・・)、奴らの出番だな」


「そのようですね」


現場に新たに2名の人影が見えた。


「来たか。トッキューさん」


「失礼します。特殊嗅覚隊です」


そこに現れた2名。

特殊嗅覚隊所属。山岸(やまぎし)(りゅう)

特殊嗅覚隊所属。中園(なかぞの)瑠衣(るい)


彼らも奇跡の体現者なのかもしれない。はたまた、太古より噂される超能力(エスパー)や霊能力者の類いか。


「ら行か。リーダーのらんはどうした?」


「甲田さん。ら行って。まぁ良いですけど。リーダーはサツイを吸いすぎたみたいです。強烈なのを」


「ああ……こないだのをか。で、このヤマはサツイで合ってんのか?」


甲田は不自然な程に首に食い込み、変色したロープの絞め跡に視線を移した。


「はい。サツイの残り香があります。間違いないですね」


「そうか。まっ、後は頼んだ。サツイの保持者がヤバそうだったら頼ってくれ」


「分かりました。ありがとうございます」


サツイの保持者。

それを見つけるのは、不可能だった。特殊嗅覚隊が発足されるまでは。


まずサツイの保持者には罪の意識が存在しない。

今回の事件に関わったサツイの保持者あるいはサツイの保持者達(・・・・)は殺人に関わった認識すらない。

あるのは殺意(サツイ)のみ。そのサツイを街中の誰に向けたかなんて覚えていないだろう。


人は皆、何かを願う。

救いを願い、願いが蓄積されて奇跡が起こるなら。


人のちょっとした(・・・・・・)殺意(サツイ)が蓄積されれば、巨大な負のエネルギー、呪いへと変換されるのではないだろうか。


特殊嗅覚隊は街中でそんなサツイ(・・・)を嗅ぎ分けられ、そのサツイを拡散し消滅させる武器の所持が許されている。


サツイの保持者を見つけた場合は、そのサツイの除去協力の要請を行い、そこでサツイを行使しようとした者に対しては、それを正当防衛と見なし、その者にも武器の使用が許される。


サツイは伝染する。


サツイの保持者もとい感染者は、人にサツイを向けたときに脳から特殊な電磁波を出して付着させる。

その電磁波につられ死神の様に呪いは、サツイを向けられた者の前に具現化すると言われている。


特殊嗅覚隊は、サツイの残り香を追うことで同じサツイの保持者からの被害を食い止めるとともに、そこからサツイの保持者に辿り着く者達。


「さてと、次の被害者が出る前に、残り香を追うぞ!!」


思いつきで書いてしまいました。

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