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青い鳥

作者: 林代音臣
掲載日:2026/04/02

 幸せの青い鳥が欲しかった。 

 僕の周りを飛ぶ……点々と青っぽい模様が入ってる鳥じゃなくて。 

 もっともっとわかりやすい、誰が見ても素晴らしい青い鳥が。


 だから。 

 家を出て目の前にある海を見ては、いつか波飛沫と共に可愛い妖精が現れて……君は特別な存在だと、魔法の力を授けてくれればいいのにと思ってた。


 初詣に神社へ行っては、将来、有名なすごーい人気者になれますようにと手を擦り合わせてお願いしていた。


 ドラえもんの秘密道具を一つもらえるなら何が欲しい?と言う質問には、迷うことなく「スペアポケット」とズルい回答をしていた。 それがダメなら、空が飛びたいから「タケコプター」が欲しかった。


 光が当たればキラリと輝くほど、それはそれは鮮やかな青い鳥が欲しかったのに。


 家の前の海を見たら、今日は波が穏やかでいいなーなんて思うようになった。


 初詣で手を合わせては、真っ先に自分と周りの人の健康を祈るようになった。


 秘密道具はお金や時間や手間などの諸々の事情を考えて、「どこでもドア」が欲しくなった。

 でも「どこでもドア」で海外に行くならパスポートやビザがいるのかな。

 ……そんな、大人みたいな考えが浮かぶようになった。


 僕の周りを飛んでいた鳥は、今は僕の右肩に止まっている。

 色も模様も昔と変わりない。

 ところどころ青っぽい色の模様が入った鳥だ。


 天気がいいのが嬉しい。でも、たまに天気がちょっと悪いのも嬉しかったりする。


 美味しいものが食べられるのが嬉しい。

 たまーにすごく美味しいものが食べられると、更にとっても嬉しい。


 隣で大切な存在が笑ってくれるのが、安心しきって無防備に眠ってくれるのが……たまらなく嬉しい。


 僕の右肩に止まっているのは青い鳥だ。

 何処かの誰かが何と言おうと、幸せの青い鳥なのだ。

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