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王女の功績、貴族社会の黒板ブーム

フローラ王女が、アリアの影響で購入した黒板を活用し、その学習効果を実感しているという話は、王宮の家庭教師たちの間から、瞬く間に王都の貴族社会へと広まっていった。特に、フローラ王女が、王室の家庭教師たちからも称賛されるほど学力が向上したという事実は、多くの貴族たちの関心を強く惹きつけた。


「お聞きになりました?フローラ王女殿下が、黒板というものを使って勉強なさっているそうですわ」


「ええ、なんでも、王女殿下が描かれた絵や、歴史の年表が、非常に分かりやすいのだとか。それが、王女殿下の学力向上に繋がっていると、もっぱらの噂ですわ」


王都のお茶会や晩餐会では、貴族たちが口々にフローラ王女と黒板の話題で持ちきりだった。王族、特に王位継承順位の高い王女が、特定の学習法で学力を伸ばしているという情報は、彼らにとって非常に重要だった。自身の子供たちにも、同じような成功を収めさせたいと願うのは、親として当然の心理である。


ある貴族の夫人が、早速、王宮の家庭教師に問い合わせた。


「フローラ王女殿下が使用されているという、その『黒板』とは、一体どのようなものなのでしょうか?」


家庭教師は、フローラ王女がアリアの影響を受けて黒板を導入し、自ら情報を整理することで学習意欲を高めていることを説明した。


その話を聞いた貴族たちは、一斉に「黒板」という学習ツールに飛びついた。娘や息子にも、フローラ王女のような学力をつけさせたい。その一心で、多くの貴族たちが、黒板を求めるようになったのだ。


「王女殿下が使われている黒板と同じものを、我が家にも!」


「もっと大きな黒板は手に入らないのか!?」


王都の工房には、これまで見たこともないような、貴族たちからの黒板の注文が殺到した。絵を描くための画材として細々と生産されていた黒板は、一躍、王都で最も人気の高い「学習魔道具」へと変貌を遂げた。


「こんなにも、黒板の需要が増えるとは……!」


王都の木工職人たちは、昼夜を問わず黒板の制作に追われ、嬉しい悲鳴を上げていた。色とりどりのチョークも、これまでになく売れ行きを伸ばし、関連産業も活況を呈した。


アリアがリンドバーグ家で、小鳥たちの情報を整理するために使い始めた「黒板」。それが、フローラ王女の学びの助けとなり、そして今、王都の貴族社会全体に、新たな学習ブームを巻き起こしていた。


リンドバーグ家にも、この「黒板ブーム」の噂が届いていた。


「まさか、アリア様が使っている黒板が、王都でこれほど人気になるとは……」


エリザベスは、驚きに目を丸くした。娘がねだる黒板に、最初は複雑な思いを抱いていた彼女だが、今ではその先見の明に感嘆するばかりだった。


アレクサンダーもまた、アリアの持つ影響力の大きさに、改めて認識を改めた。彼の娘は、魔力は平均以下でも、その発想一つで、王都の貴族社会にこれほどの変化をもたらすことができるのだ。


アリアは、フローラ王女からの手紙で、王女が黒板を使って熱心に学んでいる様子を聞き、そして「王女殿下のおかげで、王都の皆が黒板を求めているそうですよ!」というライナー先生の報告に、目を輝かせた。


「私の黒板が、みんなのお役に立てているのかな?」

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