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王宮の招待、アリアの新たな旅路

フローラ王女がリンドバーグ家を訪問し、アリアとの間に友情が芽生えてから数週間が過ぎた。王都の貴族院では、セレスティの友人たちの間で、アリアと小鳥たちの不思議な光景、そして王女がアリアを「友人」と認めたという話が、大きな話題となっていた。一方、実家でライナー先生との学びを深めていたアリアは、相変わらず「家内放送」を日課とし、動物たちから得た情報を整理しながら、自身の魔法の可能性を探求していた。


そんなある日の午後、リンドバーグ家に、再び王宮からの通達が届いた。それは、フローラ王女からの、アリア・リンドバーグを王宮に招きたいという、正式な招待状だった。


アレクサンダーとエリザベスは、その招待状を手に、驚きと、そして少なからぬ緊張に包まれた。王族の娘であるフローラ王女が、貴族の娘を王宮に招くというのは、異例中の異例である。


「お父様……これは、一体どういうことなのでしょうか?」


アレクサンダーは、王宮からの招待状をバルドリックに送る前に、ライナー先生に相談した。


「ライナー先生。アリアが王宮に招かれるとは……」


ライナー先生は、眼鏡の奥で目を輝かせながら、静かに頷いた。


「アレクサンダー様。これは、フローラ王女殿下のアリア様への純粋な友情と、そしてアリア様の『声聞魔法』への強い関心を示すものだと、私は考えます」


「しかし、王宮に招かれれば、アリアの魔法が、より多くの王族の目に触れることになります。それが、吉と出るか凶と出るか……」


アレクサンダーの懸念は尽きない。王族の中には、未知の力を恐れる者もいるだろうし、その力を利用しようと考える者もいるかもしれない。


ライナー先生は、そんなアレクサンダーの不安を払拭するように、落ち着いた声で語った。


「ご心配はごもっともです。ですが、バルドリック様も、フローラ王女殿下のアリア様への純粋な興味が、アリア様の魔法を正しく理解する好機となる、と仰せでした。そして、もし王族の方々がアリア様の魔法の価値を認めれば、それはアリア様の身を守る、何よりも強力な盾となるでしょう」


ライナー先生の言葉に、アレクサンダーは深く頷いた。バルドリックもまた、アリアの魔法の未来を見据え、この機会を積極的に活用すべきだと考えていた。


その日の午後、アリアはライナー先生から、王宮への招待について聞かされた。


「アリア様。フローラ王女殿下から、貴女様に王宮への招待が届きました」


ライナー先生の言葉に、アリアは目を丸くした。


「王宮、ですか?私が?」


「ええ。フローラ王女殿下は、貴女様との友情を深めたいと願っていらっしゃるようです。そして、貴女様の『森の精霊に愛された少女』という噂について、さらに興味を抱いておられるのでしょう」


ライナー先生は、アリアに王宮での礼儀作法や、王族との接し方について、丁寧に説明した。アリアは、生まれて初めての王宮への訪問に、期待と、そして少しばかりの緊張を感じていた。ポルンも、アリアの心の高鳴りを感じ取っているのか、小さく鳴いた。


「アリア様。貴女の『声聞魔法』は、この王宮にも、きっと新しい風を吹き込むことでしょう。王宮での生活は、貴族院での学びとはまた異なる、貴女の『放送』にとって、かけがえのない経験となるはずです」


ライナー先生の言葉に、アリアは力強く頷いた。自分の魔法が、王宮という最も権威ある場所で、どのような意味を持つのか。そして、フローラ王女との友情が、どんな未来を切り開いていくのか。



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